2020年3月12日

2020年03月12日 (木)

新型コロナウイルス 3元中継 感染拡大に世界各地は

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2020年3月8日の出演者のみなさんです。

左から、永井伸一キャスター、Mr.シップ、ゲストの鈴木ちなみさん、坂下千里子さんです。

 

 

Mr.シップ「伸さん、新型コロナウイルス、心配だな」。

伸さん「予防として、手洗いの方法について、教わろう!」。

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Mr.シップ・伸さん「ところで、世界の新型コロナウイルスって、どうなってるんだっけ?」。

 

中国から始まった、新型コロナウイルスの感染拡大。

そこで今回のせかいま、世界で広がる新型コロナウイルスについて、日本以外の国をみてみましょう。

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感染は98の国と地域に広がっています。(3月8日放送時点)

感染者は10万4427人、死者は3576人、世界に広がっています。

こちら、日本以外の国で感染者が多い順です。

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中国 8万695人。

韓国 7134人。

イタリア 5883人。

イラン 5823人。

フランス 949人。

 

新型コロナウイルスは、ヨーロッパでも広がってきています。

今回はこのなかで、特に、中国、イタリア、イランの状況について見ていきます。

せかいまのスタジオと世界3か所を中継でつなぎました。

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パリの小島記者にフランスとイタリアの状況を、ドバイの吉永支局長にイランの状況を、北京の奥谷記者に中国の状況を聞いていきます。

 

まず、パリの小島記者に、いまの状況を聞きました。

 

フランスでは新型コロナウイルスの感染者が急激に増えています。

屋内での5000人以上のイベントが中止になるなど警戒が強まっています。

ただ、いま、ヨーロッパで1番感染が深刻なのは、イタリアなんです。

1月7日の1日で、いっきに1200人以上増え、感染者は5883人にのぼっています。

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特に感染者が集中しているのが、北部で、イタリア政府は感染が広がっている1600万人あまりが暮らす地域について、来月3日まで原則移動を制限すると発表しました。

感染の広がりを受けてイタリア政府は、今月5日から15日まで小学校や高校、大学などすべての学校を休校にすることを決めました。

イタリアでは観光地にも影響が出ています。

ローマのコロッセオでは、ふだんはもっとたくさん人がいるのですが、人がまばらな状態になっています。

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また、イタリアはサッカー観戦が人気なんですけれども、試合は延期されたり、観客なしで行われたりするなどの措置が取られています。

スタジアムのまわりにも人はいません。

 

次に中東地域のなかでも新型コロナウイルスの感染が深刻なイランのいまについて、ドバイの吉永支局長に聞きました。

 

イランでの死者は140人を超えています。

そしてイスラム教で重要な金曜の礼拝も、各地で禁止されています。

というのも、感染が広まった原因のひとつが、「金曜礼拝」だとも言われているんです。

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こちらがイランでの一般的な金曜礼拝の様子です。

多くの人が密集することになりますので、感染が広がりやすいと指摘されています。

このため、いま各地のモスクでは、入念に消毒が行われています。

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さらに、イラン政府は、刑務所内での新型コロナウイルスの感染が心配されるとして、5万人以上の受刑者を刑務所から一時的に釈放する異例の措置も始めています。

ただ、そこまで対策をしていても厳しい状況が続いています。

というのも、イランは、アメリカから経済制裁を受けていて、そもそも医薬品が高騰しているんです。

そして、政治的にも周辺のアラブ諸国と対立していましたが、今回の感染で、さらに孤立した状態になっています。

このためマスクや消毒液が、街なかでは手に入りにくい状態が続いています。

そういう状態をみこしてか、WHOはこちらドバイから医療用のマスクなど、大量の支援物資をイランに飛行機で送りました。

 

イランだけでなくドバイのあるUAE=アラブ首長国連邦でも感染者が増えていて、周辺国でも感染が広がっています。

このため、ドバイにある大きな空港は、イランとの航空便を2月25日から停止しています。

またアジアを中心に各地から人が集まるドバイでは、マスクしている人も多いです。

先週の木曜日から行われていた、ポップカルチャーのイベントでも、例年に比べて人が少ないだけではなく、あちらこちらにマスクをしている人の姿がありました。

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そのため、ドバイでもマスクが手に入りにくい状態になっています。

ドバイの吉永支局長がパリの小島記者に聞きました。

「中東ではこのような状況ですが、イタリアはどうですか?」

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イタリアでは、マスクの着用は症状があると疑われる場合や、病気の人と接するときに限るよう呼びかけています。

というのも、もともとマスクをする習慣がなく、在庫も限られているからだと見られています。

実際、ローマでは、いまでもマスクをしている人をほとんどみかけません。

 

マスクしないイタリアでは、どのように新型コロナウイルスの感染対策をしているのでしょうか?

 

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イタリア人はあいさつの際に握手やハグをすることが多いのですが、政府は、このような接触を控えることや、人と人との距離を1メートル以上あけることなど、感染を防ぐための対策を市民1人1人にとるように求めています。

 

このほかイギリスでは「コロナウイルスの感染拡大を防ぐためにマスクを使おう」という広告が禁止されました。

保健当局は「予防法としてはマスクはほとんど効果が無い」と説明しています。

 

ドイツはマスクを確保するために輸出を禁止し、フランスもマスクを国が管理することになるなど、各国で対応は違っています。

 

[新型コロナウイルスによって、世界中のいろんなところでマスクへの影響が出ているんだヨーソロー]

 

韓国では、長~い行列。

マスクが足りないから、販売する量を政府が管理したり、輸出を禁止したりしているんだぞ。

 

南米のペルーでは、感染者が出る前から、マスクが品薄だったんだ。

そこで頑張っているのが、仕立て職人。

布でマスクを、手作りしているんだぜ。

もう5000枚以上も作ったんだってさ。

 

同じ南米のエクアドルでは、コロナウイルスの歌を歌うおじさんが登場。

マスクに並ぶ行列の前で歌って、SNSで大人気になっているんだ。

 

そして、台湾では、マスクを買う時には、自分の名前を言わないとだめなんだ。

1人が1度に買える枚数が決まっているから、買いだめできないぜ。

それから、店ごとのマスクの在庫がひと目でわかるサイトやアプリがあるんだ。

これなら近くの店で確実に買えるヨーソロー。

 

 

では、新型コロナウイルスの感染が1番先に始まった中国の状況はどうなっているのでしょうか。

せかいまのスタジオから奥谷記者を呼びました。

 

いま中国国内では、新たな感染者の数は劇的に減っています。

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感染者数の合計のグラフを見てみると、ここ1週間はほとんど増えていません。

多いときは連日3000人以上増えていましたが、7日発表の数字ではついに100人を切るようになりました。

北京では感染者がゼロの日もあります。

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北京市内のタクシーです。

運転手と客席との間にビニールシートが張られています。

支払いは、スマートフォンのアプリなどで決済できるので、問題ありません。

スーパーマーケットでは、レジで並ぶ人たちが1メートル間隔に並んでいます。

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地面には線が引いてあり、立ち位置が決められているんです。

こうした線は街なかでもあちこちで見られます。

また、北京の一部の地下鉄では、人が集まらないよう、駅の利用を予約する仕組みのテストが始まっています。

中国ではこうした徹底対策の効果で、新型コロナウイルスの新たな感染者が大きく減っています。

さらに中国では人が集まるイベントなど、1か月以上前に一斉に中止しました。

企業活動も、先月の旧正月のあと政府が再開させないようにしてきました。

経済的な打撃は大きいんですが、中国では、個人の権利よりも政府の力が強いので、一斉に禁止するなど徹底的な対策ができるんです。

これが、感染拡大を急激に抑え込めている大きな理由だと思います。

一方で、ここまでやっている中国から見ると、日本の対策はおっとりしている、と見えます。

中国では「日本の対策は大丈夫なのか」という疑問の声も上がっているんです。

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それぞれの地域で今後、どんなことが心配されているのか、それぞれのキーワードを出してもらいました。

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小島記者は「観光」。吉永支局長は「宗教行事」。奥谷記者「きしみ」。

 

まずは「観光」と書いた小島記者。

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イタリアにとって観光は主要な産業です。

しかし、アメリカやそして日本も、ベネチアがある州などに対して渡航中止を呼びかけるなど、外国人の訪問が大きく落ち込んでいて、深刻な影響が出ています。

ホテルのキャンセルなどで、今月だけでも損失額はイタリア全体で240億円にものぼるとみられています。

現在、感染者はヨーロッパの他の国でも増えてきていて、こうした状況がヨーロッパ全体に広がるのではないかと心配されています。

 

続いて「宗教行事」と書いた吉永支局長。

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いまはイランに感染が集中していますが、今後、中東地域全体に広がるのではないかと心配されています。

というのも、来月後半にはイスラム教にとって重要な断食月「ラマダン」があるからです。

日本に置き換えれば年末年始で、日没後の食事は、皆で一緒に食べるのが習わしです。

人の行き来も活発になり、モスクに礼拝に行く人も増えます。

なんとかそこまでに鎮静化させたいと、各国が対策を急いでいます。

 

最後に「きしみ」と書いた奥谷記者。

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いま中国は厳しい対策というブレーキと経済活動の再開というアクセルを同時に踏んで、エンジンがきしみ、凄い音を立てているような状態です。

果たしてこれでうまくいくのか、習近平指導部にとってギリギリの舵取りが続いています。

そして気になるのは今後への影響です。

今回の感染拡大は、経済に大打撃となっていますし、長期的にどこまで大きな打撃になるかも、まだ見えていません。

影響は政治にも広がっていて、習主席の訪日をはじめ、重要な日程も次々と延期になっています。

政治や経済への影響の大きさ次第では、習近平指導部の「きしみ」が今後、表面化してくることも考えられます。

 

 

【この日の時間割】

1. 新型コロナウイルス 3元中継 感染拡大に世界各地は

2.アメリカ・タリバン和平合意 どうなるアフガニスタン

[アメリカとタリバンの戦いについて、オレが説明しヨーソロー]

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2020年3月15日のゲストは、藤本隆宏さんです。

投稿者:永井伸一 | 投稿時間:16:20 | カテゴリ:せかいま美術館 | 固定リンク


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