【相馬宏男】今年もオオムラザクラが咲きました

4月から5月にかけて木々の緑が増え、花々もそれぞれに咲き誇る。私がいつも観察を続けている宮城野区の榴岡公園の一角にオオムラザクラの木が3本植えられている。これは東日本大震災の復興を祈念して長崎県大村市から贈られたもの。平成29年(2017)4月20日のことだった。

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あれから4年、オオムラザクラは毎年花をつけるようになり、ソメイヨシノが咲き終わった後に独特の形をした花をつける。国の天然記念物に指定されている桜だ。

花は2段咲きで外花と内花が一本のめしべで串刺しをしたようになっている。ソメイヨシノが咲き終わった後にピンクの優美な花をつける。

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あの東日本大震災から10年が経ち、街は復興を遂げているが当時から多くの支援を受けたことを忘れてはならない。毎年、花をつけるオオムラザクラを見て10年前の地震の揺れやその後の津波被害で多くの人々が亡くなったことを改めて思い出す。自然の脅威の前に人間の無力さがズシリとのしかかる。それを、この丸い花は何か和らげてくれそうな気がする。

春から初夏へオオムラザクラは青空に映え今日も優美な姿を見せている。

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