楽天 田中将大投手を直撃!気になる新フォームからWBC意欲表明の思いまで

プロ野球の楽天で3月30日に始まる今シーズンの開幕投手に内定しているのが、チームの大黒柱でもある田中将大投手です。

「てれまさむね」視聴者の皆さんから募集した質問を中心に田中投手に本音で答えていただくインタビュー企画、
題して「教えてマー君」
沖縄・金武町で春のキャンプが行われていた2月に田中投手を直撃してきました。

投球フォームを大きく変えるという今シーズンの意気込みや野球以外の素顔、さらにはシーズンオフにWBC=ワールド・ベースボール・クラシックへの意欲を表明した胸の内にも迫りました。

(仙台放送局 キャスター 藤原由佳)

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―去年、大好評だった「教えてマー君」(去年2月に放送)が2年連続2回目の放送の運びとなりました。

田中投手
「ありがとうございます・・・いや、フィードバックがなかったので、分からないんですよ、好評だったかどうかというのが」

 ―好評だったんです!

田中投手
「いま?!・・・それはうれしいですね」

 

<苦手なものこそ向き合う>

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―まずは9歳以下の男の子からの質問です。「子どものころ、苦手だった食べ物は何ですか」

田中投手
子どものころ苦手だったのはトマトですね。両親の方針として、食卓に出されたものは苦手でも必ずひとくちは食べなさい、トライしなさいということだったので、基本的には何でも好きで食べられましたけど、トマトはちょっとダメでしたね。種とかあの辺りのじゅるっとしたところと、ちょっと青臭さが苦手でした。今は食べられます、別に好きではないですけれども」

―克服したきっかけはありますか。

田中投手
「年取ったからじゃないですか(笑)」

―食べ物に限らず、苦手なことを乗り越えなければいけないシチュエーションの時、田中投手はどういった考えで向き合っていますか。

田中投手
まずその物事に対してしっかりと向き合って、どうやったら解決できるかを考えていきます。今まで壁には何回もぶち当たってきましたけど、その都度どうやったらそれを乗り越えられるのか、クリアできるのかと考えながらやっています。成功体験を自分の中で作り上げることができれば、同じシチュエーションになってもこういう方向で物事を進めていけばいい方向に行ってくれるんだということになると思うので、自分にとっては財産になっていくんじゃないかなと思います

 

<“氣持ち”が大事>

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田中投手のグラブの内側には「氣持ち」の刺しゅう

―60代の女性から、「座右の銘は何ですか」

田中投手
『氣持ち』です。グラブにもずっと入れています。何でも気の持ちようです。いろいろな物事の考え方も、勝負を決めるのも、最後は気持ちが強いほうだと思う。勝ちたい気持ちだったり、相手を上回りたい、相手より上回りたい気持ちだったり、そういうのが僕は大事かなと思います

―つづいて30代の男性からの質問です。「キャンプでは体をいじめ抜いていると思いますが疲労回復法は何ですか」

田中投手
「すごく疲れた時・・・寝ることでしょう(笑)寝たらすべてリセットできます」

―40代の女性からは「お子さんとはどんな遊びをしていますか」という質問が届きました。

田中投手
「テレビゲームをしたり、あとは遊んだり。女の子はまだまだ小さいのですが、息子とは野球することもあります。もちろん勝負する時は、コテンパンにやっつけてやりますよ(笑)

―勝負の世界は厳しいぞという教えでしょうか。

田中投手
「そうです!」

 

<新フォームへの挑戦>

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左足の上げ方に注目

アメリカ大リーグのヤンキースから楽天に復帰してからの2年間、田中投手は合わせて13勝にとどまり、納得できる結果を残せませんでした。
ばん回を期す今シーズンへ、キャンプイン前の自主トレーニングから投球フォームの改良に取り組んできました。
投球フォームのあらゆるポイントで変化しているうちの1つが、左足の使い方です。
投げ始める時、左足を今までより体の近くでひねり上げるようにしています。
田中投手によると、フィギュアスケートのスピンで速く回転するために体の軸をできるだけ細くするのと同じイメージだということで、よりいいフォームを模索する中で自然に変化したそうです。

―70代以上の男性からの質問です。「投球フォーム変更の意図を教えてください」

田中投手
チームが勝てればなんでもいい。今の自分よりもさらによくなりたいからです。自分の中での感覚が大きく変わるくらい変えようと思ってやっています

 

<変化を怖がるなら、辞めたほうがいい>

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―去年、ストレートも変化球も精密機械のようにコーナーに決めていましたが、それでも投球フォームを変更するのかという驚きがあります。

田中投手
「いくら球が四隅に決まっても打たれてしまったら意味がないので、バッターを上回っていけるように自分を良くしていきたいっていう思いはずっとあるし、現状に満足することはないです。いま、やっていることがうまくいけばもちろん制球もよくなるだろうし、球速も上がるだろうし、疲れにくくもなるだろうし、よりいい状態でゲームには入っていけると思うので、よりバッターとの対戦に集中できるんじゃないかなというふうには思います。まだまだ足りないところがたくさんあるので、まだまだ上にいけると思ってやっています

―変えることへの勇気というか抵抗はなかったですか。

田中投手
「ないですよ、そんなの。そのままでいるほうが怖いですよ。そのままでいたほうがいいとか、そういう気持ちになっちゃうほうが怖いです、自分的には。この2年、別に特にたいしたピッチングもできていないですし。そういう気持ちにもしなってしまっていたら、辞めてしまったほうがいいかなとは思います

 

<WBC意欲表明の意図>

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田中投手ツイッター(2022年10月18日投稿)

大谷翔平選手やダルビッシュ有投手など現役の大リーガーも参加して注目を集めているWBC。
東京オリンピックで日本代表だった田中投手ですが、今回は選ばれませんでした。
WBC日本代表の栗山英樹監督によるメンバー選考の過程で、田中投手は去年10月、自身のSNSでWBC出場への意欲を発信し、ベテランの決意表明が反響を呼びました。

―当時、胸の内を明かしたのはどんな思いがあったからなのでしょうか。

田中投手
「日本代表は、国を代表して戦える貴重な機会で国どうしがぶつかるというところで、誰でも出られるわけじゃないですし、選ばれた人間しか出ることができないので特別ですよね。
僕がどういう気持ちでWBCに対して考えているかということを栗山監督は多分、分からなかったと思うんです。
自分の気持ちとして伝えておかないと後悔すると思ったので、「出たいという気持ちが僕はあります」というのをお伝えしたかった。
いろいろな声はありました、「(田中を)選ばないといけなくなるだろう」みたいな声も。
でも、そんな外野の声は関係ないし、自分の人生だし、自分の考えはこうだという思いを伝えたかったので、ああいう方法をとりました。」

 

<自身の大記録へ、チームの日本一へ>

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―日米通算200勝の大記録達成まであと10勝に迫っています。どんな心境ですか。

田中投手
「やっているほうからしたら実感とかは別にないです。多分、今は台風の目にいるみたいな感じですかね。2013年に24連勝をマークした時もマスコミの方々から「連勝どうですか」と聞かれて、その時も当時は別に何とも思わなかったです。でも終わって何年もたってからあの年のことを振り返ると、自分でも『なかなかできることじゃねえな』と思うことが増えましたけど(笑)」
当然、チームの優勝にもつながってくるところだと思うので、先発投手としては1試合でも早く達成することができればいいと思うし、かといって別に焦りがあるかと言われるとそんなことはないです。野手ならば1日にヒットを4本打って一気に縮まることもありますけど、投手は1つずつしかマークできないですし、試合にも勝たないといけないですし。だから目の前のことを1つ1つやっていこうというところはこれまでと変わらないですね」

―最後に、チームとして10年ぶりのリーグ優勝と日本一をめざす今シーズン、どんな1年にしたいでしょうか。

田中投手
「いい1年にしたいです。1年間、健康で元気よく、1試合でも多くチームの勝利に貢献できることがいいことなのではないでしょうか」

―11月、チームがどうなっていったらうれしいですか。

田中投手
「誘導尋問だな(笑)一番、最後まで野球したいですね。で、勝って終わりたいですね。頑張ります!」

 


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仙台放送局 キャスター 藤原由佳

楽天をはじめスポーツを担当。
田中投手の考えには、きょうよりもあしたの自分がよりよくなれるヒントが詰まっていました。
まだまだ進化を続ける姿に注目していきます。