【相馬宏男】緑の空間に彫刻や石像が・・・

梅雨空が続いています。仙台市の定禅寺通(じょうぜんじどおり)など緑の空間には彫刻が置かれ、雨模様の空でも負けないぐらいの佇まいを見せている。すっかり緑と彫刻が街の景色に溶け込み、杜の都仙台を象徴する景色となっている。

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彫刻のある町づくり事業が始まったのは昭和52年。仙台市政施行88周年の記念事業として始まり、平成13年3月まで続いた。第一期には12作品、第二期にも12作品が設置されこの街づくり事業が完成した。

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彫刻をどこに置くかが課題だが周辺環境や住民希望など「現地オーダーメイド」の「仙台方式」が高い評価を受けている。この事業以外で市内の公園や空き地などに多くの彫刻を見ることが出来るようになった。彫刻のある街づくりの最初の作品は榴岡公園にある噴水だ。木々から勢いよく水が噴き出る噴水だ。ジョージ蔦川の作品だ。「杜のうた」と名付けられている。

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同じ榴岡公園にはブーツをはいた少女像が立っている。この像は地球の反対側にもあり、
少女像同士が向かい合っているとか。仙台市出身の佐藤忠良さんの作品だ。第1回の民間ユネスコ運動大会が仙台で開かれたのを記念して建てられた。

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これに触発されるようにこの事業とは別に各所に彫刻が置かれるようになった。国道に面した商業ビルの一角には金属製の「長靴」を模しただまし絵的な作品も置かれている。見る角度によって全く異なる形に見えて一瞬、像の周りをぐるりと回ってみる。福田繁雄さんの作品だ。まさにトリックアートだ。

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仙台市内のタワービル前にはどっしりした石積みの像も見ることが出来る。やや抽象的だが、見る人の感性で様々イメージすることが出来る。

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彫刻のある街づくりは様々発展的に進化しているような感じだ。ちなみに定禅寺通りのビルの一角にはこんなものも置かれている。

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「神話」と題し、石を微妙に組み合わせている。このほかどっしりとした石を積み上げたり、木陰に隠れるように置かれている像も見ることが出来る。

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そぞろ歩きで街のあちこちにたたずむ彫刻を探してみてはいかが?