選挙を知ろう

【世にも“奇妙な”公選法】
時折現れる「本人」の正体は?

選挙期間の前後に現れるという、「本人」と書かれたタスキやのぼりを使う人たち。選挙運動では名前の入ったポスターや看板は使えるはずなのに、どうして使わないのか? もしやこれも、公職選挙法の”しわざ”? 今回も、卵おじさんに解説してもらうことにしましょう。

目撃例増加中! 街なかにたたずむ、不可思議な人

卵おじさん卵おじさん

私が、卵おじさんです。モットーは18歳目線を忘れない…。

卵おじさん卵おじさん

でも、こうやって自己紹介するのは、変ではないよね?

卵おじさん卵おじさん

初対面の人に向けて「本人です」って自己紹介するよりはいいよね。たまに見かけるけど…。

選挙期間外に実名入りのたすきを使うと選挙違反!

「私は本人でしょうか」

(禅問答のように)”本人たすき”をつけた候補者が「私は本人でしょうか」と鏡に向かって答う…

卵おじさん卵おじさん

「本人を名乗っているが、私は本人なんでしょうか?」みたいな…いや、違う! これは公職選挙法のせいなんだ。

卵おじさん卵おじさん

選挙活動ができるのは、選挙期間中だけ。だから、選挙期間じゃないときは、名入りのたすきやのぼりは使えないんだ。

「本人」ならば、名前ではない!

卵おじさん卵おじさん

選挙期間以外に演説をするときは名入りはNG。でも「本人」なら、名前ではないから…。

卵おじさん卵おじさん

「本人(もとひと)さん」って名字か名前だったら、選挙違反になっちゃうってことだね。

「本人」たすきは1990年代生まれ!

候補者がそれぞれ「本人」というたすきをかけて1列にならぶ

候補者がそれぞれ「本人」というたすきをかけて1列にならび、それぞれが演説中。シュールな絵。

卵おじさん卵おじさん

ちなみに、「本人」たすきの歴史はそれほど古くなくて、1990年代の前半にある候補予定者が使い始めて、全国に広まったそうだよ。

卵おじさん卵おじさん

これがジェネレーションギャップ…か…。ちなみに投票日当日は選挙運動期間ではないので、実名タスキをかけて立ってるのも違反なんだよ。