アジア・ロシア・オセアニア 日本

進化する下町浅草スペシャル/日本

初回放送
2019年7月23日
撮影時期
2019年5月末~6月上旬
語り  
伊東四朗

東京の下町・浅草。江戸の風情が今も残り、国内外から年間3000万人もの観光客が訪れます。伝統を愛しながらも、新しい文化を生み出そうと果敢に挑戦する、パワフルでユニークな浅草っ子たちに出会います。

歩き方

街の基礎情報 浅草

場所:

東京都台東区東部

人口:

約20万人(台東区人口:2019年7月1日現在)

景色:

神社、仏閣、商店街などの歴史ある街並みに、日々進化する新しい文化が息づく街。世界中から訪れる観光客の姿もあちこちに。

人々:

人情にあつい、個性的、ちゃきちゃきの江戸っ子

産業:

伝統工芸、製造業、観光業など

交通手段:

地下鉄、バス、人力車など

行き方:

東京駅から電車で15分(東京駅→JR山手線神田駅→地下鉄銀座線浅草駅)、バスなら30分ほど(乗り場:八重洲口)。羽田空港から浅草ビューホテルまでリムジンバスで1時間ほど。

歩き方

早朝、犬を連れた地元の人たちと、浅草寺の開堂に合わせてお参り。仲見世商店街が開店する頃には、和装履物屋、ちょうちん屋を訪ね、代々受け継がれてきた伝統工芸を堪能。浅草六区や観音裏で、今でも残る芸人魂に触れ、見たこともない料理道具や、目隠しをして食べる精進料理、外国人が開く木版画の体験教室など、新しい文化で盛り上がる浅草を楽しみます。夕方には、屋形船の浮かぶ隅田川で一息。船頭さんのすてきな笑顔に癒されます。夜は、ライトアップされた幻想的な浅草寺を歩き、旅の思い出をかみしめます。

街を歩いてみて(ディレクター談)

"チャキチャキの江戸っ子"が暮らす街・浅草。何をするにも早い地元の方にたくさん出会いました。会話も早い!食事も早い!電話を切るのも早い...!。皆さん、さっぱりとした性格で、打ち解けるのも早い!街歩きでした。

写真ギャラリー

街のなりたち

浅草の歴史は、エンタメなくしては語れない!江戸時代、米の仲介で財を成した豪商たちの娯楽のために、歌舞伎、浄瑠璃、遊郭などが続々と誕生する。明治には高さ52mの展望台、大正には浅草オペラが登場。昭和に入ると映画館までもがひしめき、まさに日本のエンタメをけん引する街に!高度経済成長期には、テレビの普及で一時は人々の足が遠のくも、アイデアあふれる浅草っ子たちの手によって、浅草サンバカーニバルや、光と音の演出を加えたテクノ大祓(はらい)など、新しいエンタメが生まれ、見事に復活を遂げています。

出会い

街の「早朝散歩」

午前5時30分、仲見世商店街に、愛犬を連れて集まる地元の人たち。まだシャッターが閉まっている商店街に観光客はおらず、この時間は地元の人たちだけが集まる大切な交流の場所。浅草寺の開堂に合わせた皆さんとのお参りは、とても気持ちがよかったです。

街の「幇間(ほうかん)」

現在では、浅草にしか残っていないと言われる「幇間」。別名「太鼓持ち」とも言われ、本来は男性のお仕事でしたが、初めて女性として認められた幇間さんがいます。洒脱(しゃだつ)で気取らない踊りは、見ていてなんとも楽しくなります。

街の「お坊さん」

お寺が集められた寺町の一角で出会った住職は、海外に留学経験もあるアイデアマン!彼が参加する「暗闇ごはん」というイベントは、目隠しをして精進料理を食べるのだそう。視覚以外の4感を研ぎ澄まして精進料理を味わうなんて、浅草の奥深さを感じました!

グルメ

【第1位】桜鍋

「馬力をつける」の語源にもなった、明治時代から続く伝統料理。ポイントは、底の薄い鍋。馬肉を素早く煮ることができ、せっかちな浅草っ子にはうってつけ。当時の旦那衆は桜鍋をささっと食べて、夜の街へと繰り出したのだとか。
<平均価格  ロース一人前1,280円>

【第2位】カマンベールもんじゃ

下町の浅草になじみ深いもんじゃ焼きと女性に大人気のチーズをいっぺんに味わえます。デンマークから取り寄せたカマンベールチーズに、きゃべつ、そば、揚げ玉を加え、特製のタネを流し込んだら、後は焼けるのを待つだけ!熱々のおこげがウマい!
<平均価格 1,026円(税込)>

【第3位】ゆであずき

明治時代に浅草で売られていた飲むスイーツ。炊いた大粒の小豆をお湯で伸ばしたら、そこに砂糖と塩を加えて、グラスに注ぐ。甘くて、しょっぱい濃いめの味付けがたまらない!仕事や遊びに忙しい浅草の人たちに、手軽に飲める栄養補給剤として親しまれました。
<平均価格 500円>

インフォメーション

「浅草とゆかりの深い動物たち」

浅草とゆかりの深〜い動物たちを一挙ご紹介!まずは、たぬき。浅草寺境内にある鎮護堂に祀(まつ)られているたぬきは、たぬき=「他を抜く」という語呂合わせから、浅草で芸人のあつい信仰を得ています。続いては、カッパ。隅田川に住み着いたカッパが、土壌整備に貢献したという伝説が残っているかっぱ橋道具街では、いろいろなカッパが見られますよ。最後は、きつね。吉原遊郭では、遊女をきつねと呼んでいたことから、大みそかにきつね舞を披露する伝統がありました。現在も、街の神楽団が吉原神社で披露しています。