宮城県 新型コロナウイルス 1週間の感染状況(3月22日放送)

【感染者最多、1月比大幅増】

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宮城県内では3月15日から21日までに630人の新型コロナウイルスの感染確認が発表されました。
前の週(306人)の2倍以上に増えていて、年末年始の感染のピークだった1月4日からの週の378人を大きく上回って、過去最多となりました。
3月20日は125人と過去最多となり、3月21日も112人。3日連続で100人を越え、宮城県内は、これまでに経験がない感染拡大の局面に入っていると言えます。

【人口あたり感染者全国最多】

3月21日までの直近1週間の人口10万人あたりの感染者数は宮城県が27.32人となり、全国で最も多くなりました。先週から宮城県が1位の状態が続いています。

【感染拡大の背景は】

先週の感染者のうち、全体の4分の3(477人)を仙台市の患者が占めています。 仙台市では3月21日96人の感染確認が発表され、仙台市として過去最多となりました。仙台市の感染拡大が県全体の数字を引き上げている形になっています。

【年代別では若い世代多く】

若い世代が多いのも特徴です。先週の感染者を年代別にみると、
▽10歳未満が26人、
▽10代が34人、
▽20代が146人、
▽30代が116人、
▽40代が89人、
▽50代が66人、
▽60代が57人、
▽70代が68人、
▽80代が22人、
▽90代が5人、
▽非公表が1人となっていて、
20代から30代までで全体の42%を占めました。

このうち、20代の感染者の84%は仙台市に集中しています。
男女別では、
▽男性が346人、
▽女性が283人、
▽非公表が1人となりました。

【飲食店が要因か?】

県は、2月下旬に、「GoToイート」のプレミアム付き食事券の販売を始めたことなどに伴って、飲食店での感染が増えたことが、感染拡大の要因となった可能性も否定できないとしています。

【クラスターも相次ぐ】

感染者の集団=クラスターは先週8件発生しました。このうち7件は仙台市内で、
▽カラオケ喫茶「ブロードウェイ」で34人、
▽2つの事業サービス業の会社でそれぞれ14人、
▽接待を伴う飲食店で11人、
▽陸上自衛隊仙台駐屯地で8人、
▽高齢者施設で6人、
▽メーカーの事務所で6人の
 感染がそれぞれ確認されています。

このうち、若林区のカラオケ喫茶「ブロードウェイ」では、マスクをせずにカラオケや会話などをしていたということです。

【市中感染が拡大】

一方で、発表時点で感染経路がわからなかった人は358人で感染者全体の57%と半分を超えています。
仙台市の感染者に限ると60%と、全体よりやや高くなっています。
仙台市は、飲食店だけでなく、身近なところで感染する「市中感染」が広がっている可能性もあるとして、注意を呼びかけています。

【入院中の2人死亡】

先週はいずれも入院中の患者2人の死亡が発表されました。県内で死亡した人は、27人となりました。

【変異ウイルス初確認】

また、県内の患者1人が変異ウイルスに感染していることが県内で初めて確認されました。この患者は首都圏に滞在歴があるということで、県は、県内で感染した可能性は低いとしています。

【国指標全てステージ3以上】

政府の分科会は感染状況を示す4つのステージのうち、どのステージにあるかを判断するための6つの指標を示しています。
県によりますと、20日まででは
▽検査の陽性率や
▽感染経路が不明な人の割合など
4つの指標が最も深刻な「ステージ4」で、病床使用率など残る2つの指標も2番目に深刻な「ステージ3」です。
全体の評価としては「ステージ3」としています。