定禅寺通にある"四角い出っ張り"は何?
今回のみやぎUP-DATEでは、こちらの投稿にお応えします!
その「出っ張り」がこちら。
歩道の一部だけが四角く囲われています。一体何なのでしょう?
じっくり見てみよう!
隊員 「ありました!これですね、投稿にあった四角い出っ張り。 時刻表が張れそうな掲示板と座れそうな部分があるので、ちょっとバス停っぽくも見えます。」 |
手がかりがないか隅々まで調べていると…
隊員 「これ見てください! 右側にうさぎのオブジェがあります。 反対にも何かあるんですが、角があってにょろにょろしていて…これは竜ですかね? うさぎと竜。何か関係があるのでしょうか。」 |
四角の右側には「うさぎ」、左側には「竜」のオブジェ。
何のために作られたのか?謎が深まります…
地元の方に聞いてみよう!
一番町四丁目の水時計を取り上げた際に出演していただいた、商店街の理事・工藤 浩由さんにお話を聞きました。(「仙台 懐かしの待ち合わせ場所・"水時計" いまはどこに?」の記事もぜひ!)
工藤さん 「これは昭和60年代に作られた花壇の名残です。 その当時、この辺が一番町四丁目第1地区ということで再開発の対象になっていたんですね。 それに合わせてこの辺がおしゃれに整備されたという経緯があります。」 |
謎の四角は花壇だったんですね…!
再開発でどう変わったの?
再開発前の一番町四丁目第1地区の写真です。
手前に見える道路が定禅寺通、右側に見えるのが一番町四丁目の商店街です。
この地区は、戦後に建てられた木造住宅が密集していて防災上の課題を抱えていました。
そうした中で住民が主導となり、事業計画から資金調達まで自ら行い立てたのが「141ビル」だったといいます。
その時に周辺の歩道も整備され、東二番町通側には照明や公衆電話スペース、そして定禅寺通側には花壇が作られ、環境整備のためごみ箱も設置されていました。(四角く突き出たところがごみ箱の跡だそうです)
完成から35年経ち、ほとんどが経年劣化などで撤去された今でも、その形を残しているのが定禅寺通の花壇。投稿にあった「謎の四角」です。
再開発当時を振り返って、工藤さんは「生活スタイルも(いい意味で)全部変わったし、一つのものができると全部変わるんだなと感じた」と話していました。
うさぎと竜は?
さて、四角の正体は分かりましたが、左右にあったオブジェはどんな関係があるんでしょうか?
こちらも聞いてみると…
工藤さん 「子供のころからこれがあったのは知っていましたが、何の意味かは分かりません。」 |
工藤さんも知らないということで、ビルが完成した当時の管理会社に聞いてみることに。
担当の方によると、この地区の守り神である「金蛇水神社(かなへびすいじんじゃ)」が原点だといいます。
この金蛇水神社のご神体が蛇であることから、ビルの周りを十二支のモチーフで囲んだのだそうです。
こちらも経年劣化でほとんどが失われましたが、うさぎと竜、そして…
隊員 「ありました!はじっこに! このフォルムはねずみですね。」 |
ビルの東側、東二番町通沿いに「ねずみ」と「いのしし」のオブジェも残っていました!
謎の四角から始まった今回の調査ですが、調べてみると地域の歴史の痕跡が散らばっていました。
あの音楽イベントもこの場所から始まった!
9月10・11日に開催される「定禅寺ストリートジャズフェスティバル」も、実はこのビルから始まったといいます。
昭和62年に発行された141ビルのフリーペーパーです。
イベント案内をのページを見ると…
ジャズイベントの告知がありました!
このイベントが、今のジャズフェスの前身だったそうです。
安藤のひとこと。
安藤さん 「こうした町の歴史を紐解くようなヒント、以外で身近なところに隠されているものだと思いますので、ぜひみなさんも自分の街で探してみてはいかがでしょうか。」 |
定禅寺ストリートジャズフェスティバルは、今年3年ぶりに開催されます!
NHK仙台でも屋外LIVEステージから公開生放送を予定しています。
詳細はこちら!
仙台の街中にまた綺麗な音色が溢れるのが楽しみです♪
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