2019年05月16日 (木)

トランプ大統領 トラになる!?

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2019年5月12日の出演者のみなさんです。

左から、永井伸一キャスター、坂下千里子さん、Mr.シップ、ゲストの高橋真麻さん、国際部禰津博人デスクです。

 

この日の時間割。

1時間目「トランプ大統領 トラになる!?」

2時間目「トンガと日本 深~い関係」

3時間目「南スーダン 元少年兵のいま」

 

1年半ぶりに弾道ミサイルを発射した北朝鮮。さらにイランでも気になる動きが…。

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国際部アメリカ&中東担当・禰津デスクが、トランプ大統領の「トラ」にかけて、北朝鮮とイランのいまを解説しました。

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こちらの「トランプ外交早わかり装置」を使って、トランプ大統領が北朝鮮とイランの2つ国をどう見ているのか説明していきます。

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実は、トランプ大統領は、北朝鮮に対して、最近はトラではなく猫でした。

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北朝鮮は今月4日に1回目の発射を行いましたが、トランプ大統領は、表面上怒りを見せていませんでした。

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トランプ大統領のツイッターでは「キム委員長は私との約束を破りたいとは思っていない」と、北朝鮮の出方を見守っていました。

なぜかというと、3回目の米朝首脳会談に意欲を示しているのです。

北朝鮮への直接的な非難は避けて、対話ムードを保っていこうとしたのだと思います。

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ところが北朝鮮はそのわずか5日後にまた、発射。

さすがのトランプ大統領も、メンツを潰された形となり「とても深刻に捉えている。誰も喜んでいない」と述べ、不快感を示しました。

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アメリカ国防総省も2回目は「弾道ミサイルだった」とする分析結果をすぐに明らかにしました。

弾道ミサイルはものすごいスピードで、核弾頭を遠くまで運ぶ力を持っています。

つまり、核ミサイルになってしまいます。

今回は短い距離だったとしても、いずれアメリカに直接届く弾道ミサイルの発射まで行ってしまう可能性もあります。

それはトランプ大統領にとって最悪のシナリオです。

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そうならないために、北朝鮮に「これ以上は控えるべきだ」と釘を刺したんです。

このままでは2人に芽生え始めた信頼関係も台無しになってしまうと警告する意味合いもあったかもしれません。

 

北朝鮮の狙いを、中国総局で北朝鮮を取材している長野記者に聞きました。

ひとことで言うと、アメリカに対する憤りを実際の行動で示す必要があると判断したからだと思います。

アメリカが一方的に非核化を要求しながら、制裁の解除など、見返りをくれないことは「規約違反だ」「強盗のようだ」とまで言っています。

北朝鮮は、これまで何度も挑発を繰り返してきています。

国際社会からの批判をものともせず、再びもとに戻ることもありえるというメッセージを示したかったのだと思います。

今の状態がつづけば、米朝首脳会談を行う雰囲気ではありませんが、アメリカから何としても「制裁解除」を勝ち取りたいと思っている北朝鮮は、挑発することが狙いだったのかもしれません。

北朝鮮はアメリカから何としても制裁解除を勝ち取りたいと思っています。

トランプ大統領を本気で怒らせない程度に危機感を演出して、その上で、譲歩を引き出そうとする北朝鮮の得意の交渉術がまた始まったのかもしれません。

 

その北朝鮮に1度は不快感を示したトランプ大統領ですが、次の日には態度を変えました。

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トランプ大統領の態度はちぐはぐしているようにも見えます。

ただこれは、裏を返せば、北朝鮮との非核化の交渉が行き詰まりを見せている現れなんです。

北朝鮮の挑発的な行動は不愉快だけれど、対話を決裂させるわけにはいかないと思っているんです。

 

北朝鮮には、トラ猫で接してきたトランプ大統領ですが、イランに対しては…

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猫どころか怒り狂った、トラになっています。

 

アメリカとイランは今月になって緊張が一気に高まっていて、トランプ大統領は、イランを追い詰めようとしているんです。

ちょうど1年前に関係を決裂させた大きな動きがありました。

イランの核開発をやめさせようと、世界の主な国が一緒になって結んだ「核合意」を、トランプ大統領が一方的に離脱すると言い出したのです。

 

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「核合意」についてオレが説明しヨーソロー

 

核合意は、オバマ大統領が主導して実現しました。

ところが、オバマ前大統領がとにかく嫌いなトランプ大統領は、「この合意は欠陥だらけだ」と主張して離脱しました。

 

さらにトランプ大統領の周りには、イランが大嫌いな側近が揃っていて、イランに対して強硬的な政策を次々と繰り出しています。

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その1つが、イランで最も重要な産業「原油」の輸出をできなくしたことです。

イラン経済は相当なダメージを受け、この1年で通過の価値は3分の1にまで減りました。

食料品や日用品が激しく値上がりしていて国民の間に不満が高まっています。

 

さらに、トランプ大統領は軍事面でも新たな圧力をかけ始めました。

イランの周辺に、原子力空母や爆撃機など次々と展開すると発表し、イランを威嚇しています。

 

追い詰められたイランは、これまで何とか耐えてきましたが、ついに先週大きなカケに出てきました。

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「イランの経済が改善しなければ、60日後に核開発を再開させる」と揺さぶりをかけてきたんです。

しかし仮にそうなると、アメリカだけでなくイランと敵対している中東の国々との間で一気に軍事的な緊張が高まります。

もしかしたら、戦争が起きてしまうかもしれません。

 

ここで鍵を握るのが、これまで仲介役を担ってきたヨーロッパの国々です。

この60日間にヨーロッパの国々が、制裁に苦しむイランに手を差し伸べることができるのか、そして核開発の再開をしないよう説得できるかどうか、時間が限られているため非常に厳しい交渉となりそうです

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「イランにかみつきそうなトランプ大統領。北朝鮮に猫かぶるのいつまで?」

イラン情勢は待ったなしです。

一方の北朝鮮についてはトランプ大統領は今は様子見ですが、それもいつまで続くかはわかりません。

世界の安全保障に大きく関わるこの問題についてしっかりと見ていかないといけない時期にきています。

 

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2019年5月19日のゲストは、福田萌さんです。

 

投稿者:永井伸一 | 投稿時間:15:19


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