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大雨による災害 避難の“呼びかけ”と“判断”

「大雨による災害 避難の“呼びかけ”と“判断”」2013年11月15日

台風26号で35人が死亡(11月15日現在)した伊豆大島。
大雨による災害からどう身を守るか。“避難”についてどう準備し、どう行うか、
その対策や考え方が“生死”を分けるターニングポイントになるかもしれません!
「自治体(行政)」「住民」、それぞれの視点から取り組みを伝えます。

メット「まずは過去に台風で被害が出た自治体の取り組みから見てみよう!」

1“呼びかけ” -兵庫県豊岡市 自治体の取り組み-

兵庫県豊岡市では9年前、全国で大きな被害が出た台風23号によって、市内を流れる円山川の堤防が決壊。市の中心部などおよそ8000棟が浸水したほか、土石流などで7人が死亡しました。このとき豊岡市では避難勧告を出しましたが、多くの住民は避難しませんでした。

▲2013年10月22日OA「ニュース7」より

ケン「避難勧告あっても、いきなり逃げるのもネ~。明日、僕、会社だよ?」シュト子「避難勧告が夜中だったら、ナビ子も寝てるし、難しいかも。準備にも時間がかかるしね。」
メット「2人とも、もっと危機感を持たないと危ないワン!そこで豊岡市は、住民に危機感を伝えようと、台風接近の数日前から呼びかけをはじめ、その言葉や情報の内容を見直したんだワン!
」

<呼びかけの例文> 住民がイメージしやすい具体的な表現で!
●避難勧告の判断基準6.1メートルにあと52センチと迫ってきています。
●いつでも避難できる準備を整えたうえで、今後の情報に十分ご注意ください
●3時間後に○○さん宅西側倉庫付近の道路の高さまで水位が上昇し・・・

シュト子「呼びかけの内容が具体的でイメージがわきやすいわ!! 3時間後?早く避難の準備しなくちゃ!」

防災課の垣江重人課長に話を聞きました。
豊岡市は9年前、もっと早く避難できていれば被害を減らせたかもしれないという思いから、こうした取り組みを始めたそうです。
垣江課長は「事前に何度も注意喚起しないと避難勧告を流しても誰も逃げてくれない。それを経験上学んだ。状況を伝えることで、危険が近づくのがイメージしやすくなるし、いざというときの準備もできる」と話していました。

豊岡市では、住民を対象にした講習会を年間30回ほど開き、安全な場所や避難経路の事前確認、早めの避難の大切さを呼びかけています。

垣江課長は、「情報というのは伝え手だけでは成立しない。市の出す情報の意味を理解してもらい、自分の身を守る行動につなげて欲しい」とも話していました。 次は情報の受け手である住民の取り組みについても見ていきましょう!

2"判断" -新潟県長岡市 住民の取り組み-

この夏、局地的な大雨で犠牲者が出るなど被害を受けた新潟県長岡市。8月1日には、長岡市寺泊にある住宅の裏山の斜面が崩れ、男性が土砂に巻き込まれて亡くなりました。避難方法を見直し、命を守るために住民たちが選択したのは「大雨が降る前の避難」です。

▲2013年9月12日OA「首都圏ネットワーク」より

雨は8月1日前日の夜から強まりました。土砂崩れが起きた長岡市寺泊には次々と雨雲が流れ込みました。午前0時すぎまでの1時間に41ミリの激しい雨を観測し、「土砂災害警戒情報」も出されていました。しかし夜間、急激に起きた異変に気づいた住民は多くはありませんでした。

シュト子「夜間に大雨が降ったら・・・。気づいた時には冠水していて逃げ場もなくなるわね。」

長岡市寺泊の山田地区は、22世帯48人が暮らす小さな集落。土砂災害を受けて、県と協力して独自の避難方法を決めました。まずは、地区に新たに「警報器」を設置しました。

警報器は、雨量計と連動し、住民に避難を呼びかけます。1時間あたり20ミリ以上の雨を観測するとサイレンが鳴る仕組みです。大雨注意報の基準の30ミリに達しなくても、直ちに安全な場所に避難することにしたのです。

警報器の設置だけでなく、地区では住民たちに日頃から避難の準備を行うよう呼びかけています。警報器が鳴ったら速やかに避難できるよう洋服や食料品などを入れたバッグを、寝るときも枕元に置くことを決めました。

メット「8月20日、再び大雨が集落に降ったワン! 住民の行動は迅速だったよ!
」

警報器が初めて作動し、1時間もたたないうちに全ての住民が避難を終えました。

新潟大学 災害・復興科学研究所 丸井 英明教授「雨がどんどん降っているのに避難しなければならない。その中での移動は特に高齢者には非常に負担になる。まだ避難の基準(警報など)に到達していなくても、今後危険な範囲に入ると判断し、避難することが望ましい」

新潟大学災害・復興科学研究所の丸井英明教授は、地域の状況に応じて避難の基準を設け「大雨が降る前の避難」を検討する必要があると指摘しています。長岡市寺泊の山田地区は1人暮らしのお年寄りも多く、地区では今後、避難訓練を積み重ね、いざというときに備えたいとしています。

ケン「警報など公の基準だけによらず、地域の状況に応じた避難の基準を設けて準備し、避難の“判断”をすることが大事なんだネ!
」
シュト子「それから、兵庫県豊岡市の垣江課長が言っていたように、私たち住民も、自治体の出す情報の意味を理解して、自分の身を守る行動につなげる事が大切ね。」

 

国の行政情報に関するポータルサイト「政府広報オンライン」で、関連した防災情報を詳しく解説しています。参考にしてください。

「政府広報オンライン」リンク先(NHKサイトを離れます)

☆大雨や台風の気象情報に注意して、早めに防災対策・避難行動を行いましょう
http://www.gov-online.go.jp/useful/article/201206/1.html

☆土砂災害の危険個所は全国に52万箇所!土砂災害から身を守る3つのポイント
http://www.gov-online.go.jp/useful/article/201106/2.html

☆平成25年8月30日から特別警報が始まりました
http://www.gov-online.go.jp/useful/article/201307/4.html

 

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