2018年8月

2018年08月31日 (金)

国際平和デーって、知っていますか?

東京都内で開かれた、ある記者会見に行ってきました。

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演壇、向かって右側でマイクを握っているのは、イギリス人のジェレミー・ギリーさん、48歳。少し見づらいですが、背景のスクリーンには、PEACE DAY  と書いてあります。9月21日の「国際平和デー」を前に、その提唱者のギリーさんが来日して開かれた記者会見です。

 

「国際平和デー」って、皆さん、聞いたことありますか?毎年9月21日、国連機関やNGOが世界中で一斉に緊急支援活動を集中させる日です。過去には、アフリカのコンゴで伝染病を媒介する蚊から住民を守るために蚊帳を配ったり、アフガニスタンで子供たちにポリオの予防接種を行ったり。紛争の当事者らを説得して、1年のうち、せめてこの日だけは戦闘行為を停止し、様々な人道支援を行おうという日です。国連で「国際平和デー」が採択されたのは2001年。以来、ギリーさんは、世界123か国を周って、その意義を広め続けています。

 

ギリーさんが「国際平和デー」を作ろうと思った背景には、実は日本が深く関係しています。写真には写っていませんが、会見で、初めて来日したことについての感想を聞かれた時、感極まって涙ぐむ場面がありました。それだけ、日本にはある特別な思いを持っているんです。

来週、私はギリーさんにインタビューします。さらに、ギリーさんがどうしても訪ねたい場所があるということで、そこにも同行します。ギリーさんが「国際平和デー」を創りたいと思ったことと、日本とは、いったいどんな関係があるんでしょうか?取材の様子は後日「せかいま」で放送しますので、ぜひお楽しみに。放送が近くなったら、またこのブログでもお知らせしますね。

 

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:芳川隆一 坂下千里子 Mr.シップ

2018年9月2日のゲストは、前田航基さんです。

 

投稿者:芳川隆一 | 投稿時間:20:52 | カテゴリ:芳川隆一のよしよし!やったるぜ! | 固定リンク


2018年08月30日 (木)

宇宙をめぐる"覇権争い"

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2018年8月26日の出演者のみなさんです。

左から、芳川隆一キャスター、坂下千里子さん、Mr.シップ、ゲストの今野浩喜さん、国際部平沢公敏デスクです。

 

ついこのあいだ、地球に大接近した火星。

今、世界各国が先を争うように火星を目指しています。

トランプ大統領は「われわれの最終目標は火星だ」、習近平国家主席は「“宇宙強国”建設に全力をあげる」と発言しました。

 

なぜ火星を目指すのか?

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国際部環境科学担当・平沢デスクが解説しました。

 

火星には多くの国が無人探査機を飛ばしていますが、リードしているのはアメリカで現在5つの探査機を打ち上げています。

トランプ大統領は「宇宙空間を支配しなければならない」とまで言っています。

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一方の中国は、

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再来年には初の探査機を打ち上げ、2030年までにアメリカに追いついて“宇宙強国”の仲間入りを果たすことを目標としています。

地球上で貿易をめぐり対立するアメリカと中国ですが、宇宙でも激しく競い合っています。

 

他にもヨーロッパの探査機が2つ、さらにインドの探査機が1つ、火星探査に参入しています。

人類史上、1つの天体にこれほどの探査機が同時に探査を行った例はないと言われています。

それだけ各国が火星に熱い視線を送っているんです。

 

火星の探査には広い意味で日本も参加する予定なんです。

再来年以降の2020年代に火星の周りを回っている衛星に探査機を送ることを目指しています。

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なぜ各国がこぞって火星を目指すのか?

 

まず1つは、宇宙の謎に迫る「ロマン」です。

地球などの星はどうやってできたのか?生命体はどこから来たのか?

そうした謎を解き明かそうという「探究心」が原動力になっています。

特に火星は“地球に最も環境が近い星”と言われています。

どんな特徴があるかというと…

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・うすい大気に覆われている

・4つの季節がある

・水があったかも

火星に水があったとなれば、生物がいたかもしれませんよね。

これからの火星探査でこうした“世紀の大発見”があるかもしれないんです。

 

さらに、ロマンのある話はこれだけではなくて、火星には貴重な「資源」が眠っているかもしれません。

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競って火星を目指すのは、「資源の開発にとにかく乗り遅れないようにしたい」という各国の思惑もあると思われます。

 

しかし、火星に向かうには大きな問題があります。

1つ目は、なんといっても「遠いこと」。

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行くだけで半年から9か月ほどかかるとみられています。

ちなみに、旅客機で行くと単純計算で7年以上かかると言われています。

持っていける食料や燃料も限られているので簡単には行けません。

 

そして仮に到着したとしても、2つ目の問題が待ち受けています。

それが「過酷な環境」です。

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大地は乾燥していて、当然食料はありません。

場所によっては気温は氷点下150度まで下がります。

この「不毛な大地」に人は滞在できるのか、見通しはまだ立っていません。

 

そこで重要度を増しているのが、「月」なんです。

 

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月は今、火星への重要な足がかりと言われているんだヨーソロー

 

月は今、壮大な実験場になろうとしているんです。

この月を舞台にしのぎを削っているのが、やはりアメリカと中国です。

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アメリカは、日本円で年間2兆円を超える予算を宇宙につぎ込み、人類を再び月に送る計画です。

そのために月の上に新たな拠点施設を作ろうとしています。

いわば“宇宙に浮かぶ月面基地”でサイズは大型バスくらい、3~4人が滞在できる施設にする想定です。

この施設を、火星や遠い宇宙に行くための拠点にしようというのです。

そこでの研究や実験、離着陸のテストを行った上で、2030年代には火星の有人探査を実現させたいとしています。

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一方の中国は、月の裏側への探査機の着陸を目指しています。

地球からは見ることのできない月の裏側には、まだどの国も探査機を着陸させたことがなく、実現すれば「世界初」の快挙となります。

さらに中国は独自の宇宙ステーションを2022年頃までに完成させようとしています。

そして2050年には、火星への有人探査を行うことを目標にしています。

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火星を見据えて月での拠点作りに本格的に動き出しているアメリカと中国ですが、数日前、火星へ人が向かうにあたっての問題点=「遠いこと」を解決できるかもしれない、注目のニュースがありました。

「月の表面に水があることを初めて観測した」とNASAなどの研究グループが発表したんです。

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水というと飲み水としての利用が思い浮かびますが、水から水素を取り出せば「燃料」にもなるんです。

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なぜこれが、「遠いこと」を解決できるかもしれないかというと、実は先月イタリアの研究グループが「詳しく調べた結果、火星には水があるとしか考えられない」と発表していたんです。

現地で燃料を作りだす方法が確立されれば、燃料を補給して地球に戻ってくるといったことが可能になるかもしれません。

 

ここまで火星や月をめぐる開発競争を見てきましたが、もっと地球に近い宇宙空間でもアメリカと中国の間で対立が起きているんです。

 

それがこちら。

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トランプ大統領は、2020年までに「宇宙軍」を立ち上げようと構想を打ち出しました。

ねらいは、宇宙に飛んでいる人工衛星を守るためです。

地球の周りには1000機以上の人工衛星が飛んでいて、その3分の1以上がアメリカの衛星です。

人工衛星は、GPS機能や軍の通信、ミサイル防衛システムの要となっていて、安全保障上とても重要な役割を担っています。

 

そこでトランプ大統領が警戒しているのが中国です。

中国は人工衛星をミサイルで破壊する実験をすでに行っています。

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アメリカの人工衛星を破壊しようとしているかは不明ですが、アメリカがこうした中国の動きを脅威に見ているのは間違いありません。

宇宙空間で互いの衛星を攻撃し合うような事態にエスカレートしないか心配なところです。

 

宇宙はその成り立ちを探るといった面だけでなく、国の安全保障にも密接に関わるテーマなんです。

この先、宇宙に関するニュースを見るときには、各国の思惑や背景にあるねらいなどを考えながら見ると、より興味深く見られるのではないでしょうか。

 

 

 

 

※リハーサル時の写真も掲載しています。

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:芳川隆一 坂下千里子 Mr.シップ

2018年9月2日のゲストは、前田航基さんです。

投稿者:芳川隆一 | 投稿時間:16:43 | カテゴリ:せかいま美術館 | 固定リンク


2018年08月25日 (土)

週刊Mr.シップ 第百三十回 「火星」

ちょこちょこ宇宙のニュース見るけどさぁ。

結局のところ、オレが生きてるうちに火星行けんの?行けないの?どっちなの?

 

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宇宙を制することが、どうして地球を制することになるのかって?

だってもう、地球上では領土争いできないだろ?

 

投稿者:Mr.シップ | 投稿時間:18:06 | カテゴリ:週刊Mr.シップ | 固定リンク


2018年08月24日 (金)

きれいな夕日を見ながら考えるのは

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先週、「せかいま」は夏休みをもらいました。写真は、岐阜市内を流れる長良川です。

休みを利用して行ってきました!夕日がきれいですよね~。皆さんは、どんなお盆休みを過ごしましたか?

 

夕日といえば太陽、太陽といえば宇宙…ということで!26日(日)の「せかいま」で取り上げるのは、世界の宇宙開発を巡る競争です!(かなり強引!)。今、火星を目指そうという争いが激しくなっていて、アメリカやヨーロッパ宇宙機関、インドなどが次々と探査機を打ち上げています。火星といえば、最近、イタリアの研究グループが“水”があるようだと発表しました。火星を詳しく調べれば、地球の成り立ちの解明にも繋がると考えられていますし、もしかしたら、いつか地球からの移住先になる日が来るのかもしれません。そんな、わくわくするロマンたっぷりの火星探査を巡って、今、各国はどんな競争を繰り広げているのか?

そして、火星を目指すためには、実は、私たちにも身近な“ある星”が重要なんだとか?!

 

26日のせかいま、ぜひご覧ください!!

 

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:芳川隆一 坂下千里子 Mr.シップ

2018年8月26日のゲストは、初登場!今野浩喜さんです。

 

投稿者:芳川隆一 | 投稿時間:14:17 | カテゴリ:芳川隆一のよしよし!やったるぜ! | 固定リンク


2018年08月23日 (木)

日中平和友好条約40年

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2018年8月12日の出演者のみなさんです。

左から、芳川隆一キャスター、坂下千里子さん、Mr.シップ、ゲストの武井壮さん、国際部松田智樹デスクです。

 

日本と中国の間で日中平和友好条約が署名されてから、8月12日でちょうど40年です。

そんな中、中国では今、「親日ムード」が高まっているそうなんです。

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初登場、国際部中国担当・松田智樹デスクが解説しました。

 

尖閣諸島の国有化をめぐって反日デモが吹き荒れていた6年前に比べれば、中国ではかなり日本に対する友好ムードが高まってきています。

どのくらい高まっているのか、その象徴的な出来事が今月ありました。

中国の王毅外相、去年行われた外相会談で「日本に失望した」と激しい言葉で不快感を示していました。

ところが今年は「日本との関係は良くなっている」と態度が一変したのです。

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そして中国のトップ、習近平国家主席が就任後初めて来日するのでは?という話もあります。

こうした一連の動きは、中国の方から日本へ積極的に近づいてきている表れではないかと見られています。

 

海底の様子を表したセットを使って日本と中国がどのくらい接近しているのか、みてみましょう。

日本がエビ、中国がカニです。

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(上海ガニは本来淡水に住む生き物ですが、産卵のために海に出ることもあります(^o^))

 

中国と日本、去年まではこれくらい離れていたんです。

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なぜ中国が日本に近づいたのか。そのわけはこちら!

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実はアメリカ(サメ)の影響が大きいんです。

アメリカは今、貿易をめぐって中国に強い圧力をかけています。中国からの輸入品に次々と関税を上乗せしているのです。

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中国は交渉を通じて解決しようとしましたが、アメリカは中国への強硬姿勢を崩しません。

経済面でかつてないほどの大きな圧力にさらされ焦った中国は、アメリカのような強い相手と戦うには日本を味方にする方が得だという計算もあって、日本との関係改善にかじを切ったんだと思います。

 

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[中国ではむかーっしから強い敵が現れるときのうまでの敵であっても仲間にして対抗してきたんだヨーソロー]

 

争いの絶えなかった中国大陸では、まわりは敵だらけだったためしたたかな策をめぐらせました。

(まさに上海ガニならぬシタタカニ…と、いう芳川キャスターのダジャレに、スタジオ内では冷ややかな笑いが)。

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そんな中国の中をのぞいてみると、圧倒的な軍事力や、経済的に困っている国を援助して思いのままにしようとする資金力が。

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さらに中国は“ある動物”を使って、したたかな外交を展開しています。

中国を代表する動物…

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「パンダ」です。

中国で「生きる国宝」と言われるパンダですが「外交の道具」としても重宝されていて、日本と国交正常化を果たした1972年にパンダが贈られました。

絶滅のおそれがあるパンダはその後「共同研究」という名目で貸し出されることになりました。

したたかな中国はレンタル料としてお金をとっていて、上野動物園の場合、10年契約で東京都が毎年およそ1億円を中国側に支払っているんです。

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上野動物園で生まれたシャンシャンはレンタル料を支払う必要はありませんが、実はシャンシャンの所有権は中国側にあるんです。

さらに2歳になったら中国に返還するという協定を結んでいるので、早ければ誕生日を迎える来年6月にも中国に帰る可能性があります。

 

「パンダ外交」の狙いはというと、相手国との政治的な関係を強化したり民主主義や人権に対する国内の締めつけといった悪い印象を味方につけようとしているのかもしれません。

 

中国としては国交正常化以来、パンダをうまく使って日本を味方につけようとしていると言えるかもしれません。

日本と仲良くすることで、中国にとって大きなメリットが期待できるからです。

これまで急速な経済成長を続けてきた中国ですが、人件費が上がるなどして成長率は徐々に低くなっています。さらにアメリカから関税を引き上げられ経済に大きなダメージを受けるおそれが出てきたため、中国は景気が悪化し、国民の不満が一党支配を続ける共産党に向かうことを懸念しています。

それを避けるため、経済力のある日本との信頼関係を取り戻し、友好ムードを盛り上げようとしているのです。

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日本政府はこのことを前向きに受け止めています。

民間にとっても中国は重要です。

中国に拠点を置く日系企業は3万2000と世界で最も多いんです。

また中国は中間所得者層が3億人を超える「巨大市場」でもあるんです。

自動車を例に挙げると、中国の去年の新車販売台数は2800万台あまりと日本のおよそ520万台に比べて5倍以上もあります。

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このため日本企業にとっては中国で勝ち残ることが生き残りの鍵になっているんです。

 

その一方、去年行われた日本の内閣府の世論調査を見てみると…。

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「中国に親しみを感じなくても、重要だ」と回答した人が多かったことがわかります。

相互依存が深まるなか、問題を解決しながらも中国と上手につきあっていくことは日本の経済発展にとっても不可欠になっているということなんです。

 

それでも日中両国の間に懸念があります。

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「尖閣諸島」と「歴史認識」です。

 

沖縄県の尖閣諸島をめぐってはいまも中国軍の指揮下にある艦船が日本の領海への侵入を繰り返しています。

関係者の間ではまた衝突が起きるのではないかと懸念が強まっています。

 

「歴史認識」については、この時期8月15日の終戦の日が近づくと日本の閣僚などの靖国神社参拝に中国は神経を尖らせます。

 

そんな中、先月上海にある大学が「慰安婦」の問題を扱った国際シンポジウムを開こうとしましたが、中国外務省からストップがかかり、中止になりました。

この時期、せっかくの友好ムードを壊して日本を刺激したくないという中国の本音の表れだと思います。

ただ、中国国内で不満が高まれば、中国は歴史認識をカードにして日本を揺さぶってくるかもしれません

 

「尖閣諸島」と「歴史認識」はデリケートな問題でいつどのようなきっかけで爆発してもおかしくありません。

 

日中平和友好条約が署名されてから40年になりますが、両国は近づいたり離れたりしてきました。

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海を隔てて隣り合う日本と中国、双方の国民にとっていわば「引っ越しできないお隣さん」であることは変わりません。

中国はこれからもしたたかな外交政策を繰り出してくるでしょう。

例えば今後アメリカと中国の距離が縮まれば中国は日本から離れていくかもしれません。

 

中国のニュースを見るときは、その戦略や背景を想像してみるとより興味を持っていただけるのではないかと思います。

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※リハーサル時の写真も掲載しています。


 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:芳川隆一 坂下千里子 Mr.シップ

2018年8月26日のゲストは、初登場!今野浩喜さんです。

 

 

投稿者:芳川隆一 | 投稿時間:22:03 | カテゴリ:せかいま美術館 | 固定リンク


2018年08月11日 (土)

週刊Mr.シップ 第百二十九回 「パンダ」

 

オレ最近知ったんだけどさ、

上野動物園のシャンシャンて2歳になったら中国に帰っちゃうんだってヨーソロー。

2歳でお母ちゃんと離れ離れになるなんて辛すぎないか?

 

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さすがにずーっとパンダの解説はしないぞ。

そんなことしたら「世界のいま」じゃなくて「パンダのいま」になっちゃうからな。

 

もったいぶってみたけど、要は中国の話をするんだヨーソロー。

 

 

 

投稿者:Mr.シップ | 投稿時間:18:13 | カテゴリ:週刊Mr.シップ | 固定リンク


2018年08月11日 (土)

長崎にて

 

7月27日のブログでもご紹介した、ノーベル平和賞のメダルと賞状のレプリカの展示。

広島の原爆資料館に続いて、今月8日からは、長崎の資料館での展示が始まったということで、先日、行ってきました。そこで出会ったのが、こちらの女性です。

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三田村静子(みたむら・しずこ)さん、76歳です。

3歳のとき、爆心地からおよそ5キロの自宅で被爆しました。

当時、幼かった三田村さんですが、あの日の閃光と爆風の感覚は、今でもはっきりと記憶に残っているそうです。戦後、被爆体験を語ることはほとんどありませんでしたが、今から10年前、海外の人たちに原爆の恐ろしさを証言する活動に初めて参加し、今は、手作りの紙芝居などで核廃絶への願いを訴えています。

三田村さんにとっても、核兵器を国際法で禁止する条約の採択に貢献したICAN=核兵器廃絶国際キャンペーンがノーベル平和賞を受賞したことは大きな喜びです。私は、三田村さんが、原爆資料館に展示されたメダルと賞状を初めて見に行く様子に同行しました。12日(日)の「せかいま」で、その時の様子を詳しくお伝えします。

今回の取材で、三田村さんのお話の中で特に印象に残ったことがあります。原爆が投下されたあの日、早めの昼食に出てきたのは久しぶりの“白米”だったそうです。その輝くような白米に、原爆の爆風で飛ばされた灰がかかった様子を、今でも記憶しているそうです。「その時、どんな気持ちでしたか?」と伺うと、「今思うと、悲しいとか悔しいよりも、久しぶりの白米で、とにかく嬉しかったことしか覚えていないんです」と三田村さん。「人間、悲しかったことよりも、嬉しかったことを覚えているものですよ」と笑顔で話していました。食糧難の折、久しぶりに白米を口にした3歳の三田村さんの喜びが感じられたと共に、そんなささやかな喜びまで奪った原爆の悲惨さを実感しました。原爆について伝える際、私たちはよく「被爆の実相」という言葉を使いますが、こうした1つ1つの具体的なエピソードを積み上げることで、初めてその「実相」が見えてくるのだと思います。

 

三田村さん、辛い記憶にも関わらず話していただき、ありがとうございました。

 

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:芳川隆一 坂下千里子 Mr.シップ

2018年8月12日のゲストは、武井壮さんです。

 

投稿者:芳川隆一 | 投稿時間:16:15 | カテゴリ:芳川隆一のよしよし!やったるぜ! | 固定リンク


2018年08月09日 (木)

いま世界が注目「eスポーツ」

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2018年8月5日の出演者のみなさんです。

左から、芳川隆一キャスター、坂下千里子さん、Mr.シップ、ゲストの矢沢心さん、国際部平沢公敏デスクです。

この日は「eスポーツ」がテーマということで、出演者の皆さんにそれぞれがイメージするスポーツのポーズをとってもらいました。

4人&シップが何のスポーツをイメージしてるかわかりますか(^-^)?

 

IOC国際オリンピック委員会のバッハ会長も注目している「eスポーツ」が、いま世界中で盛り上がっています。

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そもそもeスポーツって何?なぜそんなに盛り上がっているの?

国際部科学スポーツ担当・平沢デスクが解説しました。

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eスポーツとは「エレクトロニック」と「スポーツ」を合わせた造語で、“競技”としてのコンピューターゲームを指す言葉として2000年頃から使われ始めました。

今月18日にインドネシアで開幕するアジア大会でも、公開競技になっています。

 

eスポーツがどんなものなのか、こちらのセットで説明していきます。

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海外では一般に、パソコン、キーボード、マウスを使ってオンラインを経由して、人同士が戦うゲームのことをeスポーツと言います。

eスポーツには、大まかに5つのジャンルがあります。

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・シューティング(FPS)…銃などで相手を倒すゲーム。

・カード(CCG)…データ化したカードで対戦するもの。

・格闘ゲーム

・スポーツ…サッカーや野球などのスポーツゲーム。

 

そして最も人気があるのが、「MOBA(モバ)」。

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MOBAとは、「マルチプレイヤー・オンライン・バトル・アリーナ」の頭文字をとったものです。

 

例えば、5対5のチームで戦い、先に敵の本拠地を破壊した方が勝ち。

戦いを通じて自分のキャラクターを強くしながら相手チームの本拠地を目指します。

アクションだけではなく、戦略やチームワークが求められる奥深さが魅力の一つと言われています。

 

しかし、eスポーツはスポーツと言えるのかについては、海外でも色々な意見が出ています。

私たちが通常イメージする、体を大きく動かすスポーツと少し違うのは間違いありません。

従来のスポーツに見られる要素を並べてみました。

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先ほどのMOBAでいうと、

・戦闘の状況に応じて瞬時に操作する「俊敏さ」

・勝つためにどうするべきかという「戦略」

・時には5時間以上にわたって戦い続ける「集中力」

・仲間と話をしながら協力をする「チームワーク」

・競技を前に腕を磨く「練習」

eスポーツの団体は、こうした要素がeスポーツにもあり、従来のスポーツと変わらないと言っています。

 

eスポーツにはすでにプロの選手もいるんです。

所属しているチームからの給料のほか、ファンからの寄付、スポンサー料、それに動画サイトなどからの広告収入が入ってきます。大会で優勝すれば賞金も手に入ります。

eスポーツの大会の中には26億円を超えるものもあります。

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プロゲーマーはアメリカだと700人以上、韓国には600人以上いるとされます。

特に韓国は、国が予算を投じてゲーム産業を後押ししている、eスポーツ大国と言われています。

 

 

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こちらは世界で最も人気のあるプロゲーマーの1人、フェイカー選手です。

まだ22歳ですが、年収は3億円を超えると言われています。

もちろんこうした選手は一握りですが、夢ではありません。

 

しかし、日本ではこうはいきません。

日本と世界ではゲームを取り巻く状況が違うんです。

 

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[世界で注目されてるeスポーツだけど、日本のゲームとはちょっと違うんだよな~。]

 

日本ではゲームは多くの場合、自分1人や友達、家族と楽しむことが多いと思います。

eスポーツはそこが違います。

最大の特徴がこちら。

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プレイヤーを応援している観客たち。他の人たちが「観戦する」ということなんです。

eスポーツはたくさんの人に見てもらう仕組みがあるんです。

 

 

こうしたeスポーツが特に盛んな国の一つがアメリカです。

アメリカでは複数のリーグがあり、専用のアリーナも作られています。

大会の様子はインターネットの動画配信サイトを使ってリアルタイムで見ることもでき、視聴者は3億人を超えるとみられています。

こうしてみると従来のスポーツと変わりませんね。

 

このeスポーツに注目し、お金を出している企業は、ITやゲーム関連の会社だけにとどまりません。

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飲料メーカーや食品会社などのゲームにあまり関係ない企業もスポンサーになっています。

会場やユニフォームに会社名が入ると世界中の視聴者の目に止まり新たな宣伝の場になることから、若い世代にアプローチできると考えられています。

 

その盛り上がりは数字にも表れています。

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eスポーツの世界の市場規模は、3年後の2021年には1,770億円に迫るとみられています。

ゲームという枠を超えて新たな産業になっています。

 

世界で盛り上がるeスポーツが、なぜ日本では盛り上がらないのか。

1つは家庭用ゲーム機やスマートフォンでゲームを楽しむ習慣があることと。

もう1つは「法律」の壁です。

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日本では高額の大会を開くと、パターンに記されている法律に触れるおそれがあるんです。

一方で政府はクールジャパンの戦略の一つとして「eスポーツの発展に取り組む」としています。

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eスポーツの団体は、法律に触れるのか触れないのかグレーな状態ではなく安心して大会を開催できるようにしてほしいと話しています。

国も動き出しているeスポーツですが、スポーツ界はすでに動き始めています。

アジア大会は、今回は公開競技ですが4年後は正式競技になることが決まっています。

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IOC国際オリンピック委員会のバッハ会長も「eスポーツと何が一緒にできるか考えていきたい」と話しています。他にも、FIFA、NBA、Jリーグ、プロ野球もすでにeスポーツに参入したり、参入を決めたりしています。

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将来、球団と同じ名前のeスポーツのチームが誕生する日が来るかもしれません。

また、子どもたちが野球やサッカーのゲームを通じて実際のスポーツに関心を持つことも期待されています。

良いことばかり解説してきましたが、懸念もあります。

ことし6月、WHO(世界保健機関)が生活に支障が出るほどゲームに熱中する状態を「ゲーム障害」として初めて病気の一つにすると発表しました。

ゲームにのめりこみすぎるあまり、食事を摂らない、学校に行かなくなる、家族と話さないなど日常の生活に支障が出る状態が少なくとも1年続いたらそれは病気でしょう、ということで警鐘を鳴らしています。

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一方で、海外ではeスポーツが教育につながるという考えも出てきています。

スウェーデンやノルウェーなどでは、eスポーツを学校のカリキュラムに取り入れてコンピューターに詳しい人材を育てようとしています。

 

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またeスポーツは大きく体を動かすことがないため、高齢者や障害のある人も参加することができ、生きる楽しみの一つとしても注目されています。

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将来、もしかしたらeスポーツがオリンピックの種目になる日が来るかも!

そうなれば、子どもたちがなりたい職業に、「eスポーツのプロゲーマー」をあげる日が来るかもしれませんね。

 

 

さて最初の写真のポーズ、何のスポーツかわかりましたか?

芳川キャスター=相撲

千里子さん=サッカー

矢沢さん=ボクシング

平沢デスク=テニス

そして!超難問 Mr.シップは…ボート競技(?)でした(^-^)

 

 

 

※リハーサル時の写真も掲載しています。


 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:芳川隆一 坂下千里子 Mr.シップ

2018年8月12日のゲストは、武井壮さんです。

 

投稿者:芳川隆一 | 投稿時間:23:12 | カテゴリ:せかいま美術館 | 固定リンク


2018年08月04日 (土)

週刊Mr.シップ 第百二十八回 「eスポーツ」

 

暑い夏は、クーラーのあるところで出来るスポーツが1番だよな!

 

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電気屋さんで聞いたらさ〜

eスポーツをするには、パソコンだけじゃ足りないらしいんだよな。

ヘッドセットとか、コントローラーとかさ。

って、そもそもeスポーツってなんだ?

 

 

投稿者:Mr.シップ | 投稿時間:18:53 | カテゴリ:週刊Mr.シップ | 固定リンク


2018年08月03日 (金)

eスポーツって、スポーツ?ゲーム?どっち?

 

みなさん、e(イー)スポーツって知ってますか?

eは「エレクトロニック」のe、つまり、コンピューターゲームを使った競技のことです。

コンピューターゲームといえば、私は完全に「ファミコン」世代。幼稚園のとき、遊びに行った友達の家にあったときは感動しました。その後、我が家でも買ってもらい、色々なゲームに明け暮れる毎日…幼少期の“かなり”の時間を費やしましたよ。小学生時代にはゲームセンターでの格闘ゲームもはやって、たまたま向かいのゲーム機に座った人と対戦、なんていうことも。そのゲームが、競技?しかも海外では、それで生計を立てているプロもいるそうです。企業がスポンサーとしてお金を出して大会も開催され、その様子はインターネットなどで配信されることで多くの人が見るそうです。まさに、野球やサッカーなどのプロスポーツと同じ感覚ですね。このeスポーツ、私が小さいころにやっていたようなゲームとはちょっと違うのでしょうか?8月5日の「せかいま」は、eスポーツって何?そして、海外のeスポーツ事情って今、どうなっているの?という授業をお送りします。

 

さて、ここで「せかいま」とは別に、ラジオ番組のご案内を1つ!

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月~金の夜10時からNHKラジオ第一で放送しているニュース番組「NHKジャーナル」。この中で、先週のブログにも書きました、広島市の原爆資料館で行われているノーベル平和賞のメダルと賞状の展示について、私、リポートします。写真はNHKジャーナルの山田康弘キャスター、菅野真美恵キャスターとの1枚。ラジオリポートですから、当然、音声だけで伝えます。原爆資料館でとってきた来場者の感想や、展示を考案した方のインタビューなどを織り交ぜながら、どんな思いで展示が行われることになったのかをお伝えできたら嬉しいです。放送は8月6日(月)です。広島に原爆が投下されて73年となる日の夜に、ぜひともお聞きください。

 

そしてNHKジャーナル放送後は、平和賞のメダルと賞状の展示についてさらに取材するために、長崎に行ってきます。その様子は12日(日)の「せかいま」でお伝えする予定です。

 

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:芳川隆一 坂下千里子 Mr.シップ

2018年8月5日のゲストは、矢沢心さんです。

投稿者:芳川隆一 | 投稿時間:14:08 | カテゴリ:芳川隆一のよしよし!やったるぜ! | 固定リンク


2018年08月02日 (木)

カンボジア総選挙

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2018年7月29日の出演者のみなさんです。

左から、芳川隆一キャスター、坂下千里子さん、Mr.シップ、ゲストの濱田龍臣さん、国際部西海奈穂子デスクです。

 

日本が深く関わってきたカンボジアの総選挙が、この日行われました。

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そのカンボジアで今何が起きているのか、国際部アジア担当・西海デスクが解説しました。

 

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カンボジアは今でこそ経済成長著しい元気な国ですが、1970年代には「ポル・ポト政権」のもと、国民の5人に1人にあたる170万人が殺されました。

そのあと内戦を経て今から25年前、民主化の第一歩となる選挙が行われました。

この時、実は日本が大きな手助けをしたんです。

 

その6回目となる選挙がこの日(29日)行われました。この選挙で注目されたのがフン・セン首相です。

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これまで30年以上にわたって国の実権を握ってきましたが、今回の選挙ではその強権的な姿勢が問題になったんです。

 

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[カンボジアのフン・セン首相についてオレが説明しヨーソロー]

 

ここからはカンボジアの遺跡の模型を使いながら解説します。

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フン・セン首相は選挙を前にライバルの最大野党「救国党」に対する締めつけを強めてきたんです。

去年9月には、この野党の党首を「国家反逆罪」の疑いで逮捕しました。

そして11月には、政権転覆を図ったとして党そのものを解党。

さらに野党の幹部100人あまりの政治活動を禁止しました。

当然、この最大野党のメンバーは今回の選挙に参加できなくなりました。

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それだけではなく、メディアや国民に対する言論弾圧も強めました。

政権に批判的な新聞が発行禁止に追い込まれたり、フェイスブックへの投稿を理由に一般市民が逮捕されたりしました。

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理由は、野党に人気が集まるのを恐れているから。

というのも、5年前に行われた前回の選挙で最大野党が大きく支持を伸ばしたんです。

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カンボジアでは経済成長の影で貧富の格差が開いていて不満がたまり、野党側はそうした不満の受け皿になったんですね。

この日(29日)の選挙では、野党が勝って政権が交代するかもしれないという声も出ていました。

そのため、フンセン首相は選挙の前にライバルを消してしまいました。

選挙には20の政党から立候補していてかたちの上では民主主義的な選挙になっているんですが、与党以外はみな前回の選挙で全く議席が取れなかった小さな政党で、不満の受け皿になりそうもありません。

 

現地の横田記者に聞きました。

 ・与党の勝利は既定路線

 ・有権者の中には「義務を果たすために来た」と話す人や、「関係者から現金を渡され投票に行くように言われた」と話す人が多くいた

 ・町の中はフン・セン首相の顔写真ばかりで、批判的なウェブサイトが見られなくなっている

 ・「どうせ与党が勝つんだから投票にはいかない」という人も

 

選挙に参加できない最大野党の支持者たちは海外に逃れていて、日本やアメリカから「今回の選挙は正当性がなく無効だ」と抗議の声をあげています。

欧米各国の政府もカンボジアへの選挙支援を打ち切っていて、メディアなどは「独裁に向かっている」と批判しています。

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でも、フン・セン首相は「国の法律にのっとったもので問題ない」として、強気の姿勢を崩していません。

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その理由が中国の存在です。

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日本は長い間最大の支援国だったんですが、2010年以降、中国が日本を追い抜いたんです。

また中国は、欧米と違って人権問題や内政に口出ししないので、カンボジアにとって心地良い存在です。

なぜ中国がこれほどの支援を行っているか。それは、中国が「一帯一路」と呼ぶ、アジアからヨーロッパにつながる巨大な経済圏を作ろうとしているからなんです。カンボジアや周辺の国々に支援や投資を行って影響力を強めようとしています。

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もう1つの中国の狙いは、南シナ海です。

広い範囲を「うちの管轄だ」と主張して他のアジアの国々などと対立しているため、アジアになるべく多くの「味方」を作っておきたいんです。

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冒頭でも触れたように、日本もカンボジアへの支援を続けてきました。

カンボジアに民主的な選挙を根付かせるため、長年にわたって積極的に支援を行ってきたんです。

それはお金だけではなく、人的な支援もありました。

 

内戦が終結して間もない1993年、初めての選挙が国連の管理下で行われました。

その時の国連機関の代表は、日本の明石康さんでした。

支援活動中には、文民警察官と国連ボランティアの2人の日本人が何者かに襲撃を受けて亡くなり、日本は大きな犠牲を払いました。

 

そこまでして支援してきたカンボジアの選挙ですが、カンボジアの野党から「日本はカンボジアの支援をやめるべきだ」という声が上がっています。

ただ、日本とカンボジアは長く深い付き合いがあるため、簡単に手を引くわけにはいかないという事情もあります。

 

フン・セン首相は日本とも中国とも両方仲良くしていて、どちらかを選ぶようなことはいいません。

ただ、相対的にみると中国の影響力は以前より強まっている感じです。

 

日本も中国も、こうした駆け引きを他の国との間でも行っており、他の国にラブコールを送ってアジアでの影響力を高めたいと思っています。

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例えばフィリピン。以前は、南シナ海の領有権問題で対立していましたが中国の経済支援を積極的に受け入れこの問題で批判することはなくなりました。

マレーシアは、鉄道建設などのインフラ整備でいったんは中国が工事を受注したんですが、今年5月に政権が交代。

親日家として知られるマハティール首相が就任し中国の受注案件を停止するなど距離をとりはじめました。

日本としては働きかけがしやすくなったんです。

 

今週から東南アジア10か国でつくるASEAN=東南アジア諸国連合の一連の会議がシンガポールで始まります。

ここには、日本や中国、アメリカの外相も出席して、南シナ海や北朝鮮の問題など大事な問題を話し合います。

一枚岩ではないASEANを中国が切り崩していくのか。日本はどこまで存在感を示せるのか議論の行方に注目です。

 

 

 

※リハーサル時の写真も掲載しています。


 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:芳川隆一 坂下千里子 Mr.シップ

2018年8月5日のゲストは、矢沢心さんです。

 

 

投稿者:芳川隆一 | 投稿時間:21:55 | カテゴリ:せかいま美術館 | 固定リンク


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