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夏の登山を安全に楽しむには ~備えは基礎知識から~

「夏の登山を安全に楽しむには ~備えは基礎知識から~」2015年8月20日

サイ坊「首都圏とその周辺で、火山の噴火が相次いでいる。58人が亡くなり、戦後最悪の火山災害となった長野県の御嶽山。最近では、神奈川県の箱根山と、長野・群馬の県境の浅間山で、ごく小規模の噴火が起きている。学校も多くが夏休みに入り、本格的な夏山シーズン。登山を安全に楽しむにはどうしたらよいのか。今回は、専門家の話をもとに、登山への備えについて考えてみよう。」
シュト子「再捜索では、1人が遺体で見つかったけれど、5人は行方不明のまま。改めてこの噴火の被害の大きさを思い知ったわ。」

▲2015年7月29日OA「首都圏ネットワーク」より

戦後最悪の火山災害となった御嶽山の噴火で、今も行方不明になっている
6人の捜索が7月29日、9か月半ぶりに再開されました。



サイ坊「御嶽山だけでなく、気象庁は箱根山と浅間山、ともに活発な火山活動が続いていると、引き続き警戒を呼び掛けているんだ。」シュト子「箱根は、家族でよく旅行にも行くところだし、これからどうなってしまうのか心配!もう登山はできなくなってしまうのかしら?火山の専門家は登山の備えについて、どう考えているのかしら?」

1事前の知識を持とう!!

▲2015年7月6日OA「ほっとイブニング(名古屋局)」より

本格的な夏山シーズン。登山の計画を立てている方もいらっしゃると思いますが、その登山で気になるのが、火山です。
2014年9月には御嶽山が噴火し、多くの犠牲者が出ました。その後も、全国各地で火山の噴火が続いています。
安全に登山を楽しむために必要な、火山への備えについて、長年御嶽山の観測を続け、第一線で火山研究にあたっている、名古屋大学地震火山研究センターの、山岡耕春教授に聞きました。

全国には現在、110の活火山があります。
御嶽山を始め、乗鞍岳や白山など、名前が知られた多くの山も活火山です。
の印が付いているのは、気象庁が24時間監視して警戒している火山です。

今現在見ると、非常に活発な火山が多いことは間違いない。これだけ多いのはここ数十年で初めてだと思います。
まずは、 “自分が登る山が活火山 であるかどうか” は、最低限知っておく必要がある。
さらに、その活火山が、 “過去にどういう噴火をしたことがあるか” は、基礎知識として持っておく必要があります。

こうした情報は、気象庁のホームページで知ることができます。
【日本活火山総覧】というページには、いつ、どのような噴火があり、どんな被害が出たのか、詳しく記されています。

たとえば7月、ごく小規模な噴火が発生した浅間山の場合、昭和36年、40年、そして48年以降も、何度も噴火していることが分かります。
火砕流や噴石など、どのような噴火をしたのかも知ることができます。

シュト子「へ~!過去の噴火のことまで詳しくわかるのね?」


2登山の準備


シュト子「実際、山に登るときには、どんな準備が必要なのかしら。」

活火山に登るときには・・・
ヘルメット。そしてリュックサックは、背中全体を覆う大きめのものがいい。

名古屋大学地震火山研究センター山岡耕春教授「登るときには、“心構え”が必要です!!“知る”ということも心構えで、“どういう装備で行くか”というのも心構えです。装備をしっかり整えて、基本は楽しんでもらいたい。ただ、火山は、いつ何時不意に活動することもあるので、そういう心構えをしてほしいと思います。それを知って、ふだん、大自然を身近に感じてほしい」

山岡教授に紹介してもらった装備の一例です。
まずは、ヘルメットと背中を覆う大きさのリュックサック。これは噴火で飛んできた噴石から、頭や背中を守るために必要です。
このほか、火山灰は細かい石の粒ですから、目を傷つけるおそれがあるので、マスクやゴーグルを持っていくと、目や口に火山灰が入ることを防げます。

シュト子「なるほど~!そのほかに注意することはあるかしら。」『活火山かどうか確認』『火山の活動状況』『しっかりとした装備を用意』

火山は、ふだんの状態でも、有毒なガスを発生している場合がありますので、風のない時は、ガスがたまる可能性のある “くぼ地” には近づかないことが大切です。

そして・・・、もしも噴火が起きて、噴石が飛んできたときの対処は
物陰に身を隠す!!
山小屋はもちろん、他にも、大きな岩など、とにかく大きな物の陰に身を隠すというのが一番重要です。 身を隠す物が何もなかったら、火口の反対側に一生懸命逃げるということ!!

3国も対策 (8月4日 噴火速報運用開始)

サイ坊「国も火山の対策を強化しているんだ!」

▲2015年8月4日OA「首都圏ネットワーク」より

噴火速報は、御嶽山の噴火を受けた対策。
速報の対象になるのは、
気象庁が24時間態勢で監視している全国47の活火山。

 「一定の期間、噴火していない火山が噴火した場合」「すでに噴火している火山で、より規模の大きな噴火が発生した場合」

5分以内をめどに発表することにしている。

<仕組み>

▲監視カメラなどで噴火が直接確認された場合『噴火』 と発表。

▲噴火に伴う空気の振動や火山性微動などが観測された場合にも、 『噴火したもよう』と発表。

一方、すでに噴火している火山で同じ規模の噴火が再び起きた場合や、噴火がすぐに確認できなかった場合には、発表されません。

ナビ子「どうやって伝えるの?」

噴火速報は、携帯電話のメールやスマートフォンのアプリ、それに自治体の防災行政無線などで伝えることにしている。
しかし、山頂や登山道で大手3社すべての電波を受信できる火山は全国で2つだけ。さらに、防災行政無線のスピーカーが整備されていない火山も多くあり、まだまだ課題が残ります。

この噴火速報が発表されるのは、噴火のあとのため、火口付近にいる登山者などには間に合わない。
気象庁は、山の中腹にいる登山者などに知らせることで、避難を促したいとして、そのほかにも、噴火に備えた退避場所の整備などを進めることにしている


国の対策にはまだ課題が残るわね!!
登山はこれまで気軽なものだと思っていたけど、
十分な準備が必要なのね。
登る山が活火山かどうか確認する。
そして、その火山の活動状況を調べる。
さらに、しっかりした装備を用意する!!
これらがそろって初めて、安全に登山を楽しめるのね。

■ほかにも備える

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