2019年6月20日

2019年06月20日 (木)

どうなるアメリカvsイラン

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2019年6月16日の出演者のみなさんです。

左から、永井伸一キャスター、国際部・アメリカ&中東担当の禰津博人デスク、坂下千里子さん、Mr.シップ、ゲストの藤本隆宏さん、岩田明子解説委員です。

 

この日の時間割です。

1時間目「タンカー攻撃も…どうなるアメリカvsイラン」

2時間目「イギリス 次の首相は誰に?」

3時間目「中国映画界で日本人俳優がスターに!?」

 

アメリカとイランの間で緊張が高まるなか、安倍総理大臣がイランを訪問し、最高指導者と会談しました。

訪問中には、タンカーが攻撃される事件も起きました。

いったい、何が起きているのでしょうか。

 

禰津博人デスクが解説しました。

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安倍総理大臣がイランを訪問したのは、アメリカとの軍事的な緊張を和らげようとするのが目的でした。

安倍総理が会談したのは、イランの最高指導者ハメネイ師です。

アメリカとの対応など、イランの最も重要な課題については、ハメネイ師が最終的に決める立場にあるといわれています。

大統領よりも偉いひとなんです。

ハメネイ師は安倍総理大臣に対して「核兵器を製造も保有も使用もしない」と発言したということです。

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この発言は、これまでのイラン政府の見解を改めて示したものですが、緊張が高まっている今、日本がイラン側から確認を取りつけたのは、意義があったことだと思います。

 

これでイランとアメリカの状況はよくなるのでしょうか。

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左にいるのがトランプ大統領、そして右がイランのロウハニ大統領です。

両者の間には怒りの炎が燃え上がっています。

薪には「核合意離脱」という文字が書いてあります。

この核合意は、イランが核開発を制限する見返りに、アメリカなどが制裁を解除することを約束したものでした。

しかし、トランプ大統領はこの核合意から一方的に離脱したため、両国の間では緊張が高まっていたんです。

そんな中で、先月、アメリカが突如、空母や爆撃機を中東に派遣しました。

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これに対しイラン側は「核開発を再開することになるぞ」と、揺さぶりをかけてきたんです。

薪が足されたことで炎の勢いも増していました。

 

このタイミングでイランを訪問した安倍総理大臣、現地ではどうだったのか2人目の先生にも話を聞きました。

同行取材をした岩田明子解説委員です。

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イランで女性はこうした「ヘジャブ」を身につけることになっているんです。

現地ではヘジャブをかぶって取材をしました。

印象的だった注目点が2つあります。

こちらの写真をご覧下さい。

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ひとつは、ハメネイ師との会談に、ロウハニ大統領も同席したことです。

当初は、ロウハニ大統領は同席する予定はありませんでしたが、スケジュールを急遽変更したそうなんです。

 

そして、もうひとつの注目点がこれです。

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ハメネイ師との会談後、ロウハニ大統領が、安倍総理をわざわざ見送りにきて「アメリカが制裁解除の入り口に立つのであれば対話する意欲はある」と語ったそうなんです。

前日のロウハニ大統領との会談では、制裁を解除しなければ対話には応じられないという姿勢を崩していなかったんですが、対話への柔軟性を示すことで、日本への一定の配慮を示したとも言えます。

 

禰津)

イランと日本との間には長い友好関係の歴史があって、実は日本のこんなものも人気だったりするんです。

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以前、取材したのですが、護身術を兼ねたスポーツとして「忍者」が人気だったのです。

女性のみなさん、ふだんはヘジャブで身を包んでいるので「忍者装束を着ることに違和感がない」と話したのに驚いた覚えがあります。

 

親しい関係だから日本が仲介役を買って出たのかというと、それだけではないんです。

日本にとっても大事な理由があるんです。

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イランの南にあるホルムズ海峡は、日本にとって大事な生命線なんだヨーソロー

 

そしてこのホルムズ海峡で、事件が起きてしまいました。

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安倍総理大臣がイランを訪問しているまさにその時に、2隻のタンカーが攻撃を受けました。

そのうち1隻は、日本の会社が運航する船でした。

 

岩田)

日本政府は、せっかくの対話のムードに水を差されたと受け止めていて、タンカーの攻撃は卑劣な行為だと強く非難しました。

会談を通して、アメリカとイランの溝が深いことが浮き彫りになった一方で安倍総理がハメネイ師から「核兵器を製造も保有も、使用もしない」と明確な発言を引き出しました。

政府は、時間をかければ双方の対話は成り立つという期待も持っています。

来週大阪で、主な国の首脳が集まるG20サミットも開かれます。

日本はアメリカや、イランと対立する国々とも話し合い、長期戦の構えで仲介役を果たしていくことにしています。

 

ここまで岩田解説委員に聞きました。

 

禰津)

タンカー攻撃の背後関係はまだ分かっていませんが、アメリカとイランとの緊張緩和を妨害したい、何らかの勢力がやった可能性はありそうです。

トランプ政権は、イランが行った攻撃だとして激しく非難しました。

そして、イランで反米・強硬派の革命防衛隊が事件に関わったとする映像を公開しました。

しかし、これに対してイラン側は全面的に否定しています。

むしろ、イラン側はトランプ政権の対イラン強硬派が、イランがやったように見せかけるために事件を起こしたのではないかと非難しているんです。

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また炎が大きくなってしまいました。

 

これはそう簡単には緊張緩和とはいかなさそうですね?

ハメネイ師は安倍総理大臣がトランプ大統領のメッセージを伝えようとした所、こう述べたということなんです。

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「トランプ大統領はいかなるやりとりも行う価値がなく、返事をすることもない。イランと平等に交渉するつもりだと言っているが、私は絶対に信じない」。

経済制裁の圧力を加えるアメリカとの話し合いなどできないと、対話を拒否する姿勢を示したんです。

イラン側からすると、アメリカが歩み寄ってほしいという思いがあります。

しかし、安倍総理大臣がイランを訪問しているさなかにも、アメリカは制裁を強化すると発表しました。

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イランでは、経済制裁により大きな打撃を受けています。

ただ、イランではこの逆境を何とか乗り切ろうとする人も出てきています。

 

ハディ・ナジさんは2年前、外国人向けの旅行会社を立ち上げました。

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10年以上海外で暮らしましたがイランの魅力を伝える仕事をしたいと帰国しました。

経済制裁が続く中でも観光客を増やそうと、ナジさんが今、力を入れているのが独自の旅行サイトです。

イランの旅行会社としては、初めての取り組みです。

魅力的なホテルをサイトで紹介するため、ナジさんはみずから取材しています。

この日は古い民家を改装した小さなホテルを訪れました。

100年以上の歴史のある建物でしたが、傷みがひどく大規模な改修が必要でした。

そこでオーナーが、建築当時の伝統的な内装を再現し、イランの歴史や文化を伝える特徴あるホテルに生まれ変わりました。

こうして国内のおよそ400の宿泊施設から集めた情報をサイトに掲載。

サイトを使って宿泊やツアーなどを予約した人は、この1年で2倍に増えました。

ナジさんは、経済制裁が続いても粘り強く発信を続ければ、ビジネスチャンスは広がると考えています。

 

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「中東の火事で、日本も大炎上か」

中東で衝突が起きれば日本経済への影響は計り知りません。

遠い国で起きていることと思わずに、わたしたちも当事者として見ていく必要があるのでないかと思います。

 

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2019年6月23日のゲストは、ベッキーさんです。

 

投稿者:永井伸一 | 投稿時間:15:03 | カテゴリ:永井伸一の目指せ100点満点! | 固定リンク


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