2年分の大暴れ誓う!高校バスケット 仙台大明成・菅野ブルース

高校バスケットの最高峰、全国選手権が行われている。
『ウィンターカップ』と呼ばれる伝統の大会では、
60チームが短期決戦のトーナメント形式で頂点を争う。

去年、3年ぶり6回目の全国制覇を果たしたのが、仙台大学附属明成高校(仙台大明成)。
仙台大明成は、現在、NBAでプレーする八村塁が在籍した2013~2015年に3連覇。
全国の強豪チームのマークも厳しくなる中、その時以来の連覇を目指す。

注目は、19歳以下の日本代表でもある3年生の菅野(かんの)ブルース。

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これまでのバスケットの常識を覆す、身長1m98cmの指令塔。
大型ポイントガードとしてプレーしている。

従来、ポイントガードには、
手でボールを自在に扱う「ハンドリング」、
ボールを速く運び、守備を抜きさる「機動性」が求められ、
スピードとテクニックに長けた小柄な選手が多かった。

しかし、10年連続でチームを全国に導いた名将・佐藤久夫ヘッドコーチ(72歳)は、
大型選手でのチーム作りを目指し、そのチームの象徴的な存在となっている。
「日本のバスケット界に長身の指令搭がいてもいい。これまでにない個性を育てたい」という
佐藤ヘッドコーチの思いだ。

菅野は父がアメリカ人で、母は岩手県出身。
名前のブルースは、母が海外で歌手を目指していたことに由来する。

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岩手県花巻市の中学校時代は、ダンスも得意で友達に披露するなどクラスの人気者。
NHKではその頃から取材を重ねてきた。
中学3年で身長1m92cmに達し、
バスケット日本代表の海外遠征にも参加、実力を発揮した。

仙台大明成へ進学し、さらに注目されたが、
相次ぐケガが菅野に襲いかかった。
高校2年の春に足を骨折、秋には膝の手術に踏み切る。
去年、チームは全国優勝したものの、菅野は全試合で欠場。

数多くの名選手を育ててきた百戦錬磨の佐藤ヘッドコーチも、
「去年はコートの片隅でずっとトレーニングだけ。私もずっと見ていて、辛いだろうと思っていた」
と菅野の苦悩を口にする。

ケガを乗り越えた菅野は、
「チームにいい影響を与えられるように、精神面を含めて自分に足りないものを一から見直した。
去年できなかった分を取り返して、チームに恩返しする」と、
ウィンターカップに並々ならぬ思いを抱いている。

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「今年こそ自分が大暴れする」と、去年の不完全燃焼の悔しさを胸に、
菅野が高校最後の大舞台に挑む。

私も、大型ポイントガード・ブルースの躍動を楽しみにしている。