2017年10月19日 (木)

5年に1度の中国共産党大会

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2017年10月15日の出演者のみなさんです。

左から、芳川隆一キャスター、坂下千里子さん、Mr.シップ、ゲストの野間口徹さん、国際部藤田正洋デスクです。

後ろの黒板アートは、2時間目のテーマとなっている観光地、イタリアのベネチア。

 

1時間目は、今週始まる中国共産党大会について、初登場の国際部藤田デスクが解説しました。

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正式には「中国共産党全国代表大会」と言われ、中国政治で最も注目される会議です。

5年に1度、およそ1週間の日程で開かれ、今回で19回目を迎えます。

党規約や党指導部の人事、次の5年間の国の方向を決める、「最高意思決定機関」なんです。

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共産党員はおよそ8900万人、ドイツの人口よりも多く、

その中で党大会に出席できるのは、選挙で選ばれたおよそ2300人だけです。

党大会では、そこからおよそ200人の「中央委員」を新たに選出します。

選ばれた「中央委員」が、党大会の直後に開かれる総会で、党指導部の人事を決めます。

「中央委員」の上に25人の「政治局委員」、その上に“チャイナセブン”と呼ばれる7人の「政治局常務委員」がいます。

 

この13億人のトップに立っているのが、習近平国家主席です。

身長はおよそ180センチ、藤田デスクとほぼ一緒!

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似てますね(^-^;

 

習主席は、共産党への強い思いを持っていて、トップに就任してからは共産党体制を守るため、言論統制を強化しました。

 

最近中国メディアなどでよく見かけるのが、

「中国人民は、立ち上がり、豊かになり、強くなった」というフレーズ。

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中国人民を立ち上がらせたのが建国の父「毛沢東」、

改革開放策を打ち出して豊かにしたのが「鄧小平」、

そして今、習主席が“強くしようとしている”という意味の言葉です。

 

今回2期目を迎えるにあたって習主席が目指す人物が「毛沢東」。

これまでの歴代指導者は、党の最高規則である党規約に自身の思想や理念を盛り込むことで、

「権威づけ」を行ってきました。

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歴代指導者の指導理念では「毛沢東思想」、「鄧小平理論」といったものです。

今回、党規約に「習近平〇〇」といった形で、習近平の名前がつくことになれば、いっそう「権威づけ」が進む形になります。

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偉大な指導者として歴史に名を残そうとしている習主席の、

これまでの道のりをシップが説明してくれました。

 

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[習さんの政治家としての道のりは、決して楽なものじゃなかったんだヨーソロー。]

 

苦労人だった習主席が、この5年間の実績として強調してきたのが、「反腐敗運動」です。

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汚職で摘発した党幹部や官僚は、なんと130万人以上。

摘発の過程で自らの地位を脅かす政敵を失脚させていき、国民の不満も晴らし、まさに一石二鳥です。

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言論統制などの引き締めがあっても、中国の人々が共産党を支持しているのは、やはり経済が好調だからです。

減速しているとはいえ、上海の人たちは、毎年給料が10%近く上昇して、中間層と呼ばれる人たちがどんどん増え人々の暮らしはよくなっています。

 

しかし、国内に問題がないわけではありません。

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「一人っ子政策」の影響で、労働人口は急激に下がっていくと見られていて、

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さらに、鉄鋼や石炭などの産業では過剰生産が問題になっています。

 

そこで力を入れているのが、「イノベーション」=「技術革新」です。

例えば、「ドローン」や「無人コンビニ」。

失敗を恐れず、まずは始めてみて、問題が起これば改善する。

このスピード感が中国の強みなんですが、こうして景気の減速を何とか食い止めようとしています。

 

日本との関係はというと、2008年に胡錦濤国家主席が訪日してから、中国の国家主席は日本を訪れていません。

抗日戦争に勝って中国を建国したことを旗印に政権を担っている中国共産党にとって、対日政策を一歩でも間違えれば政治基盤を揺るがしかねません。

しかし、今後習主席の権力基盤が盤石なものになれば、足を引っ張ろうという勢力もいなくなり、訪日も視野に入ってくるかもしれません。

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核開発やミサイル発射を繰り返す北朝鮮との関係はというと、史上最悪です。

5年前にキム・ジョンウン体制となってから、習主席は1度も会っていません。

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習主席の安定した基盤造りのために重要となってくるのが、どれだけ自分に近い人物が最高指導部である「政治局常務委員」に入るか、です。

注目するのは2人。

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1人目は、元部下の陳敏爾(ちん・びんじ)氏が「2階級特進」となるか。

 

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2人目は、現在政治局常務委員の王岐山(おう・きざん)氏。

これまでの慣例では党大会の際に68歳以上の幹部は引退することになっています。

しかし強い権力を持ついまの習主席ならこうした慣例を打ち破る人事もありえます。

今回この慣例が破られれば、5年後次の党大会を迎える際に69歳となる習主席が引退せずにさらに最高指導者の地位にとどまる布石と見ることもできます。

 

今回の党大会を経て、習主席への権力の一極集中がますます強まるとみられます。

今後中国がどこに向かうのか、注視していく必要がありそうです。

 

 

 

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そういえば、シップがTwitterで「ベネチアは心の故郷」とか言ってたけど…

確かに、イタリアでシップみたいな髭の人、見た気がする…(゜o゜)

 

 

 

※リハーサル時の写真も掲載しています。

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:芳川隆一 坂下千里子 Mr.シップ

2017年10月22日のゲストは、初登場!西田ひかるさんです。

 

 

投稿者:スタッフ | 投稿時間:16:23


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