2019年11月07日 (木)

キャラが濃い顔ぶれ!?アメリカ大統領選挙あと1年

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2019年11月3日の出演者のみなさんです。

左から、永井伸一キャスター、坂下千里子さん、Mr.シップ、ゲストのサヘル・ローズさん、国際部の花澤雄一郎デスクです。

 

 

「ついにアメリカにやって来たぜ!!」。

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Mr.シップと永井キャスターが訪れたのは、東京の福生市。

ここにはアメリカ軍の基地があり、アメリカが感じられる街なんです。

 

アメリカ大統領選挙まで、あと1年。

再選を目指すトランプ大統領は、誰とたたかうのでしょうか?

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国際部・アメリカ担当の花澤雄一郎デスクが解説しました。

トランプ大統領は、来年11月3日の大統領選挙での再選を目指していますが、その戦う相手が、いよいよ見え始めています。

その相手も負けず劣らず「キャラの濃い人」になるかもしれないんです。

誰がいったい大統領になるのか、世界にも影響が大きいですし、私たち日本への影響も大きいので、どうなるのか、見ていきましょう。

 

まずはこちら。

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アメリカには、共和党と民主党の2つの大きな政党があります。

そして、トランプ大統領は共和党の代表です。

その対戦相手となる民主党の候補者選びが、年が明けると始まります。

中でも有力な3人について説明していきます。

 

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来年のアメリカ大統領選挙で、トランプ大統領とたたかう民主党の有力な3人を紹介するヨーソロー

 

打倒トランプ大統領を目指す、つわものは、全員、元気な70代です。

 

1人目は、バイデン氏、76歳。

いわゆる「フツーのおじさん」です。

オバマ政権で、副大統領をつとめました。

 

2人目は、ウォーレン氏、70歳。

大企業が嫌いで、大統領になったら大企業を解体すると言っています。

 

3人目は、サンダース氏、78歳。

最高齢の「ミスター格差」。

むかしから、貧しい人とお金持ちの間に広がる格差を縮めようと、訴えてきました。

 

この人たちの考えを知るためには、まず2つの政党の考え方を知る必要があります。

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トランプ大統領がいる共和党が大切にしているのは「強いアメリカ」や「伝統」です。

「強いアメリカこそが、国を発展させていく」という考え方です。

 

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一方で、民主党が大切にしているのは「弱者に優しい」社会。

貧しい人、弱い人は、政府が支えるべきだという考え方です。

 

ただ、どちらの党も人によってこうした考えが強かったり弱かったりします。

どういうことなのか、みなさんの考え方をこちらのメーターで見ていきましょう。

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より共和党度の高い人たちは、どんどん色の濃い赤色にいって、より民主党度の高い人たちは、どんどん青色の濃い左にいきます。

 

トランプ大統領は共和党の考えが特に濃い存在です。

「アメリカファースト」「強いアメリカ」を訴えていますよね。

 

対する民主党ですが、まず「ふつーのおじさん」のバイデン氏は、民主党の中でも、濃度は薄めです。

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オバマ政権では8年間副大統領をつとめたので、知名度もありますし、安定感も売りです。

 

続いて、「ミスター格差」のサンダース氏。

この人は、民主党的考え方の濃度が、限界ぎりぎりというぐらい濃い人です。

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格差の解消が最大の目的で「1%の富裕層が富を独占しているのはおかしい」というのが決まり文句です。

前回4年前の民主党の候補者選びでも、この主張1本で若者の絶大な支持を集めました。

まだ人気があるんですが、78歳と高齢ですし、健康不安もあります。

 

そこで、代わりに台頭しているのが「大企業嫌い」のウォーレン氏。

民主党の濃度がどっちが濃いかと、サンダース氏と競い合ってるような状況です。

やはり格差の解消を求めていて、怒りの矛先は大企業や富裕層に向いています。

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この2人のような民主党濃度の高い人たちは、「急進左派」と呼ばれています。

 

こちらが、最新の世論調査です。

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いろいろな調査の平均値なんですが、

1位 バイデン氏 28%。

2位 ウォーレン氏 20%。

3位 サンダース氏 17%。

となっていて、それ以下を引き離しています。

 

バイデン氏がトップですが、勢いがあるのは「急進左派」です。

2人をあわせた支持は4割強を占めます。

それだけ、いまアメリカでは格差に対する不満が強いんです。

 

ただ、両極端の考えは、危険な一面もあります。

例えば「経済政策」で見ていきましょう。

まず共和党ですが、企業にできるだけ自由に競争させた方が経済が成長する、それがアメリカを強くする、という考えがあります。

トランプ大統領は企業が払う税金を安くするなど「大企業に優しい」政策を取りました。

実際、景気もよくなったし、失業率も非常に低くなった。

ただ、一方で金持ちはどんどん豊かになり、格差がより広がっていくという危険も指摘されています。

 

一方、「弱者に優しい」サンダース氏とウォーレン氏は、格差を縮めようと、逆に「企業やお金持ちの税金を高くするべき」など「大企業と富裕層に厳しい」政策をとっています。

 

「大企業嫌い」なウォーレン氏は、グーグルなど大手IT企業の「GAFA(ガーファ)」を解体すべきだ、とまで訴えているんです。

「大企業を解体しよう。フェイスブックのザッカーバーグCEO!あなたのことよ!」。

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アメリカ経済をひっぱってきた大企業をばらばらにしてしまうと、経済に悪影響が出て、逆に貧しい人が増える、格差が広がる、と危険性を懸念する声もあります。

 

もうひとつ「移民政策」を例に見ていきましょう。

トランプ大統領は、メキシコとの国境に壁を作るなど「不法移民に厳しい」姿勢を取っています。

 

これに対して、サンダースさんとウォーレンさんは「不法移民にも寛容」な対応を訴えています。

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この両極端の考え方で、いまアメリカ社会は、大きく分断される深刻な事態になっているんです。

 

 

民主党支持者が多いカリフォルニア州では、移民を積極的に受け入れていて、全米の4分の1・300万人近くの不法移民が暮らしているという推計もあります。

そうした移民に対しては、手厚い支援が行われています。

 

特に目立つのが、教育面での支援です。

カリフォルニア州には、不法入国の学生らを対象にした専門の窓口を設けて、経済面での相談に応じる大学があります。

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「不法移民の学生でももらえる、州の奨学金があります」。

「相談窓口の人たちは、親切でとてもうれしいです」。

「肌の色や国籍は関係ありません。私たちは差別しません。カリフォルニアは移民に優しいんです」。

 

しかし、カリフォルニア州に住む共和党支持者からは、州が進める移民への寛容な政策や貧困層の支援といったいわゆる「リベラル」な政策に反対する声もあがっています。

カリフォルニア州がリベラル化することに反対する人が集まり集会が開かれました。

参加した人たちは「不法移民反対派と賛成派でカリフォルニア州を2つに分割しよう」という目標を掲げていました。

 

移民に寛容なカリフォルニア州に耐えられないと、共和党支持者が多いテキサス州に移住した人もいます。共和党支持者のポール・シャボーさんは、3年前、4人の子どもと妻とともにカリフォルニアからテキサスに引っ越しました。

不法移民が増えて治安が悪化したと感じていましたが、民主党に支配されたカリフォルニア州は、対応を変えないだろうと考えたからです。

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「学校は荒れていて、治安も制御不能です。でも民主党がすべてを牛耳っているから、わたしたち共和党の意見は通らないんです」。

シャボーさんは、カリフォルニアに住む共和党支持者に対して「移住しよう」と呼びかけています。

「ウェブサイトなどへのアクセスが1日に数万件あるんですよ」。

 

最近の世論調査では、カリフォルニアの共和党支持者の4分の3が「もうカリフォルニアには住みたくない」と回答したといいます。

 

シャボーさんの呼びかけに応じて、実際に移住を決めた共和党支持者もいます。

生まれ故郷のカリフォルニアを離れ、テキサスに永住する決意をした男性は、

「カリフォルニアのリベラルな地域では、自分が共和党支持者だなんて怖くて言えない。考えを口にすることすらできないんです」。

 

「住み分け」とも言えるこうした行動が、社会の二極化をあおっているのではないか。

シャボーさんにそう質問すると「民主党が極端すぎるせいだ」という答えが返ってきました。

「私たち共和党は、以前と変わっていません。民主党が、あまりにも極端になってしまった。私たちにとって話し合う余地はありません」。

 

 

両極端に見えるトランプ大統領と民主党の急進左派ですが、実はそもそも根っこは同じものなんです。

それは、「現状への不満」です。

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自分たちの不満や怒りを胸のすくような言葉で代弁してくれる政治家を強く支持する、という現象です。

例えば、大企業や富裕層に不満を持つ人たちは、サンダース氏やウォーレン氏の言葉に吸い寄せられ、また別の人たちは不法移民が仕事を奪っている、とか、ルールを破る中国が仕事を奪っている、というトランプ大統領の言葉にそうだ!と熱狂します。

考え方の違いから2つに分かれ、互いを憎しみ合うところまで分断が進んできました。

 

一方、バイデン氏なら、比較的常識的な政策になりそうですが、それだとこの人たちの不満はさらに大きくなる可能性もあります。

 

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「感情の政治」。

アメリカ社会が真っ二つに割れ両極化した結果、どちらが大統領になるかで、政策も極端から極端に触れることになります。

その根本にある人々の不満を解消しない限り、この流れは止まらないのかもしれません。

世界のリーダーであるはずのアメリカは、不満に根ざした極端な政治を続けるのか、それとも安定を目指すのか。

来年2月に始まる民主党の候補者選びが大きなカギを握っています。

 

 

 

【この日の時間割】

1.キャラが濃い顔ぶれ!? アメリカ大統領選挙あと1年

2.イギリスまさかの総選挙 さらに混迷?EU離脱

3.ニューヨーク式 クールなリサイクル

 

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2019年11月10日のゲストは、初登場!井頭愛海さんです。

投稿者:永井伸一 | 投稿時間:15:20 | カテゴリ:せかいま美術館 | 固定リンク


  
2019年11月02日 (土)

週刊Mr.シップ 第百八十三回 「新大統領誕生?」

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移民の国とはいえ、アメリカで生まれた人じゃないと、大統領になれないんだよな。

投稿者:Mr.シップ | 投稿時間:19:33 | カテゴリ:週刊Mr.シップ | 固定リンク


  
2019年11月01日 (金)

ここはどこでしょう???

今週の「せかいま」は、この国がテーマ! 

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ズバリ、アメリカです!!

 

そこでクイズです。

この写真を撮影した場所はどこだと思いますか?

 

正解は「せかいま」をご覧くださいね!

 

「せかいま」のホームページ

https://www4.nhk.or.jp/sekaima/ )

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2019年11月3日のゲストは、サヘル・ローズさんです。

 

投稿者:永井伸一 | 投稿時間:21:35 | カテゴリ:永井伸一の目指せ100点満点! | 固定リンク


  
2019年10月31日 (木)

大統領にガッカリだ!インドネシア抗議デモ

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2019年9月27日の出演者のみなさんです。

左から、永井伸一キャスター、坂下千里子さん、Mr.シップ、ゲストのハリー杉山、国際部の清水一臣デスクです。

 

 

「突然だが、オレ、Mr.シップからクイズだ!」

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「あるときはボクシング。そして、あるときはオートバイでツーリング。誰かわかるかな?」

 

・・・・・・・

 

「正解はインドネシアのジョコ大統領。『国民の平等を実現するために闘いたい』。選挙で当選した時は、こんなこと言ってたんだけど…。」

 

 

いま、インドネシアでは、各地でデモが起きています。

いったいどうなっているのか、ジャカルタ支局の川島支局長に現地の状況を聞きました。

 

先月下旬以降、首都ジャカルタだけでなく、国内各地で大規模なデモが行われてきましたが、最近は警察が参加者を監視するなどして、取り締まりを強化するようになっています。

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一連のデモは、国民の声を無視した政策を相次いで打ち出す政府や議会に対して、学生らが抗議しているもので、警察との衝突で2人が死亡しています。

ジャカルタではデモが数万人規模まで膨れあがり、道路が封鎖されるなど市民生活にも影響が出ました。

それでも世論調査では、6割以上の国民がデモを支持していて政府への反発は強まっています。

こうしたなか、ジョコ大統領は最大野党の党首を新政権の閣僚に選びました。

野党も政権に取り込まれたことで、国民の間では、このままでは政府への批判が許されない強権的な国になってしまうという、懸念や不満が高まっています。

再び大規模なデモに発展する可能性も指摘されています。

 

 

いまのインドネシアについて、国際部・アジア担当の清水一臣デスクが解説しました。             

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なぜデモがおきているのかというと、国民が「大統領に期待を裏切られた」という不満をつのらせているからなんです。

裏切りとはどういうことなのか、その大統領登場です。

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インドネシアのジョコ大統領です。

インドネシアの街なかを気持ち良さそうに走っています。

 

ジョコ大統領は、貧しい家庭の出身だったのですが、苦労を重ね大統領にまで登り詰めました。

庶民的な大統領として国民から高い人気を集めてきました。

人気の理由は汚職などとは無縁の「クリーン」なイメージ。

そして「市民との対話」も重視。

さらに、宗教や性別で差別しないと「多様性」も大切にしてきました。

つまり「国民のため」の政治を掲げてきました。

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でも、こちらをご覧下さい。

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インドネシアの週刊誌の表紙です。

このジョコ大統領の影、鼻が高くなっているように見えますよね?

うそをつけばつくほど、鼻がのびるピノキオになぞらえて、大統領は嘘つきではないかと批判する、風刺になっています。

ことし4月に行われた大統領選でも再選を果たしたんですが、選挙のあと、急激に政策が変わってきたことでデモが起きてるんです。

 

ジョコ大統領はどう変わったのでしょうか。

まずはひとつめ、ジョコ大統領はもともと「クリーン」な姿勢でしたが、「政治家や公務員の汚職に甘い」国に戻してしまおうとしているんです。

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「クリーン」のタイヤを置き去りにして、「汚職に甘い」というタイヤが出てきました。

というのも、インドネシアはもともと「汚職は文化」とも言われるほど、社会にまん延しているんです。

どんな汚職があるのかというと、例えばこちら。

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役所の窓口に長い列ができているとき、インドネシアでは申請書類の間に現金をはさんで受付に渡して、順番を早めてもうらうのが常識なんです。

政治家や役人が多額の現金を受け取ることも多く、市民生活から政治の世界まで汚職がはびこっているんです。

 

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[インドネシアには「汚職撲滅委員会(KPK)」っていう組織があるんだヨーソロー]

 

2003年に汚職を一掃しようと生まれた組織が、KPK。

汚職事件を専門的に扱い、政治家や役人、裁判官などが汚職に手を染めていないか、常に目を光らせています。

汚職が疑われる人には、国の外に出ることを禁じたり、会話を盗聴することも認められていて、警察と同じように、逮捕することもできます。

そして何より、政府や警察、検察から完全に独立しているため、圧力を受けることなく、どんな偉い人でも調べることができるのです。

これまでに議会の議長や、現職の大臣など、権力の中枢にいる超大物も捕まえてきました。

 

国民の絶大な支持を集めるKPKなんですが、いま、ジョコ大統領にとって、どんどんわずらわしい存在になってきている面があるんです。

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というのも、国をあげての大きなプロジェクトを進めようとするとき、KPKに目をつけられると、なかなか先に進めるのが難しくなってしまいます。

シップにもあったように、議員もこれまでKPKに逮捕されてきました。

そうしたなかで、先月、KPKの捜査の権限などを大幅に制限する改正案が、あっという間に可決されてしまったんです。

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看板がかたむいてしまいました。

このままでは、さらに「汚職に甘い」国になってしまうかもしれないということですね。

 

続いて「市民との対話」はどう変わってしまうのか。

市民との対話を大切にするといっていたジョコ大統領でしたが、「自分に対する批判は許さない」という姿勢に変わったんです。

政府が議会と提案した刑法の改正案の中には、「大統領と副大統領を中傷する行為は違法」という内容が含まれていました。

つまり、ジョコ大統領を批判したら逮捕されてしまうという法律をつくってしまおうというものです。

 

さらに「多様性」を大切にしてきたジョコ大統領ですが、「多様な考えは認めない」という考えに変わろうとしています。

というのも、刑法の改正案にはこんな内容が含まれているんです。

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「同性愛の禁止」

 

「人工妊娠中絶禁止」

 

「結婚前のカップルが一緒に住んではいけない」

個人の自由やプライバシーを侵害する内容ですよね。

外国人にも適用されるおそれもあって、私たちが旅行するときも関係するかもしれません。

 

なぜこんなふうに変わってしまったのでしょうか。

 

内容よく見てみると、イスラム教の教えを重視する人たちの考えを色濃く反映したものになっているんです。

ジョコ大統領は、2期目の選挙でこうしたイスラム教の教えを重視する人たちに大きな支援を受けたので、彼らの考えを政策に反映しなくてはいけない事態になっているからです。

もし、「批判はダメ」「多様な考え認めない」といった2つの内容を含む法案が通ってしまえば、自由な発言も許されず、少数派の人たちの意見も権利も認めてもらえなくなってしまいます。

かつてインドネシアにあった、独裁的な政権のようになってしまうかもしれません。

 

国民はいまどんなことを感じているのか、デモに参加する学生を取材しました。

 

ジャカルタの大学で機械工学を学ぶムハマッドさんは、学生の自治組織の代表を務めデモに参加しています。

かつてはジョコ大統領を支持していましたが、再選後の大統領の姿勢に“このままでは自由が奪われる”と危機感を抱いています。

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「ジョコ大統領は政治的利益ばかり考えているんだ。刑法が改正され、大統領を批判するだけで刑務所に入れられてしまう、そういう事態を私たちはおそれているんです」。

 

ムハマッドさんの呼びかけで、6000人もの学生がデモに参加しました。

いまは、抗議活動をどうひろげていくのか、仲間たちと話し合いを続けています。

 

大統領の姿勢に市民からも懸念の声が上がっています。

「驚いています。よく知らされないまま法律が改正されています」。

「私の考えでは民主主義が後退しています」。

 

政治と民主化運動の専門家は、このまま法改正が続けば少数派を差別し、政府批判を許さない国になると

ジョコ大統領を厳しく批判しています。

「ジョコ大統領は非常に視野が狭くインフラ整備や経済発展しか考えていない。厳しい法律ができていけばインドネシアは破滅的な事態となるでしょう」。

 

ムハマッドさんは、大統領が人々の訴えを聞き入れるまで闘い続けるつもりです。

「民主主義がいま、逆戻りしています。私たちは通りに出てデモを続けます。国民の願う社会になるまで。それが私たちの義務です」。

 

 

このままではインドネシアは破滅的な事態に向かっていくかもしれません。

さきほど中継でも触れた最大野党の党首ですが、実はかつての独裁政権で、軍の幹部として民主活動家の拉致事件に関与した疑いもあるいわくつきの人物です。

当時の記憶が、いまだ多くの国民の脳裏に残っています。

新しい法律に加え、最大野党まで政府と一体となったことで、国民の危機感は、さらに高まっています。

 

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インドネシアを取り巻く状況は、「崖っぷち」です。

20年ほど前、インドネシアの国民は30年以上続いた独裁政権に、怒りの声をあげて退陣に追い込み、政治を自分たちの手に取り戻しました。

多くの犠牲を払って政治を取り戻したはずが、いま、再び独裁政治に向かっていきかねない状況です。

今後、国民の反発を無視して法律が成立するのか。

インドネシアの今後を大きく左右する重大な局面を迎えています。

 

 

【この日の時間割】

1.大統領にガッカリだ! インドネシア抗議デモ

2.アメリカ軍が撤退&トルコが攻撃 怒るクルド人

3.目指せニッポンの酒蔵 ラオス酒造りの村

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2019年11月3日のゲストは、サヘル・ローズさんです。

 

投稿者:永井伸一 | 投稿時間:14:36 | カテゴリ:せかいま美術館 | 固定リンク


  
2019年10月25日 (金)

インドネシア、そして洋楽

今週の「せかいま」は、インドネシアについて。

ということで、ワタクシ…

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「せかいま」のHPで復習中、

4月14日の放送でインドネシアの大統領選挙についてお伝えしましたからねえ。

 

ぜひ皆さんも復習&予習しましょう!

まずは、週刊Mr.シップの“4コママンガ”

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http://www.nhk.or.jp/sekaima-blog/200/318253.html

 

そして“Mr.シップのアニメ”

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http://www.nhk.or.jp/program/sekaima/movie.html

 

そして、“ブログ”

https://www.nhk.or.jp/sekaima-blog/

 

これで皆さんも、今回の放送を見る準備、カンペキです!

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https://www4.nhk.or.jp/sekaima/

 

そして…

日曜日の「せかいま」の前に、ぜひラジオもお聞きください!

 

明日26日(土)午後3時5分~

ラジオ第1の「発掘!ラジオアーカイブス」です。

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https://www4.nhk.or.jp/hakkutsur/

 

NHKがかつて放送していたラジオ番組を紹介していて、

実はワタクシ担当なのです。

 

今回は、1980年代に放送していた「ロック講談」という番組を紹介、

“洋楽ロック”と“日本の講談”が合体した番組で、

ジョン・レノンについてお届けします!

 

ゲストは、洋楽を日本語に直訳して歌う、ミュージシャンの王様です。

ぜひラジオもよろしくお願いいたします!

 

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「ゲストの王様とワタクシ」

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2019年10月27日のゲストは、ハリー杉山さんです。

 

投稿者:永井伸一 | 投稿時間:15:59 | カテゴリ:永井伸一の目指せ100点満点! | 固定リンク


  
2019年10月18日 (金)

今週はお休みです

台風19号によって、各地で大きな被害が出ました、

被災された皆さま、お見舞い申し上げます。

急に寒くもなってきましたので、体調にはお気をつけください。

 

お知らせです。

20日の「せかいま」、お休みです。

よろしくお願いいたします。

「せかいま」のホームページ

https://www4.nhk.or.jp/sekaima/ )

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【今後の放送予定】

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2019年10月27日のゲストは、ハリー杉山さんです。

 

投稿者:Mr.シップ | 投稿時間:14:40 | カテゴリ:永井伸一の目指せ100点満点! | 固定リンク


  
2019年10月11日 (金)

週刊Mr.シップ 第百八十二回 「おいしいおもい」

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汚職はよくないぞ!お菓子の下に金貨を入れて渡すなんて言語道断だ!

その取り締まりをゆるくするなんて、そんなことがあっていいのかヨーソロー?

 

投稿者:Mr.シップ | 投稿時間:15:13 | カテゴリ:週刊Mr.シップ | 固定リンク


  
2019年10月10日 (木)

"使い捨てプラ"禁止に... インドで深刻ごみ事情

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2019年10月6日の出演者のみなさんです。

左から、永井伸一キャスター、坂下千里子さん、Mr.シップ、ゲストのトラウデン直美さん、国際部の花澤雄一郎デスクです。

 

西葛西を歩けば、あっちにもこっちにも、インドの人たち。

このあたりは「リトル・インディア」と呼ばれ、インドの食材を扱うお店がたくさん並んでいます。

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こうしたカラフルなスパイス、インドではこのような袋での販売ができなくなるかもしれません。

 

世界中で大きな問題となっているのが、プラスチックごみ。

ここインドでも、深刻な事態を引き起こしています。

そこで、インドのモディ首相が大きな決断をしました。

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ニューデリー支局の小林潤支局長が中継で解説しました。

実はモディ首相は今月2日の演説で、使い捨てプラスチックを3年後の2022年までに全面的に禁止する方針を示したんです。

インドでは、プラスチックごみは、健康や生活への直接的な脅威となっているんです。

こちらをご覧ください。

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ニューデリーの中心部からそんなに遠くない所ですが、道端にごみが散乱しています。

レジ袋、プラスチックカップなど、あらゆる使い捨てのプラスチックが捨てられています。

特に貧困層が住んでいる地域では、ごみの収集が十分に行われていないため、そのまま捨てられてしまっています。

捨てられたごみを、動物たちが食べる姿も見られます。

地域にはごみを回収するボックスがありますが、誰もこの中に捨てず、子どもの遊び場になっています。

公式のごみ捨て場ではないと思われる、列車の操車場の前の広場にも、地域のごみ捨て場になってます。

 

ニューデリー近郊にはこんな場所もあります。

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積み上げられたごみの山です。高さは65m。

来年には、高さ73mの世界遺産「タージマハル」を超えるのではないかと言われています。

 

インドではプラスチックごみによると見られる健康被害も報告されています。

また、プラスチックごみが排水をつまらせて洪水を引き起こしたり、都市機能を停止させるかもしれないと心配されているんです。

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そのため、いっそのことプラスチックごみを禁止しようということなんです。

モディ首相は、環境の改善は国家の緊急の課題だとしています。

 

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[インドのモディ首相は「きれいなインド運動」を提唱していろんなことをしてきたんだヨーソロー!] 

 

インドでは昔から地方を中心にトイレがない家が多く、感染症がまん延し、命を落とす子どももいました。

このままではいけないと、政府がお金を投じて国中にトイレを整備。

おかげでこの5年間で家庭用トイレが爆発的に普及したんです。

 

他にも、大気汚染が酷くなったため、電気自動車を普及させたりしました。

こうしてモディ首相は、就任以来「きれいなインド運動」を提唱しいろんなことをしてきたんです。

だから、町中がごみで散らかってることが許せないんです。

 

とは言っても、使い捨てプラスチックを禁止するというのは可能なのでしょうか。

 

実は去年から、使い捨てプラスチック製品の使用を禁止している州があるんです。

インドで最も多くの人が暮らす都市、ムンバイを含むマハラシュトラ州では、去年6月から全面的なプラスチック規制を行っています。

いわゆるレジ袋や、スプーン、フォークなどの食器、小さいペットボトルなど、使い捨てのプラスチック製品の製造や使用を禁止しています。

違反すると、企業や店だけでなく一般の人も処罰されます。

1回目の違反で5000ルピー、日本円で8000円近い罰金が科せられます。

3回目以降の違反では、罰金が5倍になり、3か月の禁固刑も科せられます。

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いまでは布や紙の買い物袋を持つ人が増え、規制を歓迎する声も出ていました。

町の人は。

「排水溝にプラスチックごみがつまると水があふれ、家が水浸しになることもあるんです。布の袋を持って歩くのは当然のことです」。

「神聖な牛がプラスチックを食べたら大問題です。プラスチックが禁止されてよかったです」。

 

一方で、規制を守らない人たちもいます。

市場にある果物を売る店では、カットした新鮮なパイナップルをプラスチック製の袋に入れて販売しています。

州の規制では、食品を包むプラスチック製の袋は、一定の厚さがあってリサイクルできるものに限られています。

ところが、この店では禁止されている薄い袋を今も使っています。

リサイクル可能な厚い袋は色が濃いので、中のパイナップルが新鮮に見えないというのです。

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「薄い袋だと見栄えがいいですが、厚い袋だと、パイナップルを切ってから時間が経ったように見えるんです」。

別の店を経営する人は。

「許可された袋は高くて、われわれが買える範囲を超えています。禁止するのはいいですが、その前に代わりをどうするか決めるべきです」。

 

行政は規制や罰則を設けて、強い姿勢で臨みましたが、小売業界などからの反発は強く、規制は形だけになっているという指摘もあります。

産業界からも、モディ首相の政策は「急ぎすぎだ」という声が上がっています。

「あまりにも急に政策を変更すると、われわれの生計の手段を奪ってしまいます。消費者は分別せずごみを出し続け、政府も適切に機能していないのに、流通全体のほんの一部のプラスチック業者ばかり責められています」。

 

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「環境・衛生」と「経済」のボールを持ったインド象が出てきました。

 

モディ首相は環境を良くしようと取り組んでいますが、安くて加工しやすいプラスチック製品を禁止すれば、当然、困る会社も出てきます。

環境を重視すれば、経済が下がってしまいます。

今回、モディ首相は一部のプラスチック製品を、直ちに全面禁止にするのではないかという見方もあったんですが、そこまでは踏み込みませんでした。

経済への悪影響を考えたためだと思います。

しかし、経済だけを重視して環境が悪いままだと、イメージも悪いですし海外からの投資が減るなど経済にもブレーキがかかってしまいます。

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だからこそ、モディ首相は2022年と具体的に時期を区切って、やり遂げると表明したのだと思います。

 

プラスチックごみに対する危機感はインド以外のアジアの国々でも高まっています。

こんな取り組みも行われているんです。

タイの南部には“脱プラスチック”を掲げる市場「ごみゼロマーケット」があります。

使われているのは、竹の容器。

ストローも竹でできています。

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市場には150以上の店が集まっていて、出店の条件は「プラスチックを使わないこと」です。

こうした珍しい取り組みが評判を呼び、多くの客が訪れるようになりました。

 

一方、インドネシアのビーチリゾートとして人気のバリ島でも、脱プラスチックを呼びかける動きが広がり始めています。

きっかけは、バリ島の海に漂う大量のプラスチックごみと、その中を泳ぐエイの映像が公開されたことでした。

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こちらの買い物袋は「タピオカ」の原料にもなっている、キャッサバという芋から作られているんです。

キャッサバは、インドネシア各地で栽培されています。

デンプンを固めて薄く伸ばしたもので、自然に分解し環境への悪影響もないといいます。

「インドネシアではキャッサバは簡単に、安く手に入ります。世界中に広めていきたい」。

 

 

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「持続可能な脱プラスチックを」。

この問題の難しさは、人々の生活や企業活動がいかに使い捨てプラスチックの使用を前提としたものになっているかということではないでしょうか。

その意味では私たちの社会全体が納得しながら、持続的に脱プラスチックに取り組んでいかなければなりません。

インドの現状は禁止措置の難しさという意味で、日本や世界にとって参考になるはずです。

3年後にむけてインドがどのように「脱使い捨てプラスチック」を進めるのか、注目してほしいと思います。

 

 

 

【この日の時間割】

1.“使い捨てプラ”禁止に…インドで深刻ごみ事情

2.渦中のトランプ大統領 ウクライナ疑惑って何?

3.日本人女性が挑戦!イスラム伝統衣装おしゃれに

 

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2019年10月13日のゲストは、初登場!八木沼純子さんです。

 

投稿者:Mr.シップ | 投稿時間:14:40 | カテゴリ:せかいま美術館 | 固定リンク


  
2019年10月05日 (土)

都内にインドが???

Mr.シップと一緒に、東京・西葛西へ。

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すると、インド料理店がいくつも!

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インド食材を扱う店もあって…

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スパイスがいっぱい!

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西葛西は、多くのインドの方が住むところで、

「リトルインディア」とも呼ばれているそうです。

 

そのインドで、ある思い切った政策が打ち出されたみたいなんです!

それは一体???

「せかいま」のホームページ

https://www4.nhk.or.jp/sekaima/ )

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「インド料理のスパイスの香りで、なんだか元気になりました!」

 

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2019年10月6日のゲストは、初登場!トラウデン直美さんです。

 

投稿者:永井伸一 | 投稿時間:17:55 | カテゴリ:永井伸一の目指せ100点満点! | 固定リンク


  
2019年10月04日 (金)

週刊Mr.シップ 第百八十一回 「インドのごみ事情」

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使い捨てプラスチックを禁止するインド。そのインドのごみ事情は一体どうなってるんだヨーソロー?

投稿者:Mr.シップ | 投稿時間:17:51 | カテゴリ:週刊Mr.シップ | 固定リンク


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