宮城県の名前の由来って?奥深い"地名の世界"へようこそ!
今回のみやぎUP-DATEでは、こちらの投稿にお応えします!
言われてみれば、普段の生活で気にすることはあまりないですよね。
県のパンフレットには…
宮城県の広報課が編集・発行している「私たちの宮城県」には、“「宮城県」の由来”として
かつての郡名「宮城郡」が由来とされており、「宮城」は志波彦神社や鹽竈神社などの「宮」、多賀城などの「城」からきているとされています。古代大和朝廷の直轄領を示す屯倉(みやけ)というものがなまって、「みやぎ」になったとの説もあります。
と記載されています。
県名の由来は複数あるようですね。
詳しい人に聞いてみた!
先ほどの二つの説について、宮城県地名研究会会長の太宰幸子さんにお話を伺ってきました。
太宰さん
「塩釜神社と多賀城からくる説ですが、宮は神社ではなく朝廷の役所を指しているという説もあります。」
太宰さん
「宮城にはそもそも屯倉がなかったという人もいます。しかし大郷町に屯倉が転じた“味明(みあけ)”という地名があることや、近くから朝廷に関連する土器が出土していることから、屯倉はあった可能性はあると思います。」
調べれば調べるほど、いろんな可能性が出てきますね。
太宰さん曰く、「地名はミステリーの宝庫」なんだとか。
地名の奥深さに惹かれる人たちはたくさんいた!
大崎市古川にある喫茶店。
ここでは地名の由来を学ぶイベント「地名カフェ」が、6年前から隔週で開催されています。
この日のテーマは、かつて福島県にあった「盗人沢(ぬすっとざわ)」。店内には10名の地名好きさんが集まっていました。
“印象が悪い”という理由で地名が変わった盗人沢ですが、調べてみると意外な由来が分かったそうです。
「盗人沢では金が採れていた。自然から大事な鉱物資源をいただくことが“盗む”ことにつながる。それで盗人沢になる。」
「大事な地名なんです。」
名前からはなかなか想像がつきませんが、鉱物を採掘することへの謙虚な姿勢を表していたというのです。
地名クイズ!
みなさんにも地名の魅力を知ってもらおうとクイズを用意しました!
ぜひ答えを予想してみてください。
【女川の地名の由来は何でしょうか?】
①戦の際、女性と子どもの避難場所にあった川の名前
②“小さな川が大きな川になる”という意味のアイヌ語「アンネ・アイ」
③尾根(おね)の側(がわ)がなまった
正解は…
全部ありえます!
ん?デジャヴ?はて、なんのことでしょう?
(詳しくは前回の松川だるまはなぜ青い?をご覧ください)
この3つの選択肢はそれぞれ、
・女川町のHPで紹介されている説
・太宰さんの説
・地名研究家の山内和幸さんの説
でした。
由来に複数の説があるのはなぜ?
「多くの地名は地形や暮らし、言葉がルーツとなっています。しかしそれらは時代とともに変化していきます。そのため由来もいつの間にかわからなくなってしまう。」
と語る太宰さん。
様々な理由で失われていく地名ですが、歴史をたどるうえで重要な鍵となる、非常に奥深いものでした。
皆さんの身近な地名も、調べてみると意外な発見があるかも?
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