あしたをつかめ 平成若者仕事図鑑

no.73 日本料理・板前

インタビュー
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「一人前になるんや」 日本料理の技と心を伝える料亭。
調理場で見事な懐石料理を作り上げていくのは、20人の板前たち。そこには厳しい徒弟制度があります。
新人は「追い回し」と呼ばれ、掃除、洗いもの、まかない作りと、それこそ一日中追い回されるように下働きをしなければなりません。朝5時から1日中立ちっぱなしの厳しい職場です。
今回の主人公、広島出身の杉本拓史さん(21)は、どうしても日本料理の世界で働きたいと、高校を卒業後、京都の老舗料亭に飛び込みました。現在2年目、同期全員は既にやめているなか、ごはん場という持ち場を任されています。
さらに、新人5人の教育係とまかない作りの総監督という一人三役をこなしています。この日はまかないでハヤシライス作りに挑戦。はたしてその結果は・・・?
先輩に怒られながらも、「へこたれへんで」と将来、一人前の板前になることを目指して全力投球で頑張る杉本さんの姿を追います。

朝から晩まで厳しい修行 いつかは持つぜ 俺の店

■ 日本料理・板前とは? ■ 日本料理・板前になるには?■ 収入・待遇は?■ 仕事の味

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 料亭や割烹などで日本料理を作る仕事です。
 料亭で板前が作るのは主に懐石料理。先付けに始まり、お刺身、煮物、焼き物、吸い物など四季折々の食材を使ったいわば日本料理のフルコースです。
 板前は、お刺身を作る人、煮物を作る人、焼き物を作る人とそれぞれ持ち場が決められています。そこで自分が担当する食べ物は責任を持って作らなければなりません。また板前は料理の味だけではなく、それを盛る器や、料理を飾る季節の花など、日本の伝統的なことも勉強していかなければなりません。日本料理を作る板前はまさに料理の総合芸術家なのです。
◇全国の状況・今の状況  料亭は、その伝統を重んじるため、新たに出店されることはほとんどありません。
特に料亭が多いのは京都。次いで東京です。何百年と続く老舗の料亭もありますが、そこで働く板前たちは20代が主になっています。
◇どんな人が向いてるの?  まず食べるのが好きな人。料理を作るのがたとえ下手でも食べることは何よりも好きという人は向いています。また将来自分の店を持ちたいという人は、料亭で基本をみっちり修行するのが良いかもしれません。
 ただし、先輩後輩の関係は厳しく、体育会系のノリです。

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■ 日本料理・板前になるには? ■ 日本料理・板前とは?■ 収入・待遇は?■ 仕事の味

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◇どうすれば日本料理・板前に?  高校を卒業後、調理師専門学校に通い、学校に来る求人票を見て料亭に就職するケースが多いです。この場合、特にテストがあるわけではありません。料亭の大将の面接により採用するかどうか決められます。専門学校で学んだ料理の技術だけではなく、人間性が大事なようです。
 また、専門学校を出ていなくても、求人募集を見たり、今回の主人公のように「働かせてください」と料亭に直談判する手もあります。
◇ステップアップの道すじ  料亭で働く板前の多くは将来独立して割烹の店などを持ちたいと考えています。しかし、それだけの技術を身につけるには、厳しい修行が待っています。
 まず1年目は、鍋洗い、洗濯、掃除などの下働きしかさせてもらえません。懐石料理を作ることは出来ませんが、従業員たちの食事、まかない作りを任せられます。それを1年間続けることで、料理の基礎を学んでいきます。懐石料理に携われるようになるのは2年目からです。
 しかしまず任されるのはデザート作りやご飯炊きなどです。懐石料理一通りのものが出来るようになるには最低5年はかかると言われています。今回番組で撮影させていただいた料亭は、5年修行すると他の店で修行、もしくは独立してもよいということになっています。しかし、多くの場合、独立するための資金は5年ぐらいでは出来ないため、割烹など他の店でさらに修行を積んでいきます。
 よく言われるのは、板前は一生修行ということです。何年修行したからもう日本料理は完璧だというわけではなく、一生をかけて料理の味を追求していくのです。
◇窓口・相談先 □ 京都府旅館組合 □ http://www.kyotoryokan.com/ 他、調理師専門学校や個々の料亭の情報はインターネットなどで検索して御覧ください。

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■ 収入・待遇は? ■ 日本料理・板前とは?■ 日本料理・板前になるには?■ 仕事の味

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◇収入のめやす  住み込みで働く場合、給料から食事代と寮費を差し引かれ、手取りはおよそ9万円ほどになります。
 ただし、給料は料亭により様々です。
◇日本料理・板前のある一日

杉本さんの一日(2月)
ある一日

◇生活サイクルと休日  花見、忘年会、送別会シーズンが特に忙しい時期ですが、板前の生活サイクルは年間通してほとんど変わりません。
 週に1〜2日は交代で休めます。

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■ 仕事の味 ■ 日本料理・板前とは?■ 日本料理・板前になるには?■ 収入・待遇は?

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◇おいしさ  その料亭の味を覚えていくためには、食材の切れ端などを食べて、舌で覚えていかなければなりません。そのため様々な高級食材を食べることが出来、“本物の味”を知ることが出来ます。

◇苦さ  朝早くから夜遅くまで働きづめなので、体力的に大変なのは確かです。また、徒弟制度が残っている世界なので、先輩が後輩に対して厳しく接することもあるかと思います。しかし、だからこそ、料亭文化という日本の良き伝統は守られてきたのです。その自覚と誇りが板前には求められます。

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NHK日本放送協会