仙台駅の「ペデストリアンデッキ」 どんな経緯で作られた?

今回のみやぎUP-DATEでは、こちらの投稿にお応えします!

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仙台市民にはなじみ深いペデストリアンデッキ。
その歴史を調査してきました。

上からデッキ全体を見てみた!


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安藤さん
「普段何気なく通っているんですけど、上から見るとだいぶ印象が違いますね。
こんなに広かったんだっていうのと、すごく景色に調和してデザインがきれいだなと思いました。」

改めて見ると、色のまとまりがあって綺麗ですね。

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ちなみに、「ペデストリアン」は歩行者、「デッキ」は船の甲板という意味だそうです。
名前の意味、知らなかったという人も多いのでは?
(筆者も知りませんでした。笑)

建設計画が持ち上がった背景


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今から55年前の宮城県は高度経済成長期のまっただ中で、多くの人やモノが行きかうようになり、交通事故の死者数が急増しました。
そこで「都市の発展」「歩行者の安全」を両立させるために、車と歩行者の道を分ける「歩車分離」の考えを採用し、ペデストリアンデッキが建設されることになったのです。

建設に携わった人にお話を伺いました!


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仙台市の元建設局長・大黒俊幸さんです。

「わたしは現場監督でした。
当時の仙台市・国・県・商工会議所・国鉄。この5者で協議して構想自体を固めて、それに従ってペデストリアンデッキに携わった」

 

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メンテナンスもいらず、錆びることもないステンレスを手すりに採用したペデストリアンデッキ。
当時は鉄を使っているところが多く、高価だったステンレスを使うのは、
「駅前は【街の玄関】になるからみっともないかっこうをしないように」
というこだわりがあったからだといいます。

街ゆく人に印象を聞いてみた!

「あかぬけてた。すごいものができたと思った。」
「こういうペデストリアンデッキは全国の駅でも珍しい。」
「使いやすいです。便利だと思います。」

仙台駅を起点に、バスや地下鉄などの交通機関、周辺のたくさんの建物を繋いでいるペデストリアンデッキは、宮城を象徴する景色であり、市民からも「使いやすい」と評判でした。
 

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「いろんな技術屋やっててもこういう場に当たったということ自体は幸せだった。仙台の街づくりに携わった幸福ものかもしれない。」

と当時のことを振り返り、笑顔で語る大黒さん。

大黒さんをはじめとする建設に携わった方々のおかげで、完成から40年以上経つ今でも、ペデストリアンデッキは私たちの安全と経済の発展を縁の下で支えてくれています。
すっかり見慣れていた仙台駅ですが、調べたことでより愛着が湧きました。

 

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