宮城県庁・旧庁舎の歴史を知りたい!

今回のみやぎUP-DATEでは、こちらの投稿にお応えします!

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庁舎は現在のものを合わせて3つあります。

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真ん中の写真は「昭和の殿堂」とも呼ばれた旧庁舎。
今から30年以上前に解体されましたが、その名残は残されていました。


さっそく見に行ってみよう!

やってきたのは仙台市青葉区の県庁舎。
最上階の18階にある展示室です。

たくさんの展示の中に、旧庁舎の模型がありました。

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安藤さん
「レンガ調というか。ハイカラな感じもします。
てっぺんにある塔というんですかね、細かい装飾がしてあって、とてもおしゃれに見えますね。」

旧庁舎が完成したのは昭和6年。
設計したのは、仙台二高出身で日比谷公会堂も手掛けた佐藤 功一です。

当時は木造の建物が中心だった中、鉄筋コンクリートや鉄骨が使われ、レンガ調のタイルが貼られました。
近代ルネッサンスを加味した左右対称の配置に、各所にはレリーフもほどこされ、外観だけでなく細部までこだわられています。

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展示室には旧庁舎で実際に使われていたものも一部残されていました。

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安藤さん
「私、アンティークとかすごく好きなんですけど、こういった装飾の1つ1つのこだわりがすごいですよね…」

さらに、現県庁の正面玄関近くにも…

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洋風のあずまやのような建物。
こちらは旧庁舎のシンボルだった庁塔(ちょうとう)です。


解体に関わった人に話を聞いてみた!

昭和を象徴する建物だった旧庁舎ですが、老朽化に加え、昭和53年の宮城県沖地震の影響もあり昭和61年にその役目を終えました。
その旧庁舎の解体に関わったという気仙沼土木事務所の菊田 修一郎さんにお話を聞くことができました。

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昭和59年度に県庁に入庁した菊田さん。
小学6年生の修学旅行で初めて旧庁舎を見たとき、「独特の雰囲気があって尊厳みたいなものを感じた。子供心にすごい場所なんだなと思った。」と思い出を話してくださいました。

建築部門に配属され、旧庁舎の解体に携わった菊田さん。
子どもの頃から親しんだ建物がなくなることは強く印象に残ったといいます。

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菊田さん
「まさに、時代の境目の時期だったと思います。惜しむ声は当然ありましたね。
やはり一番最初に担当した旧庁舎の解体と、行政庁舎の建設の時期のことは、生涯ずっと忘れないでしょうね。
いろんな形で記録とか、素材のものとか、少なからずそういうものが残せたというのは非常に良かったと思います。」

菊田さんはその後、新庁舎の建設にも携わりました。
現在の庁舎は、宮城県沖地震の教訓を踏まえて、耐震性を強化した作りになっているそうです。


安藤のひとこと。

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安藤さん
「現在残された旧庁舎の装飾など、本当に細かい部分からその当時の雰囲気読みとることができました。
建物はなくなってしまったり建て替えられたりしてしまうんですけれども、その記憶をどう残していくかというその名残のあり方、大切にしたいなと思いました。」

 


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