街の基礎情報 ビガン
場所:
ルソン島の北西部
人口:
5万人(2019年現在)
景色:
スペイン植民地時代に建てられた街並みが見どころ。世界遺産にもなっている
人々:
フレンドリーで、もてなし好き
産業:
観光業
交通手段:
トライシクル(屋根付きのサイドカー)、馬車
行き方:
日本からは、マニラを経由して国内便でラオアグ空港へ行き、そこから車輌をチャーターしておよそ2時間。または、マニラから高速バスでおよそ10時間。
通貨:
ペソ
1ペソ=約2円
ビガンはフィリピンを植民地にしたスペインによって16世紀に建てられた街。世界遺産にも登録されています。まるでスペインと見間違うような街並みを歩き、街を愛する陽気な人々との出会いを楽しみます。
ルソン島の北西部
5万人(2019年現在)
スペイン植民地時代に建てられた街並みが見どころ。世界遺産にもなっている
フレンドリーで、もてなし好き
観光業
トライシクル(屋根付きのサイドカー)、馬車
日本からは、マニラを経由して国内便でラオアグ空港へ行き、そこから車輌をチャーターしておよそ2時間。または、マニラから高速バスでおよそ10時間。
ペソ
1ペソ=約2円
ビガンの街でまず出会うのが馬車。旧市街に限らず街じゅうを走る大事な交通手段です。スペイン植民地時代に建てられた建物が並ぶ世界遺産のクリソロゴ通りでは、聖人像を売る店や花で馬車を飾る葬儀屋、街を見つめ続けてきた老婦人に出会います。通りを抜けると、古材にこだわる家具屋、派手なトライシクルの修理屋、カードゲームにお金を賭けて香典を集めるご近所さん、お葬式のパレードなど、ユニークな暮らしにふれます。夕暮れには再びクリソロゴ通りへ。幻想的な景色の中でタイムスリップ気分を味わいます。
クリソロゴ通りはとてもフォトジェニック。強い日差しを浴びた昼の通りも美しいですが、夜はさらに魅力的。あたたかいオレンジの明かりがともる中、石畳を行く馬車のひづめの音が響いて、「ここは本当にフィリピン?」と思わずにはいられない風景でした。
ビガンに街ができたのは16世紀。スペインが進出してきたことがきっかけでした。海と川に囲まれ天然の要塞のような地形のビガンは貿易の拠点として重宝され発展します。さまざまな国と行き交った影響で、各国の建築技術が融合した独特の住居が建てられ街並みをつくりました。特徴は1階がスペイン式の石造り、2階はフィリピンと中国を融合させた木造というユニークな造り。街並みは太平洋戦争の戦火にも破壊されることなく残り、植民地時代の様子を伝える貴重な歴史地区として1999年世界遺産に登録されました。
クリソロゴ通りのお土産屋さんで、2階の窓からいつも通りを眺めているおばあちゃん。嫁いできた時「何てきれいな街だろう!」と感激し、通りを眺めることが大好きに。窓から通りの旅人に話しかけたり、2階に招いて景色を見せてあげることもしばしばとか。
路地にテーブルを出してカードに興じる人たち。皆さんご近所さんで、誰かが亡くなると賭けごとをし、集まったお金を香典にするのだそう。昔からの伝統で「その間は家事なんてしなくていい!故人のために集まることが大事なのよ」と教えてくれました。
ビガンで4代続く焼きもの工房。初代は中国から渡ってきて「龍窯」の技術を根づかせたそうです。ケガの功名でよく売れる焼きものを生み出した4代目は「こんなの作って、ひいじいさんに叱られるよ」と笑いながらも、土に向かう表情は真剣そのものでした。
ビガンで大人気のココナツと米粉のケーキ。麺のように細く削ったココナツのシャキシャキと、米粉のモチモチした食感がやみつきになるスイーツ。ココナツの殻を使って、豪快に煙を出しながら焼くのを見るのも楽しい。
<平均価格 25ペソ(約50円)>
ビガンのあるイロコス州の郷土料理。ゴーヤ、なす、玉ねぎ、トマト、オクラなどを炒め、魚醤(ぎょしょう)で味付けした野菜たっぷりのメニュー。ビガンでは名物のピナクベットという皮付き豚肉の唐揚げをトッピング。この食べ方はビガンだけです。
<平均価格 280ペソ(約560円)>
スペイン風の豚肉ソーセージ。スペイン領だった影響で食べられるようになったもので、フィリピン各地で食べられていますが、ビガンのものは地元特産のニンニクをたっぷり入れて作っています。朝食の定番です。
<平均価格 140ペソ(約280円)>
向かうのは、ビガンの北70キロにある街パオアイ。フィリピン独特の建築様式「地震バロック」で建てられたサン・アグスチン教会(通称:パオアイ教会)を見に行きます。見どころは何といってもその重厚な外観。左右の側面から張り出した分厚い「控え壁」が教会を支えるさまは圧巻です。完成以来300年以上に渡って、幾度も襲ってきた大地震や台風から教会を守ってきました。「フィリピンのバロック様式教会群」として世界遺産にも登録されています。