2020年01月24日 (金)

今週はロシア!

Mr.シップと東京・中目黒に向かいました。

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目黒区役所、大きいですねえ。

そのほどなく近くにある、ロシア料理店にお邪魔しました。

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お店で作っていただいたのが…

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ブリヌイという、ロシア版クレープです。

薄過ぎず厚過ぎずのモチモチとした生地に、

ロシアの人たちは、特にこれを巻いて食べるのが大好きだとのこと。

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イクラです!

生地のモチモチ、イクラのプチプチ、食感も味も最高でした!

 

このブリヌイを、ある人が食べている映像を見つけました。

年始早々、その人は驚くべき発表をしたんです。

それは誰?そして一体何を??

あさっての放送、ぜひご覧ください!

 

「せかいま」のホームページ

( https://www4.nhk.or.jp/sekaima/ )

 

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これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2020年1月26日のゲストは、渡辺徹さんです。

 

投稿者:Mr.シップ | 投稿時間:14:53 | カテゴリ:永井伸一の目指せ100点満点! | 固定リンク


  
2020年01月22日 (水)

一時休戦したけれど... 米中貿易戦争その先は

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2020年1月19日の出演者のみなさんです。

左から、永井伸一キャスター、坂下千里子さん、Mr.シップ、ゲストの東貴博さん、国際部の田中健太郎デスクです。

 

「受験シーズンということで、学問の神様、湯島天神に来たぞ!」。

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「皆さんの受験がうまくいきますように!」。

 

うまくいってほしいといえば、あの2つの国も…。

 

貿易をめぐって激しく対立してきた、アメリカと中国。

先週、トランプ大統領がにんまりするような、大きな出来事がありました。

「アメリカと中国は、かつてない重要な一歩を踏み出した」。

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仲直り…したようにも見えるけど、うまくいくのでしょうか。

国際部経済担当、田中健太郎デスクが解説しました。

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アメリカと中国の貿易戦争はおととしから始まりましたが、1月16日に大きな動きがありました。

それがこちら。

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両国が初めて合意にこぎつけて、文書に署名したんです。

世界経済の最大のリスクだった米中の貿易戦争が、これ以上は悪化しないと世界に安心感が広がりました。

 

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[そもそも、どうしてトランプ大統領が中国に貿易戦争をしかけたのか、説明しヨーソロー]

 

トランプ大統領は“アメリカは損している”と、猛烈に怒っていました。

中国との「貿易赤字」が史上最大に膨らんでいたためです。

さらに、トランプ大統領は、

“中国は、ロボットやコンピュータなどのハイテク技術をズルして手に入れている”

“「知的財産」を奪っている”

とも言っています。

そして、

“中国は国のお金をたくさん使って、中国企業の成長を助けている”

“こんなんじゃ、アメリカ企業は中国企業と公平に競争できない”

“「巨額の補助金」は許さない”

と、中国に貿易戦争をふっかけたのです。

 

 

これらのトランプ大統領の不満は、今回、解消されたのでしょうか。

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まず、中国に対する「貿易赤字」は「◯」です。

中国がアメリカから購入する農産物などを大幅に増やすことになり、赤字が減る可能性があります。

 

次に「知的財産」は「△」です。

“中国が取り締まるよう頑張ります”ということが盛り込まれましたが、実効性があるか不透明だという指摘もあります。

 

そして「巨額の補助金」は「×」です。

合意に盛り込まれてすらいないんです。

 

トランプ大統領は、不十分でもいいから合意して、貿易戦争を「一時休戦」にしました。

なぜ「一時休戦」したのか。

その背景をこちらのセットを使って、見ていきましょう。

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中国には“ビル群”、そしてアメリカには“農地”が広がっていますね。

 

まず、アメリカがどうして一時休戦したのか。

東さんが“アメリカボタン”を押してみると…

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アメリカの農家の人たちが傾きました。

農産物が中国に売れなくなって、アメリカの農家が大きな打撃を受けたんです。

中国への農産物の輸出が、半分以下にまで減少したというデータもあります。

 

これが11月に控える「大統領選挙」と関係してくるんです。

実はこの農家の人たちは、トランプ大統領にとって大切な支持基盤なんです。

トランプ大統領は再選を目指すため、農家の支持をつなぎ止めたいと思ったはずです。

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とりわけ合意の成果としてアピールしたのが、アメリカの農産物をたくさん買うことを約束させたことです。

 

合意文書に署名したとき、トランプ大統領は会場を埋め尽くす人を前にこう成果を強調しました。

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「農家はとても喜ぶぞ。中国は牛肉・豚肉・鶏肉などさらにたくさん買ってくれるぞ」。

トランプ大統領は、中国がどのくらい買うか具体的な金額を書かせたことも誇っています。

今後2年間で、農産物やエネルギーなど日本円にしてなんと20兆円余りです。

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貿易戦争の前の1.5倍にものぼる量になります。

そのため、たった1つの「◯」でも合意したということなんです。

 

一方、中国の習主席はどうして合意しようと思ったのでしょうか。

千里子さんが“中国ボタン”を押してみると…

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中国のビルが傾きました。

理由は、景気です。

中国は、貿易戦争の影響で景気が悪くなっていました。

17日に発表された去年1年間の経済成長率も、29年ぶりの低い水準まで落ち込みました。

習主席はなんとか改善させたいと思っていたはずです。

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今回の合意で、中国はアメリカにかけられていた関税の一部引き下げを約束させました。

景気減速に歯止めがかかるのを期待しています。

 

選挙を前に手柄を得たかったトランプ大統領と、景気の減速に歯止めをかけたかった習主席。

いったん妥協点を見つけて合意したということです。

 

一見収まったようにみえますが、対立はまた深まるかもしれないんです。

というのも、両国には根深い問題がいろいろあるんです。

 

それはいったい何なのか?

アメリカと中国、2つのボタンを一緒に押してみると…

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2人の下に、いつ噴き出してもおかしくなさそうな火種が…。

「中国企業排除」と書かれています。

 

アメリカで進む「中国企業排除」の実態を取材しました。

 

6年前にアメリカに進出した中国国有の鉄道車両メーカーは、ボストンやロサンゼルスの路線で受注を重ね、年々シェアを広げてきました。

ところがそこに、アメリカ政府から待ったがかかりました。

去年暮れ、中国企業の締め出しを狙った法律が成立。

中国政府の支援を受けてつくる鉄道やバスの車両について、販売を制限する条項が盛り込まれました。

この中国メーカーもその対象になりました。

スパイ行為の疑いがあると指摘されたのです。

その理由のひとつが、車両に設置されたカメラです。

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アメリカ政府は、AIを使った顔認証技術が使われ、乗客が中国政府に監視されるおそれがあるとして規制の対象にしたのです。

中国メーカーは、アメリカ側の指摘には根拠がないと反発しています。

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「車内の設備はアメリカで定められた基準をクリアしています。企業の活動を制限するようなやり方は公平ではありません」。

 

アメリカが、強硬に中国企業の排除に乗り出す背景に何があるのか。

今回NHKは、法律の成立に携わったエリック・オルソンさんに、話を聞くことができました。

オルソンさんは、企業や団体からの要望を受け、議員に制度の変更を働きかけるロビイストです。

与野党の議員の事務所を個別に訪ね、中国の車両を導入する危険性を訴えました。

乗客だけでなく、アメリカ政府中枢の情報も狙われるのではないかという懸念が法律制定につながったと証言します。

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「鉄道車両の監視カメラや車両がリモートコントロールされる危険性について、広く報じられています。中国製の鉄道車両が国防総省の近くや議事堂の下を通るとなれば、みな心配します。これが法案提出の後押しになったのです」。

 

オルソンさんに法律の制定を依頼したのは、アメリカの産業界でした。

このままでは、中国政府から巨額の補助金を受ける中国企業にアメリカの市場が独占されると危機感を強めたのです。

こうした声を背景に、アメリカ議会では、与野党を問わず中国への危機感がかつてなく高まっています。

民主党の上院議員は「中国は間違いなくアメリカの最大のライバルだ。アメリカは技術革新のリーダーの座を奪い返さなければならない」と発言しています。

 

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「この巨大国家、そして中国共産党と密接に結びつく国有企業にどうやって対抗するのでしょうか。アメリカの企業はみな民間で、それが国有の企業と競争するのは公正とはいえません」。

 

 

産業界の声を受けてアメリカ議会では、中国の脅威論が強まっています。

あのスマホで有名なハイテク企業「ファーウェイ」も排除する動きが進んでいます。

そして根深い問題はまだあります。

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「台湾」・「香港」・「ウイグル族」と書いてあります。

総統選挙が終わったばかりの台湾は、アメリカとの連携を深めていくでしょうから、中国のいらだちが強まりそうです。

また中国が、少数民族ウイグル族の多くの人を、不当に拘束しているとされる問題、

さらには、香港の問題でも、アメリカはさらに批判を強めていきそうです。

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つまり、こういったものがいつ噴き出すかわからない状態なんです。

 

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キーワードは「つかの間の休戦?」。

トランプ大統領はこの「一時休戦」を大統領選挙後まで続けるような発言もしています。

けれどそれはもっと短い「つかの間」にすぎないかもしれません。

中国が「アメリカから、たくさん買うよ」と約束しても、さすがに1.5倍という数字は、現実的ではないという指摘もあります。

これが達成できなければ、トランプ大統領は、大統領選挙を前に、また強硬な姿勢に転じる可能性もあります。

世界中がひとまず安堵したアメリカと中国の「一時休戦」。

そう長くは続かないかもしれません。

 

 

 

【この日の時間割】

1.イギリス王室衝撃発表 王子夫妻が公務退く

2.一時休戦したけれど… 米中貿易戦争その先は

3.“Theyと呼ばれたい”

 

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2020年1月26日のゲストは、渡辺徹さんです。

 

投稿者:永井伸一 | 投稿時間:23:54 | カテゴリ:せかいま美術館 | 固定リンク


  
2020年01月18日 (土)

週刊Mr.シップ 第百九十二回 「"一時休戦"」

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「すべての道はローマに通ず」って言葉があるけど、

地図を見ると、今でも、たくさんの道がローマに通じてるんだよな。

 

投稿者:Mr.シップ | 投稿時間:20:30 | カテゴリ:週刊Mr.シップ | 固定リンク


  
2020年01月17日 (金)

うまくいきますように...

この時期だから、

Mr.シップと、ここに行ってきました!

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学問の神様として知られる、

東京の湯島天神!

あす、あさって、いよいよ大学入試センター試験。

中学や高校入試もありますし、受験シーズンですねえ。

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湯島天神には、皆さんの願いが書かれた絵馬がいっぱい!

 

シップとワタクシも皆さんの受験が、うまくいくように祈願してきました。

と同時に、何かともめている、アメリカと中国もうまくいくように…

今週大きな動きがありましたので、お伝えします!

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「せかいま」のホームページ

( https://www4.nhk.or.jp/sekaima/ )

 

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2020年1月19日のゲストは、初登場!東貴博さんです。

 

投稿者:永井伸一 | 投稿時間:16:22 | カテゴリ:永井伸一の目指せ100点満点! | 固定リンク


  
2020年01月16日 (木)

緊張続くアメリカ・イラン 両国の思惑&今後は

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2020年1月12日の出演者のみなさんです。

左から、永井伸一キャスター、坂下千里子さん、Mr.シップ、ゲストの藤本隆宏さん、国際部の花澤雄一郎デスクです。

 

いよいよ、ことしは東京オリンピック・パラリンピック。

世界の注目が集まる日本ですが、

世界では、アメリカとイランが大変なことになっています。

 

「イランの英雄」とも言われる司令官を、アメリカが殺害。

復しゅうに燃えるイランは、アメリカ軍の拠点をミサイルで攻撃しました。

 

新年早々、“アメリカとイランの間で戦争がおきるんじゃないか”など、ツイッターでは「第3次世界大戦」ということばまで話題になっていました。

何が起きて、この後どうなるのか、国際部・花澤雄一郎デスクが解説しました。

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まずは、これまでの流れを見ていきましょう。

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現場はイランのとなりのイラクでした。

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12月27日、アメリカ軍が駐留する基地が攻撃を受け、アメリカ人1人が死亡。アメリカはイランが支援する武装組織が攻撃したと見ています。

12月29日、アメリカが報復として武装組織の拠点を攻撃し25人が死亡。  

12月31日、イラン側の武装組織やその支持者らが、イラクのアメリカ大使館に押し寄せて、中にまで侵入。

1月3日、アメリカ軍は重大な報復をしました。爆撃によってイランの有力な司令官を殺害。

1月8日、イランはアメリカ軍が駐留している2つの基地に弾道ミサイルを発射。アメリカ軍には被害はありませんでしたが、異例の事態でした。イランの最高指導者ハメネイ師は「アメリカに平手打ちを食らわせた」とも言っています。

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トランプ大統領は、一晩検討した後で「アメリカ側に被害が出なかったから、とりあえず反撃はしない」という姿勢を示しました。

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一方、イランもひとまずこれで報復をやめていて、危険は回避されました。

しかし、アメリカとイランの危険な対立は残されたままです。

 

今回の対立の中で、特にイランのソレイマニ司令官の殺害には衝撃を受けました。

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イランでは特に保守派の間で「英雄」として熱狂的に支持されている人物です。

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ソレイマニ司令官の葬儀に参列した人たちです。

葬儀はイラン各地で行われ、北東部のマシュハドという都市では、100万人以上が参列したと伝えられています。

出身地で行われた葬儀では、多くの人が殺到して折り重なるように倒れ、50人以上が死亡したんです。

 

首都テヘランの葬儀では、最高指導者のハメネイ師が悲痛な表情で祈りのことばを述べました。

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「神の慈悲があらんことを」。

 

イランの国営テレビでは、画面の左上に司令官の死を悼むために黒い帯を表示、テヘラン市内の映画館では営業を取りやめ、広告も黒い布で覆われました。

こうして、国をあげて喪に服しました。

 

なぜそこまで人気があるのかというと、それは「実績」なんです。

ソレイマニ司令官は「シーア派ベルト」というものを作りました。

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シーア派というのはイスラム教の宗派です。

もう一つの主な宗派はスンニ派です。

イランはそのシーア派の大国なんですが、スンニ派の国々やイスラエル、そしてアメリカと対立してきました。

その中でソレイマニ司令官は、イラクやシリア、レバノンなどで武装勢力に武器を与えたり、政府との関係を深めたりしてきました。

そして、イラン寄りの勢力圏「シーア派ベルト」を作ってきたんです。

最高指導者のハメネイ師の側近であり、ロシアに行った際にはプーチン大統領が会うほどで、各国の要人との交渉も行う特別な存在です。

 

つまり、対立するアメリカにとっては“邪魔な存在”なんです。

アメリカ政府は、これまでに多くのテロ事件や数百人にも及ぶ軍人の殺害に関与したと指摘していて、過去にも殺害計画がありました。

 

しかし、それだけの重要人物を殺害したら、イランが怒るのはわかっているわけですが、なぜ、トランプ大統領は司令官殺害を決めたのでしょうか。

ということで、アメリカとイランの胸の内を見ていきます。

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トランプ大統領の胸の内には、天秤が置かれています。

大統領は司令官殺害によるメリットとデメリットを慎重に見極めました。

 

いまトランプ大統領にとって最も大事なのは、ことし11月に迫っている大統領選挙です。

 

まず、大統領の熱心な支持層は、イランを敵視しています。

このため長年、苦しめられてきたイランの司令官を殺害すれば、この人達の評価をさらに固めることができます。

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さらに、トランプ大統領は、ウクライナの大統領に違法な要求をした疑惑「ウクライナ疑惑」を抱えていて、大統領を辞めさせるべきかどうかという大変な騒ぎのまっただ中でしたが、その疑惑から関心をそらすことができています。

 

一方、デメリットは?

アメリカでは軍がこの地域にずっといなければならないことへの不満が強く、トランプ大統領も「軍を撤退させる」と公約していました。

それが戦争になれば、逆に泥沼化していって支持を失うという大きなリスクがあります。

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それでも、司令官殺害を選んだわけは「弱腰」と見られたくなかったことがあると思います。

去年6月、アメリカの無人偵察機がイランによって撃墜され、この時もアメリカは報復の軍事攻撃を準備しました。

ですが、トランプ大統領は攻撃の10分前に中止したと言っています。

この時、攻撃をしなかったことで「弱腰だ」という声も上がっていて、これを大統領はずっと気にしていたと言われています。

 

さらにだめ押しとなったのが、31日。

アメリカの大使館が襲撃を受けたことです。

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トランプ大統領は大使館が襲撃を受けた様子をテレビで見た後、司令官の殺害計画を承認したと伝えられているんです。

 

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大使館襲撃がトランプ大統領にとって、重大なことだった理由を説明するヨーソロー

 

トランプ大統領は、オバマ前大統領がやったことに反対や批判を続けてきました。

今から8年前の2012年9月、北アフリカのリビアにあるアメリカの施設が武装集団に襲われ、大使など4人が殺されました。

「オバマの外交の失敗だ!」。「警備も不十分だった!」。

この事件の時も、トランプ大統領は選挙で繰り返し批判していました。

ところが、自分が大統領になって、8年前の事件を思い起こさせる事態が起きてしまったんです。

「またアメリカの施設(大使館)が襲われた!?」。「今度は背後にいるのがイランだと~!」。

オバマ前大統領への批判が自分に返ってくるかもしれない、ブーメラン状態になってしまったんです。

 

トランプ大統領は、強いリーダーであることを国民に示さないといけなかったんです。

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大統領の拳がイランに…。司令官の殺害に踏み切ったということを表しています。

ただし、1つ間違えば戦争につながるギリギリの判断でした。

トランプ大統領には「イランはアメリカには勝てないから戦争したくないはずだ」という読みはあったと思います。

非常に危険な賭けだったと思いますが、トランプ大統領のこうした計算も伺えます。

実際、アメリカの世論調査では、殺害を支持する割合が多くなっています。

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戦争にならなければ、トランプ大統領の読み通りということになりますが、それはイランの報復次第です。

 

ではイランはどう思っているのか見てみましょう。

40年以上前、イランでは、国民がアメリカと仲がよかった王様を追い出し、宗教指導者をトップとする体制を作りました。

この直後、イランの学生らがアメリカ大使館を占拠して、外交官などを人質にとる事件も起きました。

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それからず~っと、イランはアメリカと仲が悪いままです。

最近は「イランが核兵器を作ろうとしている」とアメリカが怒り、さらに仲が悪くなっています。

 

このように、イランはアメリカと対立してきたわけです。

 

では次に、イラン側のメリットとデメリットを見ていきましょう。

いま、イランは経済が悪化していることで、国民の不満が高まっていて、この数か月、反政府デモが激しくなっていました。

デモの鎮圧で200人以上が死亡したとされています。

しかし司令官が殺害されたことで国民の怒りの矛先は、アメリカに向かいました。

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国民の不満をそらすことができますし、厳しく報復をすれば求心力は高まります。

政府にとっては1つのメリットなんです。

ただし、国民が納得する報復をしなければ、再びその怒りが自分たちに向かいかねない、という状況でした。

一方で、やりすぎてアメリカを怒らせて戦争に突入するリスクがありました。

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天秤が報復する方に傾きました。

拳もアメリカ側へと向かっていきましたが、当たるのかどうか…ギリギリで止まりましたね。

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「国民が納得するけどアメリカは怒らない」というギリギリのラインを見つける必要があったんです。

それで8日に、イランはイラクにあるアメリカ軍のいる基地にミサイル攻撃を行いました。

ですが、これは厳密に言うと、イラク軍の基地だったんです。

その一部にアメリカ軍もいるんですが、ほぼ被害はありませんでした。

アメリカに被害が出ないように、かなり神経を使ったことが伺えます。

ですが、ちょっとズレていたら大変なことになっていたのは確かです。

 

ともかく、国内向けには「アメリカ軍にミサイル撃ち込んだぞ」とアピールでき、しかし実際にはアメリカを避け、これならギリギリ、さらなる報復を避けられるのではないか、というイランの読みだったんですね。

そして、そのとおり、戦争をしたくないトランプ大統領は、これ以上報復しませんでした。

 

しかし、ちょっとしたきっかけで再び戦争になりかねない状況は残されたままです。

 

8日の水曜日、ウクライナの旅客機がイランの首都テヘランを離陸直後に墜落し、180人近くが亡くなるという非常に痛ましい事態となりました。

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イランは、誤って撃墜したと認めましたが、こうしたことが起きかねない、そしてそれが戦争につながりかねない、不安定な状況なんです。

 

では、イランが今どんな状況なのか、現地で取材しているテヘランの戸川支局長に聞きました。

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弾道ミサイルによる報復攻撃の直後、国民は「よくやった」と一定の評価をしていました。

テヘランで行われた司令官の葬儀には700万人が参加したと伝えられていて、このところイランの体制への求心力、そして愛国心も高まっていたように見えました。

ところが、イラン側が一転して旅客機の撃墜を認めたことに、国民はがっくりきています。

それどころか、大きな犠牲と、当初うそをついていたことに憤っている国民も多く、最高指導者を非難するデモにまで発展しています。

しかし、今後もアメリカに対して強い姿勢でのぞむのは間違ありません。

戦争は回避されましたが、イランが支援する周辺国の武装組織がアメリカ軍や同盟国のイスラエルなどに何らかの攻撃を加えることは十分に考えられます。

そしてこのところ政権や軍の幹部らは「最終的なゴールはこの地域からアメリカ軍を撤退させることだ」と繰り返し発言しています。

武装勢力との連携を深めるとともに周辺国での反米感情を高めるなどして、アメリカを撤退に追い込む方針で両国の対立は今後も続いていきそうです。

 

今後、この対立がどこまで広がるのかが、新たな不安定要素となっています。

アメリカは、アメリカ主導の秩序を守ろうとしていますが、一方で、戦争は避けたいし、軍を撤退させたいという矛盾を抱えています。

イランは、その矛盾、弱さにつけ込んで対抗しようとしているので、危険が生まれる、という構図です。

 

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「危うい世界」。

この同じ構図が、いま、イランだけでなく、対北朝鮮、中国、ロシアなど世界の各地で浮かび上がっています。

今回の事態はその「危うさ」を見せつけました。

しかし、世界がアメリカという重しを必要としていることも事実です。

矛盾をはらみ、不安定化していく世界をどう安定させるのか、私たち日本はそこにどう貢献していくべきなのか。

世界はいま、非常に重要な岐路に立たされています。

 

 

 

【この日の時間割】

1. 緊張続くアメリカ・イラン 両国の思惑&今後は

2. 東京パラリンピックにトーゴ初の義足選手を

 

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2020年1月19日のゲストは、初登場!東貴博さんです。

 

投稿者:永井伸一 | 投稿時間:17:26 | カテゴリ:永井伸一の目指せ100点満点! | 固定リンク


  
2020年01月11日 (土)

週刊Mr.シップ 第百九十一回 「戦争?」

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年末年始は、いつものニュースがお休みだったりで、

どうしてアメリカとイランが戦争しそうなのか、よくわからないまま事態が進んでいったよな。

 

明日のせかいまでは、アメリカとイランのことが、

“これでわかった!”になる解説をするヨーソロー。

投稿者:Mr.シップ | 投稿時間:17:00 | カテゴリ:週刊Mr.シップ | 固定リンク


  
2020年01月10日 (金)

2020も"せかいま"!

2020年になりました!

いよいよ…

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東京オリンピック・パラリンピック!

Mr.シップと新しい国立競技場を見てきました。

 

世界の注目が集まる年に、

ワタクシ達は世界の出来事に注目していきます!

今年もよろしくお願いいたします!!

 

「せかいま」のホームページ

( https://www4.nhk.or.jp/sekaima/ )

 

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2020年1月12日のゲストは、藤本隆宏さんです。

 

投稿者:永井伸一 | 投稿時間:14:45 | カテゴリ:永井伸一の目指せ100点満点! | 固定リンク


  
2019年12月26日 (木)

中国のスパイも暗躍? どうなる台湾総統選挙

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2019年12月22日の出演者のみなさんです。

左から、永井伸一キャスター、岩田明子解説委員、坂下千里子さん、Mr.シップ、ゲストの高橋真麻さん、国際部の藤田正洋デスクです。

 

 

伸さん「熱っ!熱い熱い!アツアツだね~、シップ、アツアツだよ!」。

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シップ「伸さん!いま台湾で熱いのは、ショーロンポーだけじゃないんだぜ~?」。

 

台湾で、熱く盛り上がっているのが「総統選挙」です。

ところがこの選挙、裏には中国のスパイの影が…。

 

台湾のトップを決める選挙の行方はどうなるのか、国際部、中国・台湾担当の藤田正洋デスクが解説しました。

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総統選挙は、年明けの1月11日に投票が行われます。

 

最大の争点は「中国との距離感」です。

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いま、台湾と中国の関係が、とても冷え込んでいるんです。

 

中国はさまざまな手段で、台湾に圧力をかけています。

4年前には400万人近くいた中国人観光客は、およそ半分にまで減りました。

さらに中国の圧力で、台湾と外交関係がある国が減少し続けています。

4年前の22か国から、これまでで最も少ない15か国にまで減りました。

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そもそも中国は「台湾は中国の一部」と主張しています。

ただ、今の政権は「台湾は中国に属していない」と主張しています。

こうした姿勢に、中国が怒って圧力をかけているんです。

 

その中国と「どう向き合っていくか」というのが、今回の選挙なんです。

 

今回の総統選挙で争っているのが、少数野党、親民党トップの宋楚瑜氏、最大野党・国民党の韓国瑜氏、そして与党・民進党の蔡英文総統の3人です。

ただ、事実上、韓氏と蔡総統の2人の争いとなっています。

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2人の中国との距離感ですが、韓氏は「中国との経済的な結びつきを強めよう」という立場です。

蔡総統は「中国と距離を置く」という立場です。

まさに「距離感」をめぐって対立している2人なんです。

 

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[台湾の総統選挙では、いつも「中国との距離感」というのが争点になってきたんだヨーソロー]

 

1996年、台湾市民は、初めて総統を選挙で直接選べることになりました。

しかし、それを聞きつけた中国は「台湾は独立しようとしているに違いない!許さん!」と、台湾の近くにミサイルを撃ち込んだりしました。

猛反発して選挙に臨んだ台湾市民が選んだのは、中国に屈しない総統でした。

そして、台湾と中国との距離は離れていきました。

その後、2008年、台湾市民は「経済を発展させるために中国と仲よくしよう」という総統を選びました。

「これからは中国との貿易をどんどん増やす」。

「観光客もたくさん受け入れて、中国との距離を近づける」。

しかし、「中国と仲よくし過ぎではないか」、「中国に飲み込まれるのではないか」と思った台湾市民が次に選んだのが “中国と距離を置く” 蔡英文総統でした。

 

 

こちらの台湾名物の屋台を使って、今回の総統選挙を説明していきます。

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韓氏、蔡総統が、お客さんを奪い合っている状態ですね。

蔡総統は3年前から総統を務めていますが、期待されていたほど経済が振るわず、人気が低迷していました。

対する韓氏は、中国との関係を改善して地域経済を良くすると訴えて人気を集めていました。

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ところが今、状況が大きく変わっているんです。

 

大きく流れを変えたのがこの人。

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中国の習近平国家主席です。

習主席はことし1月、台湾に「一国二制度」を適用して、将来、統一を目指す決意を示しました。

「一国二制度」は、中国の一部になるけど、いろんなことを自分たちで決めたり、言論の自由もあるというものです。

蔡総統は間髪入れずに「絶対受け入れられない」と反論したんです。

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台湾の多くの人たちが「一国二制度は嫌だ」と感じていたので、蔡総統が人気を回復し始めたんです。

 

さらに「きょうの香港はあすの台湾」という危機感です。

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香港で続く抗議活動に対する中国の強硬な姿勢を見て、台湾の人たちは「香港みたいになりたくない」という思いを強くしました。

これが蔡総統の人気をさらに高めることになりました。

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蔡総統の屋台に客が向かうようになりましたね。

 

そしてここにきて、さらに蔡総統を後押しするような出来事が明るみに出たんです。

それが「スパイ疑惑」です。

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スパイが持っている本の中を開くと、「世論操作せよ」「再選を阻止せよ」と書いてあります。

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どういうことかというと、台湾でスパイ活動を行っていたと、先月、メディアに告白した中国人男性が現れたんです。

去年の選挙でネットやメディアを駆使して、中国寄りの候補が勝つように世論操作していたと明らかにしました。

さらに、今回の総統選挙でも、蔡総統の再選を阻止するよう指示を受けていたということです。

ただ、中国政府は「でっち上げだ」と真っ向から否定しています。

しかし、台湾の人たちの間では「世論を操作するな」と、中国への警戒感はさらに強まりました。

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これも、蔡総統にとって追い風となっているんです。

 

しかし、韓氏にとってはピンチです。

 

スパイ疑惑について、それぞれの候補はどう主張しているのか、また、台湾の人たちはどう感じているのでしょうか。

 

高まる中国への危機感は、蔡英文総統を勢いづけています。

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「中国は台湾の選挙に介入している。事実を明らかにしなければならない」。

蔡総統の与党・民進党は、中国の介入を防ぐための新たな法案を提出しました。

中国に対する蔡総統の強い姿勢に支持が集まっています。

 

台北市で英会話を教える林ウン霏さんは、中国が、露骨に台湾に介入しようとしていると、かつてない危機感を抱いています。

「このニュースを聞いた時、とても怒りを感じました。中国は選挙だけではなく、経済や外交にも介入しています。私たちはとても大きな圧力を受けています」。

林さんは、蔡総統でなければ台湾を守ることができないと考えています。

「いまの香港の状況を見て、恐怖を感じている。もし中国が介入すれば、本当に『きょうの香港はあすの台湾』ということになるかもしれない」。

 

一方、劣勢に立たされている国民党の韓国瑜氏は、中国による選挙介入は事実ではないと主張しています。

蔡政権が、これを利用して危機感をあおっていると批判しています。

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「完全なでっち上げだ。選挙後にこれがうそだとわかったらどうするのか」。

 

韓氏を支持する人たちも、蔡政権の独立志向の強さこそが、中国の圧力を招いているのだと考えています。

「蔡総統は独立を主張している。このままでは経済や軍事状況は、さらに悪くなる」。

「台湾も中国もルーツは一緒だ。アメリカや日本だけでなく、中国とも仲よくするべきだ」。

 

中国との関係が改善すれば、景気もよくなるはずだと期待する声も上がっています。

韓氏を支持する卓文後さんは、韓氏が市長を務める高雄市で、バナナ農家を営んでいます。

卓さんは、韓氏の手腕を高く評価しています。

韓氏が市長として中国などを訪れ、180億円あまりの農産物の注文を取り付けてきたからです。

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「もし中国がバナナを買ってくれなかったら台湾のバナナが余ってしまう。中国は欠かせない市場だ」。

卓さんは、韓氏が勝利すれば中国との取り引きが増えて経済が上向くと期待しています。

「韓氏が総統になったら私たちを助けてくれると思うよ。バナナの値段もさらに上げてくれるはずだ」。

 

 

ここで、最新の支持率を見てましょう。

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地元のテレビ局が調べた数字です。

蔡総統が50%、対する韓氏は31%となっています。

 

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キーワードは「間合い」。

柔道では相手と向き合う時に、この「間合い」がとても重要なんです。(藤田デスクは柔道五段)

日本や世界の多くの国もそうであるように、世界の巨大市場となった中国は、多くの台湾企業にとっても、切っても切れない関係となっています。

中国との「間合い」をいかにとっていくのかが問われる今回の選挙で、台湾の人たちがどのような結論を下すのか注目されます。

 

 

 

【この日の時間割】

1.中国のスパイも暗躍? どうなる台湾総統選挙

2.日韓首脳会談 “徴用”めぐる問題は

3.パリのエコなクリスマス

 

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2020年1月12日のゲストは、藤本隆宏さんです。

 

投稿者:Mr.シップ | 投稿時間:15:47 | カテゴリ:せかいま美術館 | 固定リンク


  
2019年12月21日 (土)

週刊Mr.シップ 第百九十回 「台湾の選挙」

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年末年始はイベントがいっぱいだけど、世界はきょうもいろんな事が起こっているんだヨーソロー!

投稿者:Mr.シップ | 投稿時間:16:31 | カテゴリ:週刊Mr.シップ | 固定リンク


  
2019年12月20日 (金)

今年最後&新年は...

あさっての「せかいま」は今年最後の放送!

今回はMr.シップと東京は中目黒へ。

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台湾料理のお店におじゃましました。

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台湾料理といえば「小籠包」ですねえ。

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食べる時は、やけどに注意するくらい、

アッツアツ!!!

そこで今回のテーマは、

“いま台湾で熱いことといえば…”です!

「せかいま」のホームページ

https://www4.nhk.or.jp/sekaima/ )

 

今回の「せかいま」が今年最後の放送ですが、

新年早々ワタクシ担当の「発掘!ラジオアーカイブス」の放送があります!

 

2020年1月1日午前8時5分からラジオ第1、

つまり元旦です!

「あけまして!発掘ラジオアーカイブス」と題して、

かつて新春にNHKで放送したお宝音源を紹介します。

ゲストは、イラストレーターの安齋肇さん、

きっと楽しい放送間違いなし、ぜひお聞きくださいね!

 

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https://www4.nhk.or.jp/hakkutsur/

 

 

  

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2019年12月22日のゲストは、高橋真麻さんです。

 

投稿者:永井伸一 | 投稿時間:21:41 | カテゴリ:永井伸一の目指せ100点満点! | 固定リンク


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