宮城県 新型コロナウイルス 1週間の感染状況(3月15日放送)

【感染者が前週比約2倍】

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宮城県内では3月8日から14日までの1週間に306人の新型コロナウイルスの感染確認が発表されました。
前の週(167人)の2倍近くに急増しています。
先週11日には53人の感染確認が発表され、ことし1月22日以来、1日として50人を超えました。13日には55人となるなど、感染者が急増していることが分かります。

【すでにリバウンドの局面】

県と仙台市は現在の県内の感染状況は、感染が再拡大する、『リバウンド』の局面にあるとしています。県は、今月12日に緊急の記者会見を開き、保健福祉部の伊藤哲也部長が、
「県内はリバウンドの局面を迎えた。飲食店を起点とする感染拡大も続いていて、すぐに収まる気配はない」と述べ、強い危機感を示しました。
その上で県民に対し、飲酒を伴う大人数や長時間の会食、それに歓送迎会などの自粛を求め、最大限、警戒するよう呼びかけました。

さらに伊藤部長は、仙台市の飲食店などに出されていた営業時間の短縮要請が先月上旬に解除されたことで感染者が増え始めているとし、このままでは、営業時間の短縮要請を再度行わなければならないと述べました。感染拡大の要因の1つに、「飲食店」という要素があることは間違いなさそうです。

【市中感染もさらに増加か】

発表時点で感染経路が不明だったのは183人で、全体の59.8%を占めました。このうちのおよそ8割は仙台市内の患者が占めています。

県と仙台市によりますと、こうした患者の中には飲食店を利用していないなど、感染経路の特定が極めて難しいケースが増えてきているということで、身近なところで感染する『市中感染』が広がっている可能性があるとしています。

【人口10万人あたり感染者】

14日までの直近1週間の人口10万人あたりの感染者数を全国で比較すると、最も多かったのは東京都の14.04人でした。東京に次いで全国で2番目となったのが宮城県で13.27人と高い水準となっています。

緊急事態宣言が出されている首都圏の地域とほぼ同じ水準となっていて、宮城県は、全国的にも感染者の割合が高く、最大限、警戒する必要がありそうです。

【先週のクラスターは】

先週は、仙台市内の2か所でクラスターが発生しました。市内の接待を伴う飲食店では、これまでに7人が感染。マスクを着用せず、十分な距離をとらずに会話している場面があったとしています。また、宮城野区の「仙台東年金事務所」では、窓口に飛まつを防止するシートを設置するなど対策をとっていましたが、これまでに10人の感染が確認されています。

【年代別・男女別では】

先週の感染者を年代別にみると、
▽10歳未満が7人、
▽10代が20人、
▽20代が100人、
▽30代が62人、
▽40代が48人、
▽50代が35人、
▽60代が12人、
▽70代が13人、
▽80代が5人、
▽90代が4人となっています。

男女別では、
▽男性が177人、
▽女性が129人となりました。