【髙木優吾】ゴールボール・ジャパンパラ大会の楽しみ方 ~2つのポイント~

パラスポーツ「ゴールボール」の現役審判として活動している
髙木がお届けしているパラスポーツ通信。
今回は12月11、12日に東京・府中市で開催される
「ジャパンパラゴールボール競技大会」についてです。

《注目ポイント①見逃せない女子代表選手同士の対戦》

東京パラリンピックで話題となった「ゴールボール」。
視覚に障害のある選手が音のなるボールを投げ合い、
3対3で得点を競うパラリンピック独自の競技です。
女子は銅メダル、男子は初出場でベスト8まで勝ち進みました。
私がおススメするジャパンパラ大会の楽しみ方は、
パラリンピックで活躍した女子の代表選手同士の対戦です。
代表選手たちが別々のチームに分かれる今大会。
Aチームには、東京パラリンピックの3位決定戦で3得点をあげ、
メダル獲得に貢献した欠端瑛子選手や
日本の若き守りの要、高橋利恵子選手がいます。
Bチームには、4大会連続でパラリンピックに出場している浦田理恵選手や
ロンドン大会の金メダルメンバー、若杉遥選手が入りました。
ボールの音が鳴りにくい欠端選手(Aチーム)の攻撃を浦田選手(Bチーム)がどう察知して守るのか、若杉選手(Bチーム)の持ち味であるコントロールに対して高橋選手(Aチーム)の守りはどこまで成長しているのか、ドリームマッチをぜひ、楽しみにしてください。

《注目ポイント②若き才能を発掘しよう》

さらに大会には男子の代表選手も登場します。
プレーの特徴は、「速さと力強さ」。
東京パラリンピックで世界ランキング上位の国を苦しめた
トップレベルのプレーは必見です!
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(※左から東京パラ大会で活躍した宮食行次選手、山口凌河選手、田口侑治選手)

注目すべきは、若き新戦力が今回メンバーに選ばれたことです。
私が注目しているのは、共に福岡のチームに所属している、
徳田龍之介選手と行弘敬介選手です。
どちらも視野の中心部分が見えないという目の病気の症状があります。

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(※左が行弘敬介選手、右が徳田龍之介選手。行弘選手は試合中にアゴを擦りむいて負傷)

徳田選手は17歳の東福岡高校2年生。中学時代はバスケをしていました。
競技をはじめてから2年しか経っていませんが、
どんなボールにも貪欲に食らいつく強い気持ちを持った選手です。
ひと回りほど違う代表選手のボールにどんな反応を見せるのか楽しみです。

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(※奥が行弘選手、手前が徳田選手)

また、行弘選手は福岡工業大に通う22歳の大学生。
180センチ近い身長から繰り出すスピードボールが魅力です。
サッカーやテニス、バスケなど様々なスポーツを経験してきた抜群の運動神経で、
日本代表の堅い守りを崩せるのかが注目です。

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(※投球する行弘選手)

大会は12月11日(土)と12日(日)に開催されます。
会場は東京都府中市にある「郷土の森総合体育館」。
原則、無観客試合ですが、全試合オンライン中継があるそうです。お楽しみに!

仙台局・髙木優吾アナウンサー