NHK仙台 小野卓哉アナが東北高校アイスホッケー部を取材

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高校生のアイスホッケー東北ナンバーワンを決める東北総体アイスホッケー競技。NHKでは、12月4日(日)に行われる決勝を、東北地方向けにテレビ中継します。東北高校の選手たちで構成する宮城県チームは、去年1月に行われた国体で3位。東北高校として出場した今年1月の全国大会でもベスト8に入っている強豪です。
東北一を目指して、トレーニングに励んでいます。

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高校生ながら、そのプレーは常に大迫力!

練習試合を取材に行きました。冬の氷上練習は、夜に行われることが多いようです。この日も、辺りが暗く静まり返った中、冷え切ったリンクに選手たちが集合しました。アイスホッケー独特の声出しでしょうか、野太く低い「オーイ!オーイ!」という掛け声。氷を滑る音が屋内リンクの隅々まで響いて、すごい迫力です!

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この日は大学生との試合。年上の選手たちにも物おじせず向かっていき、ゲームを支配する時間も長く、実力の高さが感じ取れました。

 

この日特に光っていたのが、スピードと運動量。パックを奪ってからの速攻のスピードは見事で、相手DFを振り払ってあっという間に自陣から相手ゴール前に達していました。間近でみると、選手の勢いで空気を切り裂かれ、風がこちらに届いてきそうです。

 

体をぶつけるディフェンスを強化中!

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大工原キャプテンは「自分たちの強みはディフェンス」と言い切ります。とにかく全員で守る!相手の攻撃になったら、早めにチェックにいくことを心がけています。パックが相手に渡るたびに、愚直に相手へのチェックを繰り返す。これには相当な運動量が必要だと感じましたが、思った通り、大工原キャプテンは「最後まで走り切れる体力がもう一つの強み」と言いました。その体力で、相手選手に体をぶつけ続ける。話を聞く選手が口々に、体をぶつけることの重要性も語っています。「氷上の格闘技」とも言われるアイスホッケーは、激しいぶつかり合いの連続。どこまで体を張れるかが、東北一をかけた戦いのポイントになるでしょう。

 

 

打倒青森にかける思い

東北総体でライバルと目されるのが、青森県チーム。選手に話を聞いても、青森は相当強そうです。少し書き辛いですが、今季は3回対戦して1度も勝てていない、という状況・・・。スピードやパワー、技術など、どれも高いレベルです。今回は東北一をかけた最後の大会ということで、これまでの悔しさを晴らすべく選手たちも闘志を燃やしています。この青森県チーム、単に対戦相手というだけではありません。実は東北高校には、青森県の中学校出身という選手が複数いるんです。

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中心選手の根城拓人選手(3年)もその一人。青森県チームの選手は、小学生の頃から共にプレーしてきた選手ばかりといい、地元のチームには負けたくないという思いが強くあります。「東北高校に来て、ここまで出来るようになったというのを見せたい。」地元を離れたからこそ成長できた…このことを試合で証明したい、そして高校生活の集大成にしたいと燃えています。東北高校には他にも、長野、東京、神奈川、山梨、岡山、岩手など、県外の中学校出身の選手も多く、地元を離れた者同士、同じ思いで高め合ってきました。
高校生活も残りわずか。悔いのない試合をして欲しいと思います。

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