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銀座スペシャル/日本

初回放送
2020年2月4日
撮影時期
2019年11月
語り  
尾上松也

流行を発信し続ける、おしゃれでモダンな街・銀座。銀座で生まれ育った歌舞伎俳優・尾上松也さんが、思い出を交えながら大通りから路地裏までたっぷりと歩きます。伝統に誇りを持ち、街を愛する人たちに出会います。

歩き方

街の基礎情報 銀座

場所:

東京都中央区

人口:

総人口3641(2019年12月3日・中央区区役所)

景色:

百貨店やブランドショップなどが立ち並ぶ、流行の発信地。

人々:

伝統に誇りをもち、街を愛する

産業:

商業、観光業など

交通手段:

道路、地下鉄、路線バスなど

行き方:

地下鉄、バス、またJRの有楽町駅、新橋駅からも徒歩で行けます

通貨:

日本円(JPY)

歩き方

午前8時。銀座4丁目の交差点にある街のランドマーク・時計塔が鳴り響く中、街歩きスタート。きらびやかな大通りから路地裏へ入ると、江戸時代から続く小さな稲荷神社が姿を見せます。毎朝、いなり寿司をお供えに来るという料亭のご主人に出会います。東へ進み、尾上さんの仕事場「歌舞伎座」を前を通って路地へ入ると、地元の子どもたちが集まって歌舞伎をみっちり稽古中。さらに、洋服の仕立て屋さんでは、銀座の仲間たちが集まって日本舞踊を稽古中。時代の先端を走りつつ、伝統も大切にする人たちに出会います。

街を歩いてみて(ディレクター談)

東銀座を歩いていると、1匹の猫に遭遇。野良猫なのに、毛並みがきれいで人にすっかり懐いた様子。聞くと、地域の皆さんでお世話をしているのだそうです。「ブラッシングもしているんですよ」と、ご近所さん。さすが銀座、野良猫も身だしなみはバッチリでした。

写真ギャラリー

街のなりたち

銀座の始まりは江戸初期。銀貨を鋳造する「銀座役所」が置かれたことで、その名がつきました。明治6年に、銀座通りに大規模なれんが街が誕生すると、舶来品を扱う商人たちが店舗として利用します。店先のアーケードを商品の陳列スペースに変えたのが、銀座のショーウインドーの始まりでした。「店の外から珍しい商品が見られる!」と、人々が銀ブラを始めるようになりました。昭和に入ると、クラブやバーが軒を連ね、ネオン街が登場。銀座は昼夜を問わず、銀ブラを楽しめる街となったのです。

出会い

街の「昭和初期の最先端ビル」

近代的な街並みに、突然姿を見せる年季の入ったビル。87年前に高級アパートとして建てられ、当初のエレベーターが今も残る、昭和初期の最先端技術が施された貴重な建物です。今は、画廊やアンティークショップなど、たくさんのお店が入っています。

街の「子ども歌舞伎」

歌舞伎座の裏道を歩いていくと、どこからか鳴り物が。音の先へむかうと、地元の子どもたちが歌舞伎の人気演目「白浪五人男」の稽古をしていました。プロの先生に指導を受けて、みんな真剣。ついつい応援したくなります。

街の「氷の配達屋さん」

夕方、道端でトラックからたくさんの氷を取り出す男性を発見。聞くと、夜のお店に氷を配達する方でした。腰にはたくさんの鍵。信頼関係があるので、お店を自由に出入りできるのだそうです。

グルメ

【第1位】ウニの軍艦巻き

軍艦巻きは、昭和16年に銀座のおすし屋さんが考案した銀座生まれのメニュー。ウニのお寿司をどうやって作ろうかと考え出されたのが、のりで土手を作る方法。当時の時代背景と見た目から「軍艦巻き」と呼ばれ、全国に広がりました。
<平均価格 時価>

【第2位】カツサンド

銀座のバーの定番メニュー。赤身部分に細かなサシが入った豚肉を180度の油で素早く揚げた後、ゆっくりと余熱で火を通すことで、軟らかい食感を生み出します。実は、豚肉に衣をつけて揚げる調理法も、明治時代に銀座で誕生したと言われているんですよ。
<平均価格 2,000円~>

【第3位】あんぱん

実は銀座発祥。明治初期、イーストの代わりに米と麹を発酵させた「酒種酵母」を使ってあんぱんが誕生しました。銀座の工場では今でも当時の製法で作られ、多い日で1万個のあんぱんが売れるそうです。
<平均価格  158円(税込)>

インフォメーション

屋上にあるメイドイン銀座!

銀座は屋上がおもしろい!ビルの屋上で、さまざまな取り組みが行われているんです。まずは蜂蜜作り。皇居や日比谷公園などから蜂が蜜を集め、年間1トンもの良質な蜂蜜が取れます。そして和紙作り。銀座の屋上8か所で、和紙の原料となるコウゾを育てる活動が行われています。最後は日本酒造り。銀座の清酒会社が約55キロ分の酒米を屋上で植え、申し込めば収穫体験ができるんです。銀座の屋上は、魅力がいっぱいです!