選挙を知ろう
【18歳選挙権トリビア】
高校新聞が伝える「選挙権」
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安藤文音記者 NHK大津
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高校3年生。勉強や部活で毎日大変!そんな生活に「選挙」がやってきたら?
同級生の間でも、「選挙権を持つ人」と「持たない人」がいることに気がついた高校生。
小さな町の選挙を前に、高校生が「一票の重み」を感じていました。
全国初の「18歳選挙」
7月10日の参議院選挙に先駆けて、滋賀県の日野町では7月3日に町長選挙が行われる可能性があります(※)。滋賀県立彦根東高校の新聞部は、日野町出身の高校3年生を取材して、記事にしました。
取材を受けた3年生の3人は、滋賀県日野町から40km離れた彦根市の高校に通っています。日野町の同じ中学校から進学し、いずれも陸上部に所属していますが、選挙権に対する思いはそれぞれです。
西村くん「一番はじめの18歳選挙権の投票を自分の町でできるというのは、やっぱり、なんというか嬉しさがありますね。」
野嵜さん「18歳だと受験とか部活とか、やることが多くて、選挙権は20歳からでいいかなって思ってました。」
3人のうち1人、鵜川くんは来年1月が誕生日で、町長選挙と参議院選挙、いずれも投票できません。
鵜川くん「あんまり実感はないですね。」
高校生による「18歳選挙権」取材
3人を取材した新聞部の高校2年生の部員たちにとっても、選挙を間近に控えた3人の話を聞けたことはいい経験になったといいます。「高校生の目線で伝えられることは何か」議論を重ねました。
記事①「18歳に選挙権が与えられることは、若い人に向けた政策が増えることにつながるのでいいと思う」
記事②「誕生日が早くて選挙権を持っている人は、持っていない人のためにも選挙に行くべきだと思っている。」
日野町の3人の考えを紹介した新聞は、校内全員に配られました。
はたして反応は?
高校生による、高校生の「選挙権」の記事を読んだ、高校生の反応は…
生徒1「僕らと同じ年齢の目線で書いているから、すごく役に立つ。」
生徒2「自分にも関係のあること。僕は、7月前に誕生日なので、投票に行こうと思いました。」
取材を受けたことで、3人にも変化が生まれました。
鵜川くん「有権者の人は、やっぱり選挙にいってもらいたいな、と強く思うようになりました。投票できるということは、政治に参加できる機会があるということ。その機会は大事にしてほしいなって思います。」
西村くん「『1票でなにが変わるか分からへんから、行かへん』と言う人もいると思う。でも逆に、『1票を入れへんかったら、決まることもない』って考えて、『自分が決めるんや』って責任をしっかりと持って、投票に行こうと思います。」
野嵜さん「選挙権があるからには投票に行って、自分がいいと思う人のところに入れることが一番、投票権を持っていない人のためにもなることだと思うので、投票に行くことが大切だと思います。」
7月3日には、福岡県うきは市でも市長選挙が行われる予定です。どれくらいの新有権者が投票するのかが注目されます。
※ 6月28日に告示。無投票にならない場合は7月3日に投票が行われます。