2020年1月30日

2020年01月30日 (木)

担当デスクも驚いた プーチン大統領の野望

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2020年1月26日の出演者のみなさんです。

左から、永井伸一キャスター、国際部の虫明デスク、坂下千里子さん、Mr.シップ、ゲストの渡辺徹さん、国際部の石川デスクです。

 

 

ロシアでは、むか~しから食べられている“ブリヌイ”。

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ロシア人はこの“ブリヌイ”に食材を乗せて、巻いて食べるそうですが、特に好きなのがイクラ。

長く愛されてるだけあって、とてもおいしい“ブリヌイ”ですが、

ロシアで、長い!と言えば…

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プーチン大統領。

大統領や首相として、20年も国を率いてきました。

ところが、年明け早々、大臣がみんな辞めてしまいました。

さらに、プーチン大統領、「大統領」を辞めてしまうかもしれないんです。

 

プーチン大統領が、いったい何を考えているのか、国際部ロシア担当の石川慎介デスクが解説しました。

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プーチン大統領どうなるのでしょうか、それをひもとく前にまずは、こちらの映像をご覧下さい。

 

ことしはじめの恒例の演説の模様です。

最初はいつもと同じような話をしていたからでしょうか、演説を聞いている人の中には眠そうにしている人や、ちょっと退屈そうに見える人もいます。

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ところがこのあと、プーチン大統領は「憲法改正の議論は、これからのロシアにとって大事なことではないでしょうか」と、終盤近くに突然、憲法改正を言い出したんです。

これで会場の雰囲気が一変しました。

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さらにこの演説の直後に、内閣が総辞職し、首相も変わりました。

予想だにしないロシアの政治の急激な動きに、世界が驚いたんです。

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この演説でプーチン大統領は“憲法を改正して、ロシアの政治のしくみを大きく変える”、さらにプーチン大統領自身は“これ以上、大統領を続けない”ということも示したんです。

その背景にはロシアの国内で広がる、格差、そして不満の高まりがあるんです。

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モスクワの北村記者が、モスクワ市内を取材しました。

 

モスクワの中心部はいま、超高層ビルの建設ラッシュです。

人気のレストラン街の駐車場には、ヨーロッパの高級車がずらりと並んでいます。

マーケットには品物があふれ、人々の生活が豊かになっていることを実感します。

しかし、中心部から車で1時間ほど離れると、冷戦時代に建設された集合住宅が建ち並び、老朽化が進んでいます。

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冷蔵庫の容量が十分でない家庭は、窓に食料品をぶらさげて冬を過ごします。

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住民に話を聞くと…

「給料を上げてほしいよ。私の給料は18年前からまったく変わっていないんだ」。

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「行政にもお願いをしたけど、何もしてくれませんでした。もう頼む気もなくなったわ」。

このように、中心部のような繁栄から取り残された、貧しい人たちも増えています。

 

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[ロシアの人々の不満が、プーチン大統領の長期政権にも向かっているんだヨーソロー]

 

2000年、47歳の若さで就任したプーチン大統領は「強いロシアの復活」を掲げて、国を立て直しました。

国民は、大喜び。

それから20年がたってもプーチン大統領はトップに君臨し続け、外相や国防相などの主な大臣たちは、ずーっと同じ人です。

そして、大企業のトップたちも、やっぱりずーっと同じ人なんです。

代わり映えしない顔ぶれに、国民は“うんざり”。

それに、長い間権力が集中したせいで、汚職もひどいんです。

たとえば、若者がビジネスで成功するためには、権力者とのコネが必要になってしまいました。

「プーチン大統領は、もうたくさんだ!」。

「ロシアには変化が必要だ!」。

かつては80%を超えていた支持率も下がって、最近では大規模な反プーチン集会も開かれています。

 

 

不満が高まって支持が落ちているプーチン大統領ですが、任期は2024年までで、あと4年あります。

しかし、そこまで指をくわえて何もしないわけにはいきません。

そこで「憲法改正」「大統領を続けない」というお湯で国民の不満を溶かし「変わるロシア」を見せようという狙いなんです。

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こちらの雪だるまで、プーチン大統領がどうしようとしているのか、見ていきましょう。 14

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大統領に権限が集中していて、議会よりかなり大きな力を持っています。

プーチン大統領はこの圧倒的な力で政治を動かしてきました。

ところが、このかたちを変えようというんです。

 

どうするかというと…

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このように、権力のバランスを変えて、大統領の権限を分散させようとしているのです。

例えば、今は大統領が首相を決めていますが、改正案では、首相候補は議会が決めることになります。

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さらに、大統領を長くできないようにします。

いまの憲法では、大統領は2期までですが、1回休めば、また続けられます。

いまのプーチン大統領がこれです。   

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これからは「完全に2期」としたんです。

そのため、プーチン大統領ももうこれ以上、続けられなくなります。

そこでカギを握るのが、この小さな雪だるまです。

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これは「国家評議会」という名前の組織です。

大統領に助言をする役割ですが、今はそれほど力はありません。

プーチン大統領は、この力を大きくしようとしているんです。

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そして、ここに国の大方針を決める権限を持たせようとしています。

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しかし、この雪だるま、ちょっと大き過ぎますよね。

ここにプーチン大統領の「したたかな思惑」が隠されているとみられます。

プーチン大統領は、この大きくした国家評議会のトップに、自らがつくのではないかとみられているんです。

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さらに、次の大統領に自分に従う人物を置いて、引き続き実権を握る思惑があるのでは?というわけなんです。

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ただプーチン大統領には気になることもあります。

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67歳という年齢です。

 

こちら、昔のプーチン大統領です。

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そして、こちらは去年。

杖をついて登山をしています。

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かつての強いリーダーというイメージと落差があります。

これがロシアで大きな話題になったんです。

 

67歳となったプーチン大統領、なぜそこまでして権力を握っていたいのでしょうか。

それはやはり、強力なリーダーシップがあるからなんです。

これが失われてしまうと、ロシア自体も崩れてしまうのではないか、そうした心配が本人にも周りの人にもあるんです。

つまり…

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「私しかいない」というわけです。

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キーワードは「ロシアの行方占う2020」です。

ロシアは、ことし注目の国になると思います。

プーチン大統領は4年の任期を残して、国民の不満も踏まえ、年明け早々から先手を打ちました。

その狙いがことし、よりはっきりすると思います。

 

 

 

【この日の時間割】

1.感染拡大 新型ウイルス 最新情報

2.担当デスクも驚いた プーチン大統領の野望

3.客が作るレストラン!? フランス料理の楽しみ方

 

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2020年2月2日のゲストは、虻川美穂子さんです。

投稿者:Mr.シップ | 投稿時間:16:40 | カテゴリ:せかいま美術館 | 固定リンク


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