東北のNHKでは、被災地の人たちに希望を届ける復興応援キャンペーン「大好き?東北」を展開しています。
NHK仙台放送局は、キャンペーンの3本柱の一つである「つくろう!子どもの未来」の取り組みとして、地元の子どもたちと絵本作家の荒井良二さんとともに、JR仙石線、JR石巻線車両のラッピングデザインをしました。
平成27年度、石巻線は3月に、仙石線は5月に全線運転を再開しました。さらなる復興へ向けて走り始めた列車に、子どもたちと荒井さんがふるさとへの想いを力強く描きました。たくさんの夢をのせて、ふるさとの未来に向けて走り出します。

7月13日てれまさむねで紹介!「ゆめのまち列車 仙石線で運行開始」

石巻線について

JR石巻線は、地域の足、観光の足として親しまれ運行していましたが、東日本大震災によって被害を受け、全線不通となりました。 復旧工事を経て平成25年3月までに一部区間は運行を再開しましたが、特に甚大な被害を受けた沿岸部を走る女川駅-浦宿駅間は未だ不通区間となっていました。 女川駅は駅舎を新設し、遂に平成27年3月21日に全線運転再開となりました。

運行区間

JR石巻線 小牛田駅~女川駅間 ほか

運行期間

平成28年1月18日(月)~平成29年3月まで随時運行
※運行時間は公表されませんのでご了承ください。

デザインコンセプト

テーマは“ふるさとの魅力”。自分だけの女川とは何かを「いろはかるた」で表現しました。
背景には、カラフルに色を降らせ、たくさんの色と子どもたちのふるさとへの想いが“動く展覧会”として街を走ります。


石巻線「ゆめのまち列車」ラッピングイメージ

ワークショップの実施について

10月から、子どもたちの「ゆめのまち列車」デザイン制作は始まりました。
まずは個人の作業。“ふるさとの魅力”をテーマに、「いろはかるた」を制作しました。「自分だけの女川」とは何か、ふるさとについて改めて考え、文字と絵で表現しました。
次は全員で作業。たくさんの色が街を駆け抜けることをイメージしながら、列車の背景作り。カラフルに色を降らせました。
地元の方々や全国の方々にふるさとの今の様子、そして元気や希望を届けられるように、子どもたちが力強いふるさとへの希望や未来を描きました。

制作
:女川町立女川小学校6年生全児童  51名
講師
:荒井 良二さん

荒井良二さんより

字が描いてある列車ってめずらしいでしょ。
見たこともない、最初の列車をここで走らせたかったんだ。
子どもたちは毎日復興が進んでいく町を見ている。「明日のために作ろう」と頑張っている様子を見ている。 じゃあ自分のパワーショベルやブルドーザーは何だろうって子どもたちに考えて欲しくて、「算数」とか「走ること」とか「ユーモア」とか。 自分のことに頑張ることが復興に繋がると思うし、子どもたちはそれができると信じている。
まず自分のことを考えて欲しいという想いで一人一人に「自分だけの女川」を描いてもらったんだ。

女川町立女川小学校 阿部清司校長先生より

震災直後、女川湾に到来した津波により、JR石巻線の車両が学校近くの墓地に打ち上げられました。 子どもたちも職員も、その光景を見て愕然としました。
震災から5年目を迎えようとしている今、当時小学校1年生だった子どもたちの女川町に対する思いや願いを乗せて、JR石巻線の車両が運行されること、とてもうれしく思います。 子どもたちにこのような機会を提供してくださった関係者の皆様に改めて感謝申し上げます。ほんとうにありがとうございました。

仙石線について

仙台市と石巻市を結ぶJR仙石線は、地域の足、観光の足として、地元の生活に欠かせないものでしたが、東日本大震災によって沿岸部は甚大な被害を受け、一部区間の線路や駅が流出し、不通区間となっていました。
高台移設など復旧工事を経て、遂に平成27年5月30日全線運転再開となりました。

運行区間

JR仙石線 あおば通駅~石巻駅間

運行期間

平成27年7月11日(土)~平成29年3月まで(1年8か月間)まで随時運行

デザインコンセプト

テーマは夢をのせたふるさと「ゆめのまち」。
ふるさとの山や海を表現したライン上に、ふるさとにあふれる自然や子どもたちのたくさんの夢が踊ります。


仙石線「ゆめのまち列車」ラッピングイメージ(1両目)

ワークショップについて

5月~6月、体育館いっぱいにブルーシートと紙を広げ、「ゆめのまち列車」デザインの制作を行いました。
1回目は個人の作業。「自然」から思い浮かべる文字と「夢」の文字を描き、それぞれ自分が書いた文字に想いをこめました。
2回目の作業では、ふるさとのまちを走る仙石線をイメージしながら、大きな電車型キャンバスに色を塗りました。最後に荒井さんが仕上げを行い、力強いふるさとの未来を描くことができました。
仙石線を利用する地元の方々や、さらに全国に向けて元気や希望を届けられるように、子どもたちの想いがいっぱいの列車となりました。

制作
:東松島市立野蒜小学校6年生全児童 20名
講師
:荒井 良二さん

荒井良二さんより

なんじゃこりゃーって言われたりするかもしれないけど、文字って誰にでも馴染みがあるものだから、見た人にダイレクトに伝わって、みんな楽しんでくれるんじゃないかな。
夢を持てるのは人間だけ。人間は夢のかたまりでもある。電車って知らない人同士が乗るけど、違う夢が乗ってくるっていうことでもあるんだよ。
だから電車はただ人を運んでるんじゃなくて、夢を運んでいるんだ。

東松島市立野蒜小学校 相澤日出夫校長先生より

「ゆめのまち列車」がいよいよ運行されます。子どもたちが想いを膨らませて考えたデザインが、列車に乗って走ることを考えると胸がわくわくします。
子どもたちの夢を素晴らしい形にして下さった荒井良二さんには、本当に感謝です。
子どもたちもこの列車を見るたびに未来に向かっての決意を新たにしてくれることでしょう。

講師略歴:
昭和31年山形県生まれ。
平成9年に、『うそつきのつき』で第46回小学館児童出版文化賞を受賞。 その後、平成11年に『森の絵本』で第31回講談社出版文化賞、平成17年にはスウェーデンの児童少年文学賞である「アストリッド・リンドグレーン記念文学賞」、 平成18年に『ルフランルフラン』で第11回日本絵本賞など多数受賞している。
NHK朝の連続テレビ小説「純と愛」のオープニングイラストを担当したほか、ワークショップの実施や音楽活動など、幅広く活躍している。

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