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袖ケ浦市で異臭 バイオマス発電所関連施設で木質ペレット火事

  • 2023年01月05日

袖ケ浦市にあるバイオマス発電所の関連施設で、貯蔵していた木材ペレットが焼ける火事があり、5日たったいまもくすぶり続けています。周辺では焦げたような臭いが広がっていますが、発電所側は「有害物質は含まれていない」としています。

火災があったのは、大阪ガスの系列会社が袖ケ浦市北袖で運営するバイオマス発電の関連施設で、12月31日、燃料用の木質ペレットを貯蔵するサイロから火が出て、5日たった1月5日のいまもくすぶり続けています。

会社HPより

【時系列】(会社説明)
12月31日夕方 燃料サイロ内の一酸化炭素の濃度上昇を確認。窒素注入などで対応。
1月1日22:30ごろ 水蒸気や白煙が発生したため、消防に出動要請
それ以降、消防と連携しながら散水や窒素の注入をしているが、まだおさまっていない。

市には、北袖、長浦、蔵波台、今井地区の住民を中心に、これまで100件を超える問い合わせが寄せられていて、環境管理課を中心に、1日から職員が出て市民からの問い合わせなどに対応をしているということです。

袖ケ浦市が1日と2日に投稿したツイッター

会社や消防によりますと、サイロ内で自然に発火したものとみられ、現在、燃焼を抑える対策をとり、燃え広がる恐れはないということですが、鎮火のめどはたっていないということです。

会社HPより

SNSには、いまも焦げたような臭いについて訴える声が投稿されています。

「少し外に出ただけで髪にもコートにも臭いがつきます」
「風向きによってはまだ異臭がします」
「生活に支障が出るレベル」

近くに住む住民の一人は、NHKの取材に対し、こうした臭いは1日から続いていると話しました。

近くの住民

人的な被害はないと会社は言いますが、野焼きのようなにおいが鼻にこびりついていて、何か食べたあとでも、そのにおいがとれません。コロナ禍で換気に努めていたのに、においがひどくて、洗濯物も外に干せません。

発電所を運営する「Daigasガスアンドパワーソリューション」によりますと、貯蔵している木質ペレット自体が発酵して白煙や異臭が出ていると考えられるということです。木材をおがくずにして、圧力と熱を加えてペレットを作っていて、原料に有害物質は含まれておらず、有害物質は発生していないと考えているということです。

会社側はNHKの取材に対し、「住民のみなさまに多大なご心配とご迷惑をおかけし、こころからお詫び申し上げます。原因を早急に究明し、再発防止に努めます」としています。

会社では、同じ市内に発電容量が7.5万キロワットとなる国内最大級のバイオマス専門の発電所を建設中で、2023年2月末の完成を予定しています。会社側は、今回の火災の再発防止策などを徹底するため、完成予定時期はずれる可能性があるとしています。

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