【B2仙台89ers】若きヘッドコーチが悲願の昇格に導く

プロバスケットボールBリーグ6シーズン目が開幕する。
昨シーズン、昇格寸前で涙をのんだ仙台89ersは、大幅にチームを刷新。
その要、ヘッドコーチに就任したのが、
元琉球ゴールデンキングス・藤田弘輝(ふじた・ひろき)さん(35歳)だ。

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【今シーズン仙台の新指揮官となった藤田弘輝ヘッドコーチ】

私は前任地の沖縄で、
藤田さんの琉球での初年度、2019-20シーズンに直接取材する機会に恵まれた。

当時、藤田さんは33歳。
以前所属した三遠を含め、約4シーズン半の間、B1最年少のHCだった。
その若さを全面にコートでも発揮。
コートに飛び出しそうな大きなジェスチャーでチームを鼓舞し、
味方のプレーには両手を大きく叩き選手を称える。
熱い姿が強く印象に残っている。

コロナの影響などもあって激動のシーズンを終えた去年6月、
藤田HCへのインタビューを終えた時だった。
「黒住さん、今季のキングスどう見えましたか?
コロナ禍で大変な中、私たちのバスケットを沖縄のみなさんはどう見たと思いますか?」
と逆質問された。
少し面食らったが、とても嬉しい気持ちになった。
藤田ヘッドコーチが選手とコミュニケーションを取りながら、丁寧なチーム作りをしている一端に触れられた気がした。

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【沖縄局時代のリモートインタビュー(右はアナウンサー・黒住)】

藤田ヘッドコーチはディフェンス力がチームカラーの琉球で、得点力の底上げを実現した。
昨シーズン、B2最小の平均失点と守備力はありながら、昇格にあと一歩届かなかった仙台89ers。
私には藤田さんが琉球の指揮官に就任した時と今の仙台がとても似た状況に思える。

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仙台のヘッドコーチ就任後、開幕前の山形との練習試合でも、
藤田さんの激しいジェスチャーに全く変わりはなかった。
新HCのエッセンスで攻撃の精度を上げ、
更に熱く戦うという“若い指揮官らしさ”も発揮し、念願の昇格を手にしてほしい。
心から『黄援』している。

仙台アナウンス・黒住駿


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