丁寧になるほど回数が増える? 仙台弁『ござりす』を使う人はいるのか!

今回のみやぎUP-DATEでは、こちらの投稿にお応えします!

20220512_toukou.jpg
仙台弁シリーズです!
「ございます」という意味の「ござりす」、皆さんはご存じでしたか?
重ねて使っているのを聞いたことがある、という人は少なさそうですね。

(過去の仙台弁シリーズ「いずい」、「だから~」の回もぜひご覧ください!)


みんなは知ってる?インタビュー!


20220512_rettugo.jpg
「ござりす」の認知度がどのくらいなのか、仙台駅前を歩いていた人たちに聞いてみました。
すると…

20220512_tukawanai.jpg
やはりなかなか使っている人はいないようですね…
しかし!

20220512_obaa.jpg

女性
「おばあちゃんが使っているのを聞きます。市場系の年配の人なら使っているかも。」

“使っている”という方はいなかったですが、大きなヒントを得られました!


ヒントを頼りに、仙台朝市へ!

20220512_asaiti.jpg
朝市の方に、「ござりすを使っていそうな人」を紹介していただきました。
鮮魚店に勤める冨田 幸子さんです。

20220512_sakanaya.jpg

冨田さん
「言いますよ。しばらくでござりす~とか。」

今でも年配のお客さんには「ござりす」を使うとのこと。
しかし、複数回重ねて使うことはないそうです。


助けて専門家!

さらにヒントを得るため、仙台弁に詳しい武田 拓教授に聞いてみました。

20220512_keii.jpg

武田教授
「ござりすは旧仙台藩の地域などで敬意を表す言葉。重ねることでより高い敬意を表す。」


しかし先生でも3回は聞いたことがないそうです。
あきらめきれず、どこなら使っている人がいそうか聞いてみました。
「塩竃ならいるかもしれない…」とのヒントをゲット!


いざ、塩釜へ!


20220512_siogama.jpg
先生におすすめされた塩釜へやってきました。
聞き込みを続けていると、ついに「ござりす」を重ねて使うという人を発見!

20220512_tannno.jpg

丹野さん
「重ねるけど、2回までだよ。 
“んだっちゃね~“と言ってから”ござりすござりす“と続けるんです。」

もともと丹野さんのお母様から上の世代が使っていたそうで、それにつられて丹野さん自身も使うようになったのだそう。
しかし周りに使う人が減り、ご自身も最近は使わなくなってしまいました。
今回は特別に例文を作って話してくださいました!


会話にすると…

20220512_reibunn.jpg

倉持隊員
今日はいい天気ですね。」
丹野さん
「んだっちゃね~、ござりすござりす。」

おお!本物!
しかもこれ、新しい発見でもありました。

丹野さんが使っていた「ござりす」は、 “友人に使うような日常的に使う言葉”です。
この使い方は文献にも載っていない用例なんだそう。


どういうこと?

20220512_dokuzi.jpg
改めて武田先生にお聞きすると、

武田先生
「“ござりす”が単に繰り返された表現として定着したのではないか。」

と仰っていました。
これに似たものが「ほぼほぼ」など、意味の変化を伴わずに言葉を重ねる表現なんだそう。
必ずしも敬意を表すわけではない使い方もあるんですね。


今日のひとこと。

20220512_matome.jpg

倉持隊員
「“言葉遣いが変わった“と言われたりしますが、これは言葉が乱れているということではなく、社会や生活環境の変化に合わせて言葉が変わってきているということなんだなと感じました。」



編集後記

筆者は聞いたことがなかったのですが、また新たな地元の言葉を知って、その温かさを感じることができました。
故郷をまた少し好きになれた気がします。
その反面、調査をしても“年配の方が使っていた”という情報が多かったので、失われつつある言葉なのだなと、少し寂しくもあります。
こうして調査して、実際に生の言葉を聞けたこと、それを残せたことはとても良かったです。

もし3回重ねて使う人を知っているという方がいらっしゃれば、ぜひ番組まで情報をお寄せください!

(安藤さんがご都合によりお休みだったので、スタジオも倉持隊員でお送りしました。)

みやぎアップデートでは皆さんから「気になる・知りたい」を募集しています。
投稿は、こちらの投稿フォームか
ツイッターで #みやぎUPDATEをつけてお送りください。