宮城で昔遊ばれた「ろくもんす」って?

今回のみやぎUP-DATEでは、こちらの投稿にお応えします!

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投稿してくださったのは60代のかたでした。
不思議な名前の遊びですが、いったいどんなものなんでしょうか?
さっそく調査してきました!


みんなは知ってる?

まずは町なかで「ろくもんす」という遊びを知っているか聞いてみました。

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「聞いたことないです」
「知らない」
「細かいルールまで頭に入ってないんですけど、(やったことは)あります。軟らかいボールで。」


どんな遊びなの?

「ろくもんす」がどんな遊びなのか、伝承遊びの研究をしている尚絅学院大学の安藤 正樹教授にお話を伺いました。

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安藤教授
「三角ベースという遊びを今やっている子がいるかもしれませんけれど、それと似たような遊びです。
宮城県、特に仙台市を中心に流行(はや)った。
時代としては昭和40年代、年齢で言うと今50代の半ばくらいから60代くらいの人たちが小学校の時に流行った。」


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「ろくもんす」は地面に3つのベースを描いて、攻めと守りのチームに分かれます。
軟らかいテニスボールを手で打ってベースを周る遊びです。

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体験してみよう!

調査員が、幼少期に「ろくもんす」で遊んでいたという人に実際に教えてもらうことに。

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調査員
「こんにちは~」


集まっていただいたのは50代後半から60代のみなさん。
実は全員、仙台市内の小学校の元校長先生や現役の先生なんです!

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関先生
「近所の1年生から6年生まで一緒になってやってました。」

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有馬さん
「たぶん小学校の時一番遊んだのは『ろくもんす』だと思います。」

みなさん、かなり「ろくもんす」をやっていたようです!
ということで、さっそく2チームに分かれてスタート。

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調査員のいる赤ジャスチームの攻撃からです。

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ピッチャーが投げたボールを手で打って、1塁へと進みます。

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この時、走っている時にボールを当てられるとアウト!
攻撃側は塁に出たらとにかくボールを当てられないように、ベースをぐるぐる回ります。

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タッチや、ノーバウンドでボールをキャッチされた時もアウトに。
スリーアウトで攻守交代です。

バッター全員が塁に出るとこんな掛け声が…

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「もみま~す!みんな、もむよ。
いちも~んす。にも~んす。」

ベース間でキャッチボールをして、6回ボールが行き来する「ろくもんす」になる前に、ランナーが次のベースに進まなければいけないというルールです。

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ボールからの逃げ方は自由自在。
とにかく体力を使います…!


ランナーがベースを1周すると「いちもんす」となり、チーム内の誰かが一人で6週まわる「ろくもんす」を達成すると、アウトカウントが0になり、攻撃を続けることができるんだそうです。

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佐藤先生
「50年ぶりで楽しかったです。」


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舟山先生
「その場その場で考えて、失敗しても誰も何も言わないのがすごく良かった。」


みなさん、すごく楽しそうに遊んでいました♪
「ろくもんす」は自分たちだけのオリジナルルールを作ることも、おもしろさの1つだったといいます。

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板垣さん
「今はどちらかというと、できているルールに従っての遊びが多いのかなと思います。
自分たちで工夫して何か遊びをしていくというのが、これからの時代、子どもたちにどんどんやってほしいなと思います。
お互いにルールを守ったり我慢したりとか、そういう気持ちも養っていけるんじゃないかと思うので。」


ただ、今では学校などで「ろくもんす」を遊ぶ姿は見られないということです。
なぜこうした遊びが減ってきているのか?
遊びの環境の変化も関係しているようです。

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宮崎先生
「人は集まるけど、みんなゲームを持って集まる。
そこに会話とか対話がなかなかない。」

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齋藤先生
「昔だったら公園に行って、約束しなくても誰か友達はいたんですよね。
だから群れ遊びやボール遊びができたんだけど、今は友達と約束をして『何時に公園で』というふうに約束をしないと遊べない。
それがみんなが一緒に遊ぶという時間を作れない原因かもしれないなと思っています。」



「ろくもんす」は宮城だけ?

調べてみると、「ろくもんす」に似た遊びが全国にもあるようで、「ロクけん」や「ろくむし」、「はちむし」など様々あることも分かりました。
(千葉県出身の岩野さんは「ろくむし」をやっていたそうです…!)

しかし、「ろくもんす」の「もんす」が何なのか、先生方や安藤教授、方言の専門家にも聞いてみましたが分かりませんでした。(ご存知の方がいたら教えてください…!)


安藤のひとこと。

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安藤さん
「『ろくもんす』を調べていくと、ルールを自分たちで創ったりですとか、その中でも遊び方が色々あったりと、とても自由な遊びだったことが分かりました。
時代とともに、遊びの『何をするか』自体は変わっていきますけれども、“遊ぶ”ということを自分で創り上げる楽しさはこれからの子どもたちにも受け継いでいってほしいなと思いました。」





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