
2011年12月08日 (木)
佐川町は江戸から明治にかけての
歴史がしっかりと残された風情ある町です。
ところが、今回は江戸どころではありません。
さらに50億年の地球の時代まで知ることができます。

その窓口がこの「佐川地質館」です。
佐川の街なかの国道33号線沿いにあるのですぐ分かります。

入口に入るとティラノサウルスが迎えてくれます。
ただ残念ながらTレックスは佐川の地層からは
発見されていませんが・・・

この佐川町と地質学のかかわりは古いのです。
明治8(1875)年に来日して
日本の地質学の基礎作りに貢献したナウマン博士や、
四国の地質をもとに日本列島の成り立ちを解明した
小林貞一博士らがフィールドワークする
重要な場所だったようです。
この佐川は、西南日本の典型的な地質を
見ることができるのだそうです。

佐川地質館は、平成4年「ふるさと創生金」で建てられ、
佐川盆地や高知県内外の地形、地質、研究者の業績、
国内外の化石、さらに地球のプレート運動について
実際に大陸移動を説明する装置などがあります。

ちなみにナウマン博士はドイツの方で
1875年(明治8年)近代化を目指す日本政府の招待で
なんと21歳で来日し、創設当初の東大教授に就任、
また地質研究所の創立者として、
日本の地質学の基礎を築きました。

もっとも重要な業績は、日本列島を東西に分断する
フォッサマグナ(大地溝帯)を発見したこと、
また日本を内側と外側に分ける
中央構造線の存在を提唱したことです。
ちなみに長野県の野尻湖などから見つかった
太古の象「ナウマンゾウ」のナウマンは、
彼の名前にちなんで付けられたといいます。

さて、この佐川地質館では屋外にも展示があります。
上の写真は様々な岩石を並べたものです。
下の写真は「鳥の巣石灰岩山地質トンネル」を再現。

この鳥の巣、とはジュラ紀の石灰岩のトンネルで
中に入ると鍾乳洞のようになっています。
(なんだかわかりにくいかなあ)

さて、この佐川町にはさらに太古の地球の
足跡を今も残す場所があるのです。
それが「佐川ナウマンカルスト」!

場所の見当はついたのですが、
車で行く道が見つからずに、しばらくは行ったり来たり。
で、ようやく中学校のグランド脇にあった
小さな路を入っていくと、田園風景が広がります。

しばし坂道を上っていくと、ありました!

佐川町の南側の丘陵地帯に広がるカルスト地形なのです。
石灰岩の表面が水の浸食作用によって削られて
できた不思議な風景といえます。
およそ2haの、山の斜面に大小の石灰岩が散在しています。

上の写真はゾウのように見えますが、本物ではありません。
ナウマンゾウの模型を置いているんですね。
でも遠くからだと、本物に見えます。
ちなみにこの佐川町からはナウマンゾウの
化石は見つかっていません。

ちなみにこのカルスト台地「ナウマンカルスト」も、
ナウマン博士にちなんで名付けられたようです。

ちなみに「マムシ注意」という看板が!
ちょっと不安になって
山の上に登るのを断念してしまいました。
とはいえ、佐川は太古から近代日本までを
知ることのできる貴重な町でした。
佐川ナウマンカルスト:高知県高岡郡佐川町甲
(※住所をクリックすると地図が表示されます)
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