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千葉県警 懲戒処分者全国最多に 盗撮、火事場泥棒、性的暴行も

  • 2022年12月09日

令和4年の全国の警察職員の懲戒処分者数は276人で、このうち千葉県警は35人と、全国で最も多くなりました。盗撮、賭博に火事場泥棒、そして性的暴行・・・去年1年間で逮捕や処分された千葉県警の警察官の容疑などです。相次ぐ不祥事、まとめました。 (文中の年齢・肩書きは処分当時)

不祥事が相次ぐ千葉県警

全国最多の処分者数

警察庁によりますと、令和4年中の全国の警察職員の懲戒処分者数はあわせて276人で、おととし(令和3年)より72人増えました。

1位 千葉県警 35人
2位   警視庁   31人
 3位   大阪府警 18人

処分内容の内訳は以下のとおりです。

懲戒処分:性的暴行や盗撮でこれまでに6回逮捕された警部など4人
停職処分:女性に下着姿の写真送付を強要した機動隊巡査など5人
減給処分:警察学校の寮で現金をかけたトランプゲームを繰り返した巡査ら10人
戒告処分:16人

性的暴行を繰り返し 6回目逮捕

懲戒免職となった1人、警察本部捜査4課の警部(45)は、女性への性的暴行という凶悪事件を起こしたなどとして処分されました。 

きっかけは駅での盗撮事件
8月、京成千葉駅で女性のスカートの中をスマートフォンで盗撮していたとして、1人の男が逮捕されます。男は一時、逃走しますが、すぐに周囲の人に取り押さえられ、警察に引き渡されます。調べてみると、警察本部の捜査4課の警部だったのです。

2回目の逮捕
事件はそれだけでは終わりませんでした。警部は、別の盗撮事件を起こしていた疑いがわかったのです。女性の住宅の敷地に忍び込み、風呂場を盗撮した疑いでした。警部は再逮捕されます。

3回目の逮捕
さらに、DNA捜査を進めたところ、8年前に女性暴行事件を起こしていた疑いも浮上、3回目の逮捕です。集合住宅の女性の部屋に侵入し、刃物で脅した上で、乱暴する手口でした。

4回目の逮捕
DNA捜査は終わりません。5年前の女性暴行事件に関与していた疑いがわかります。手口は同じでした。4回目の逮捕。

送検される警部

暴力団捜査のベテラン 勤務態度、問題なかった
警部は主に刑事部門に所属し、いずれも事件当時、捜査4課で暴力団捜査を担当していました。勤務態度に特に問題はなかったとしています。
警部はいずれの容疑も認め、その後、起訴されました。これを受けて、警察は11月、懲戒免職処分にしました。 

県警は“おわび”も 会見は・・・
千葉県警察本部は逮捕のたびに、おわびのコメントを発表しました。
このうち、懲戒処分の際は

凶悪犯罪を繰り返したことは、極めて遺憾で、被害にあわれた方や県民の皆様に深くおわび申し上げます。職員への教育を再徹底し、再発防止に努めて参ります。

一方、5回目の逮捕時には変化がありました。

すでに懲戒免職にしており、コメントすることはない。

県警はこれまで会見は開いていません。

千葉県警察本部

6回目の逮捕
そして2月8日、現職当時の8年前の平成27年4月、県内の集合住宅に侵入し、女性を刃物のようなもので脅したうえ、性的暴行をした疑いで再び逮捕されました。6回目です。
千葉県警察本部は「コメントは控えたい」としています。

不祥事続く 千葉県警

令和4年、千葉県警は不祥事が続きました。警察発表をまとめると、懲戒処分を受けたのは全国最多の35人。

〈主な不祥事〉
2月4日     火事の実況見分中に窃盗 巡査部長 免職
2月4日     女性に下着姿の写真送付を強要 機動隊巡査 停職6か月
3月4日     暴力団幹部に捜査情報を漏洩 警部補 戒告
6月24日   駐在所報奨金の不正受給 巡査 停職6か月
9月2日     警察学校でカード賭博 14人 減給や戒告
10月28日 大麻所持の機動隊巡査 免職
11月18日 性的暴行と盗撮で警部 免職
12月2日   女性にストーカーで警察職員 停職6か月
12月2日   拳銃を部下に向けた機動捜査隊員 停職3か月

実況見分中に 焼け跡から現金盗む

処分を受けた警察官の中には、火災現場の実況見分中に盗みを働いたものもいます。
警察本部鑑識課の巡査部長(39)は、鎌ケ谷警察署に勤務していた2020年9月、住宅火災の実況見分中に焼け跡から現金35万円あまりを盗んだとして、逮捕・起訴。さらに、その後の調べで、小型カメラを使って女性3人のスカートの中を盗撮していた疑いがあることも発覚、書類送検されます。巡査部長は「出来心で盗んでしまった。盗撮は性的欲求を満たすためだった」と供述し、2月、懲戒免職となりました。

警察学校でカード賭博も 若手警察官14人が処分

若手警察官が学ぶ警察学校でも不祥事が起ています。
警察学校の寮で若手警察官24人が現金を賭けてトランプゲームを繰り返していたことが発覚、3月、賭博の罪で書類送検されました。9月には、このうち14人が懲戒処分を受けました。6人が減給、8人が訓告の懲戒処分でした。また、監督を怠ったとして警察学校の当時の教養部長などあわせて8人を本部長訓戒などとしました。

大麻も  “以前から興味があった”

大麻を所持していた警察官もいました。
第1機動隊の男性巡査(23)は、JR船橋駅の近くの路上で乾燥大麻を所持していたとして麻薬特例法違反の疑いで書類送検され、懲戒免職になりました。
巡査はこの日は非番で、現場の路上で知人と2人で大麻を使用し、意識がもうろうとしていたところ警察の職務質問を受け、発覚したということです。調べに対し、「以前から大麻に興味があり、この日、初めて使用した」などと供述したということです。

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