2018年02月04日 (日)

政治の影に揺れる五輪

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2018年2月4日の出演者のみなさんです。

左から、芳川隆一キャスター、国際部塚本壮一デスク、坂下千里子さん、Mr.シップ、ゲストの川野太郎さん、国際部中島健夫デスクです。

 

2月9日~25日まで、韓国のピョンチャンで行われる冬季オリンピックですが、今回はいつものオリンピックとは雰囲気が違います。

異例の事態とも言えるピョンチャン大会を、中島デスクが解説しました。

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競技の純粋な話題が多くなるべきこの時期に、ここまで選手や競技以外の話題が多いことはありませんでした。

異例なこととは、韓国と北朝鮮の合同チームの緊急結成です。

北朝鮮は2014年のソチオリンピックには出場していませんし、今回のピョンチャンオリンピックへの参加表明もギリギリまで明らかにしていませんでした。

 

そんな中、「南北融和」の路線を進める韓国のムン・ジェイン大統領が北朝鮮に、ピョンチャンオリンピックへの参加を呼びかけていました。

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先月には南北間の閣僚級会談が行われ、そこで初めて北朝鮮がオリンピックへ参加することで合意しました。

開会式の入場行進では同じユニフォームを着た韓国と北朝鮮の選手が、朝鮮半島が描かれた統一旗をもって行進することになります。

 

注目は、アイスホッケー女子の合同チームです。

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通常23人で構成される出場チームですが、韓国と北朝鮮の合同チームは35人の登録が認められました。日本やスイスなど、合同チームと対戦することになる国からは“公平ではない”と、不満の声があがりました。

 

そもそもIOC・国際オリンピック委員会がかかげる「オリンピック憲章」では、原則として「1つの国からの参加」としているため、合同チームは認められていません。

今回は平和の祭典と位置付けたいIOCが、特例として認めたのです。

さらに「オリンピック憲章」には、「政治的な圧力に対抗する」という内容が書かれていますが、オリンピックはその時代の国際情勢や政治に、巻き込まれざるを得ないのが現実です。

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1950年代、当時のドイツは東西に分裂していましたが、IOCが“統一選手団なら”と出場を認めたため、東西の合同チームとしてオリンピックに出場しました。 

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1980年のモスクワ大会では、東西冷戦の真っ最中だったため、アメリカがボイコットを呼びかけ、日本や当時の西ドイツなど、多くの西側諸国がオリンピックに参加しませんでした。

 

次の1984年のロサンゼルス大会では、逆にソビエトなど東側諸国がボイコット。

アメリカのモスクワ大会ボイコットに対する、ソビエト側の報復と捉えられています。 

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1991年には、ソビエトが崩壊したため、ソビエト連邦を構成していた国々が軒並み共和国として独立。各国でオリンピック組織委員会を組織する時間も無かったため、IOCは「EUN代表」という統一チームを認めて、出場する道を開きました。いわば「救済」したわけです。

 

このようにオリンピックは、その時代その時代の政治を強く反映してきました。

大国の政治的な駆け引きの道具にされ翻弄されてきたこともあれば、選手のことを考え救済しようとしてきた歴史もあるのです。

 

そしてもう一つの異例な事態が、強豪国ロシアがいないことです。

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IOCは、ロシアが過去のオリンピックで、国家主導のドーピングを行っていたと結論づけ、ピョンチャン大会では国の選手団としての出場を認めませんでした。

 

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[ロシアのドーピング問題については、オレがざっくり説明しヨーソロー。]

 

さすがに、全員出場禁止というのはクリーンな選手にとって不公平だということで、厳しい条件をクリアした選手には、個人での出場を認めるという「救済」措置を執りました。

ただし、ロシアの旗を掲げたり、国旗の青・赤・白を連想するようなウェアを着ることはできません。

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金メダルを獲得した際も、国歌を流さずオリンピックの歌を流すと決めています。

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こうしてみるとやはり、オリンピックはスポーツイベントの側面に加えて、時代を映し出す鏡のような側面もあるんですね。

 

何はともあれ、4年に1度の冬季オリンピック。世界最高のアスリートたちの真冬の熱い闘いを楽しみたいですね。

 

 

2時間目は、韓国と北朝鮮の思惑を、塚本デスクが解説しました。

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最後にシップから大切なお知らせです!

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オリンピックがあるから、せかいまは3回休みだってヨーソロー。

家でまったり、オリンピックでも楽しもうヨーソロー。

 

次回は3月4日放送だぞ。

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雪がキレイだな、よしよし。

 

 

 

※リハーサル時の写真も掲載しています。

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:芳川隆一 坂下千里子 Mr.シップ

2018年3月4日のゲストは、森迫永依さんです。

 

 

投稿者:スタッフ | 投稿時間:19:08 | カテゴリ:せかいま美術館 | 固定リンク


  
2018年02月03日 (土)

週刊Mr.シップ 第百六回 「ピョンチャン五輪」

いよいよ9日の金曜日、冬季オリンピックが始まるぞ。

人によっちゃぁ、夏より冬のオリンピックの方が好きだったりするよな。

スノーボードとかスキーで、ジャンプしたり回転したりして、いろんな技が見られて楽しいヨーソロー!

 

え?あの問題はどうなったって?

 

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まあまあ、色々あるけどさ、ここまできたらこの問題を楽しむしかないよな。

 

投稿者:Mr.シップ | 投稿時間:18:37 | カテゴリ:週刊Mr.シップ | 固定リンク


  
2018年02月02日 (金)

ホスピタル・カー

 

いよいよ始まるピョンチャン五輪!

それにしても、このところ聞こえてくるのは北朝鮮の参加を巡る動きや、

ドーピング問題で国としての出場を禁止されたロシアに関するニュースばかり。

肝心の競技そのものの話題が少ないような気がします・・・。

そもそもスポーツの祭典であるはずの五輪ですが、そこは国と国が関わる世界的イベント。

 

やっぱり時の世界情勢に流されてしまうということなんでしょうか。

韓国と北朝鮮の南北合同チームはうまく行くのか?ロシアの選手がもし金メダルを取ったら、国旗掲揚や国歌はどうなるの??

2月4日(日)の「せかいま」では

異例づくめのピョンチャン五輪について、「せかいま的」見所をたっぷりとお伝えしますよ。

 

さて、先週の番組エンディングで、フランスの病院の話題をお送りしました。

手術を受ける子どもたちが、おもちゃの車にのって手術室まで向かうという取り組みです。

 

少しでも楽しい気持ちになってもらい、不安をなくしてもらおうというわけですね。

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子どもたちの笑顔を見ていると、これから手術を受けるとは思えないほどリラックスしているようでした。私も以前、日本の病院で、院内の壁にカラフルなアート作品を描くことで、子どもたちの気持ちを和まようという「ホスピタルアート」について番組でお伝えしたことがありました。廊下の壁一面に青空と緑の芝生が描かれ、楽しそうに犬やウサギなどの動物が遊ぶ様子が描かれていたと思います。フランスのおもちゃの車も、まさにホスピタルアートならぬ「ホスピタル・カー」といったところでしょうか。こうした取り組みが、さらに広がればいいなあと感じました。

 

「せかいま」は2月11日、18日、25日はピョンチャン五輪放送のためお休みとなります。

オリンピックは、4日の「せかいま」を見て、見所をたっぷりと予習してからお楽しみくださいね!

 

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:芳川隆一 坂下千里子 Mr.シップ

2018年2月4日のゲストは、初登場!川野太郎さんです。

 

投稿者:芳川隆一 | 投稿時間:15:06 | カテゴリ:芳川隆一のよしよし!やったるぜ! | 固定リンク


  
2018年02月01日 (木)

首都認定で揺れるエルサレム

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2018年1月28日の出演者のみなさんです。

左から、芳川隆一キャスター、坂下千里子さん、Mr.シップ、ゲストの古坂大魔王さん、国際部藤井俊宏デスクです。

 

宗教や民族、そして外交が複雑に絡み合う難解なエルサレム問題を、藤井デスクが解説しました。

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地中海の東側、ヨーロッパとアジアと北アフリカをつなぐ場所に位置するエルサレム。

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そのエルサレムでも特に重要なのがこちら。

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旧市街とよばれる城壁に囲まれた1平方キロメートルほどの地区に、3つの宗教の重要な聖地が隣り合っています。

 

ユダヤ教の聖地となっているのは「嘆きの壁」、2500年ほど前に建てられた神殿の跡です。

キリスト教の聖地となっているのは「聖墳墓教会」、イエス・キリストの墓とされています。

イスラム教の聖地となっているのは「岩のドーム」、預言者ムハンマドがこの地から天に昇り神から言葉を授かったという場所です。

 

この3つの宗教の対立、さらには大きく分けてユダヤ人とアラブ人という民族がこのエルサレムをめぐって対立しているのです。

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3000年前から、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教と支配者が変わっていき、もともと住んでいたユダヤ人たちは、徐々に世界各地へ離散していきました。

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しかしその先々で迫害を受け、ナチスドイツによる迫害では600万人が犠牲になったこともあり、ヨーロッパのユダヤ人の間で「神から与えられた土地、エルサレムへ戻ろう」という機運が高まりました。

 

ユダヤ人がエルサレムに戻ると、エルサレムにはアラブ人が住んでいたため、当然のように衝突が起きました。

 

この時、この地を保護領としていたのがイギリスなんですが、エルサレムをめぐる争いに手が負えなくなり、国連に助けを求めました。

その結果、1947年の国連総会で「国連決議」が採択、それぞれが住む地域を決め、エルサレムについてはどちらとは決めずに国際管理下に置くことに。

 

しかし、アラブ人側は「数千年前にここに住んでいたからと言って、今住んでいる人を追い出すのは許せない。」と激怒し、国連決議を拒否。

ユダヤ人側が「イスラエル」の建国を宣言したため、戦争に発展しました。

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この中東戦争は1948年から1973年までの25年間に、4回起こりました。

結果的にユダヤ人(イスラエル)が勝利し、支配を拡大、悲願だった聖地の奪還を事実上達成しました。

さらに新しい住居地を作って移り住み強硬姿勢を崩しませんでした。

それにより、多くのアラブ人が難民となり周辺国などに逃れました。

今も530万人余りが国連などの支援を受けて生活しています。

 

そして1980年代後半には、占領下にあるアラブ人たちの大規模な抵抗運動が始まったのです。イスラエル軍に石を投げ、タイヤを燃やして交通を遮断。

こうした民衆蜂起に世界中の視線が注がれ、国際社会でもイスラエル国内でも、事実の打開を求める声が高まりました。

 

そこで打開に向けて、和平への秘密交渉が行われ、合意に達します。

それが、パレスチナ暫定自治合意、いわゆる「オスロ合意」です。

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[イスラエルとパレスチナのオフロ…いや、「オスロ合意」についてオレがお風呂で説明するヨーソロー。]

 

エルサレムをどう扱うか明確にされていない今、トランプ大統領が「エルサレムをイスラエルの首都と認定し、アメリカの大使館をエルサレムに移転する」と発表しました。

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つまり仲介役であるアメリカがイスラエルに肩入れをした形です。

 

実は、“エルサレムをイスラエルの首都と認め、大使館を移転するということは、アメリカの歴代大統領が選挙の際に言及してきたことなんです。

しかし、和平交渉への影響も考えて実施を見送ってきたんですが、トランプ大統領は“実行する”と言っています。

 

なぜ、大使館移転にこだわるのか。ここでキーワードとなるのがキリスト教の「福音派」です。

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「福音派」には、トランプ大統領が所属する共和党の支持者が多いのです。

また、ペンス福大統領も福音派で、エルサレムの首都認定を後押ししたと言われています。

 

これにパレスチナ自治政府は敏感に反応、「オスロ合意」を凍結しました。

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これに対してトランプは、パレスチナ難民530万人余りに支援を行っている国連機関への拠出金の一部の支払いを凍結しました。

 

中東和平交渉で重要な役割を果たしてきたエジプトやシリアも、2011年に起こった民主化運動「アラブの春」により政権が崩壊し、今はそれどころではありません。

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トランプ大統領の決定を受けて先月国連総会が開かれましたが、エルサレムについてはあくまでもイスラエルとパレスチナの交渉で決められるべきだという国際社会の姿勢が鮮明になりました。

 

エルサレムの扱いは数千年前から長い民族の歴史や宗教が背景にあり、最も解決が難しい問題とされてきました。

トランプ大統領はいわゆるパンドラの箱を開けたとはいえ、中東和平の道のりはより一層不透明になったと言えます。

 

 

 

 

※リハーサル時の写真も掲載しています。

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:芳川隆一 坂下千里子 Mr.シップ

2018年2月4日のゲストは、初登場!川野太郎さんです。

  

投稿者:スタッフ | 投稿時間:16:13 | カテゴリ:せかいま美術館 | 固定リンク


  
2018年01月27日 (土)

0時に近づいてしまった・・・

 

1月28日(日)の「せかいま」で取り上げるのは、エルサレムを巡る問題です。

去年、アメリカのトランプ大統領が、エルサレムをイスラエルの首都と認定し、

大使館もそこに移すと発表しましたね。さらに今週、ペンス副大統領がイスラエルを

訪れて、移転の期限を「来年度末までに」と明確にしました。

これに対して、パレスチナ暫定自治政府のアッバス議長は反発しています。

この問題、そもそもどうしてアメリカは大使館の移転にそんなにこだわるのか?

パレスチナ側がそれに反発する歴史的な背景は?など、いざ考えてみると分からない事も多くて、本当に複雑ですよね・・・。

そこで、今回は基礎の基礎から丁寧にお伝えしますよ!

 

さて、ペンス副大統領のイスラエル訪問とは別に、今週気になったニュースをもう1つ。

先月(12月)、ノーベル平和賞についてお伝えしたときに「終末時計」というものが登場したのを覚えてますか?

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世界的な科学者などの団体が、核戦争などで人類が滅亡するまでの時間を時計の針で

象徴的に示したものです。針が午前0時になると「地球の滅亡」を意味します。

滅亡に近づけば針は進むし、逆に遠ざかれば針も戻ります。

放送でお伝えした先月(12月)10日の段階では、零時まで「残り2分半」でした。

今週、この針が30秒進められ、零時まで「残り2分」になったと発表されたのです。北朝鮮の脅威や、トランプ大統領の北朝鮮への対応などが、その理由だそうです。終末時計がこれまで最も零時に近づいたのは、東西冷戦真っ只中の1953年、その時も今と同じ「残り2分」でした。“冷戦時代と同じ”と聞くと、その深刻さがますます伝わってくるような気がします。

 

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:芳川隆一 坂下千里子 Mr.シップ

2018年1月28日のゲストは、初登場!古坂大魔王さんです。

投稿者:芳川隆一 | 投稿時間:18:44 | カテゴリ:芳川隆一のよしよし!やったるぜ! | 固定リンク


  
2018年01月27日 (土)

週刊Mr.シップ 第百五回 「エルサレム」

 

先週はトランプ大統領就任1年をやったけど、

今週は何をやるんだ?

え?エルサレム?トランプ大統領が「エルサレムに大使館移転だー」って言ってるやつ?

 

せかいまでも何回かやったなー。

週刊Mr.シップ 第五十七回 「聖地」

2017年1月29日放送 Mr.シップのアニメ

※クリックするとマンガとアニメのページが表示されます

 

 

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あの辺は、宗教とか民族とか、アメリカとかイギリスとか、ガザ地区とか自治区とか…何が何だか…いろんな問題が絡みすぎてて1回じゃ理解できないよな。永久保存版だぞ。

 

オレはちょっくらオフロ行ってくるヨーソロー。

 

投稿者:Mr.シップ | 投稿時間:12:00 | カテゴリ:週刊Mr.シップ | 固定リンク


  
2018年01月25日 (木)

トランプ大統領就任1年

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2018年1月21日の出演者のみなさんです。

左から、芳川隆一キャスター、坂下千里子さん、(パネルのトランプ大統領)、Mr.シップ、ゲストの武井壮さん、国際部高木優デスクです。

 

放送前、ある本に興味津々な武井さん。

千里子さんも、翻訳版の発売が待ちきれない様子。

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武井さんが持っているこの本、5日にアメリカで発売された、トランプ大統領の暴露本なんです。

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「FIRE AND FURY」(炎と怒り)

 

暴露本から見えてくるトランプ政権のカギを、高木デスクが解説しました。

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アメリカ第一主義で突き進んできたトランプ大統領。

1月20日で就任1年となりました。

11月には大統領への最初の審判となる、議会の中間選挙があります。

この中間選挙は2020年の選挙で再選されるかどうかを占う重要な選挙です。

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大敗すれば残る2年、何も政策を実行できない「レームダック(死に体)」になります。

そんな大事な選挙を前に出版されたのが、トランプ政権の内幕を描いたとされる暴露本「炎と怒り」です。

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トランプ大統領は事実無根として全面否定していますが、著者はホワイトハウスのなかで実際に関係者に聞いた話をもとに書いているとのことです。

 

この本から読み解くトランプ政権最初のカギが「資質」と「政治姿勢」です。

書かれている内容がこちら。

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側近の補佐官などからも「バカ」「マヌケ」などと言われているそうです。

 

2つ目のカギは「政権内の混乱」です。

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バノン前首席戦略官は、イバンカ氏に対して「イバンカは終わりだ!」と言ったりとか。

 

そして「ロシア疑惑」に関するもの。

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こんな暴露本が出ること自体が異常事態でもありますが、暴露本に追い打ちをかけるように問題になったのが、「shithole」というトランプ大統領の発言です。

これは、“肥溜め”とか“屋外の便所”のような「極めて不潔な場所」を意味する下品な言葉。

公の場や政治の場で使われる言葉ではありません。

トランプ大統領は、「なぜわれわれは(アフリカやハイチのような)“不潔極まりない国々”から移民を受け入れているのか」と発言したと言われています。

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実はトランプ大統領、「TPS」の打ち切りを去年11月に発表していました。

「TPS」とは、8年前に大地震に見舞われたハイチの人などを対象にした、アメリカでの一時保護資格のことです。

トランプ大統領は選挙中に「ハイチの味方になる」と発言していたため、アメリカに住んでいるハイチの人々は裏切られたと失望しています。

このことから、当選の原動力になった白人労働者層をつなぎとめるため、「差別的と言われても約束を破ったと言われても構わない」という姿勢が見えてきます。

 

さらに、「資質」と「政治姿勢」に関していうと、外交では取引(ディール)を重視し、アメリカの利益のためなら国際社会にどう見られようと構わないという面が見えてきます。

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中国と東南アジア諸国が領有権を争う「南シナ海」の問題では中国を批判せず、北朝鮮の問題で中国の協力を得ることを優先しました。

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東南アジアの国々はアメリカより中国との関係を重視するようになったため、アメリカの影響力は低下しました。

 

他にもトランプ大統領は利益を得るために、地域のバランスを崩すようなことを世界のあちこちでやってきました。

エルサレムをイスラエルの首都に認定したり、イラン核合意を認めないと宣言したり。

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アメリカの歴代政権が積み上げてきた信頼、指導力は結果、ガタ落ちしました。

 

次の注目点は、「政権内の混乱」で人事が進んでいないことです。

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 [トランプ大統領就任1年、アメリカ政府の人事は大変なことになっているんだヨーソロー。]

 

幹部の任用が遅れていることで、外交交渉でも権限が与えられている人が少なく、交渉相手側も困っています。

深刻なのは、優秀な官僚の士気が下がっていること、またホワイトハウスと各省庁との連携がいまひとつうまくいっていません。

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とはいえ、大統領の支持率は40%前後を維持。

なぜなら、経済が好調で、税制改革の高評価や経済指標の良さから、企業経営者などから高く評価されているんです。

また、株価はこの1年間、高値水準を維持しています。

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アメリカ人は資産を株で持っている人が多いため、今の状態が良いという人が大勢います。

好調な経済が続けば中間選挙も心配ないかもしれません。

 

そんな中、今年「ロシア疑惑」の捜査で大きな進展があるかもしれません。

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ロシア疑惑などで追いつめられれば、国民の関心を外にそらすために、北朝鮮問題でスタンドプレーに出て、半島情勢の緊張が高まる可能性があり、またICBMと核弾頭の開発を完了してしまえば圧力強化をあきらめて、交渉に乗り出す可能性もあります。

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トランプ大統領自身、ビジネスの世界で培ったテクニックとして、手の内を明かさないことが自分の武器だと公言しています。

突然プレースタイルが変わることはあり得ないので、次の大統領選挙までの3年間も国内外に色んなニュースと混乱を巻き起こすことになりそうです。

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※リハーサル時の写真も掲載しています。

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:芳川隆一 坂下千里子 Mr.シップ

2018年1月28日のゲストは、初登場!古坂大魔王さんです。

 

 

投稿者:芳川隆一 | 投稿時間:16:47 | カテゴリ:せかいま美術館 | 固定リンク


  
2018年01月21日 (日)

あれから1年

 

 

今日(1月21日)の「せかいま」で取り上げるのは、この人!

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昨日で就任から1年となった、アメリカのトランプ大統領です。

2016年秋の大統領選挙のとき、私はラジオで開票速報を伝えていました。

開票が進むにつれてトランプ候補(当時)の優勢ぶりが明らかになり、

ついに当選を果たした瞬間をお伝えしました。

その時、「世界はどうなっちゃうの~~?」と感じたことを今でも鮮明に覚えています。

 

その後、案の定、何かと世界を騒がせてきたことは皆さんも御存知の通り。

最近も、アフリカの国々やハイチを指して言ったと思われる、アメリカではほとんど放送禁止用語レベルの単語を、議員との移民政策の会議中に発言したことで、大統領としての「資質」を問われる事態となっています。それでも、アメリカ国民からの支持率はおおむね40%前後をキープ。これって、決して高くは無いですが、安定しているんだそうですよ。

 

一見、その評価が“ちぐはぐ”にも映るトランプ大統領。

最初の1年をアメリカ国民はどう受け止めたの?そして、トランプ大統領の登場で、

世界はどう変わったのか??

きょうの「せかいま」でお伝えします!!   

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:芳川隆一 坂下千里子 Mr.シップ

2018年1月21日のゲストは、武井壮さんです。

 

投稿者:芳川隆一 | 投稿時間:12:32 | カテゴリ:芳川隆一のよしよし!やったるぜ! | 固定リンク


  
2018年01月19日 (金)

週刊Mr.シップ 第百四回 「あれから1年」

 

 

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1年前、トランプ大統領が誕生したとき、せかいまのキャスターはゆうきだったな。 

 

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投稿者:Mr.シップ | 投稿時間:17:00 | カテゴリ:週刊Mr.シップ | 固定リンク


  
2018年01月18日 (木)

バルト3国訪問 狙いは

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2018年1月14日の出演者のみなさんです。

左から、芳川隆一キャスター、国際部安間英夫デスク、坂下千里子さん、Mr.シップ、ゲストのダイアモンド☆ユカイさん、岩田明子解説委員です。

 

ことし最初に、ヨーロッパの「バルト3国」を訪問した安倍首相。

その狙いを、岩田解説委員、安間デスクが解説しました。

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バルト3国は貿易投資国として潜在能力があると見ていて、楽天や三菱商事、丸紅などの日本企業も今回の訪問に同行しました。

 

バルト3国の覚え方は4コママンガで、シップが説明しています。

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(※クリックすると前半が読めます)

 

先生の話を受け売りしただけのようですが(^-^;

 

今回の訪問、特にエストニア訪問に狙いがあります。

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こちら、安倍首相のエストニアの電子居住カードです。

2015年にエストニア政府から交付されました。

 

実はエストニアは、「IT先進国」。

インターネットでビデオ通話ができる「スカイプ」を生み出した国でもあります。

電子居住カードで外国投資を積極的に呼び込んでおり、最も電子政府化が進んでいる国と言えま

す。

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他には、2005年の地方選挙で世界初の本格的なインターネット投票を実施し、閣議もペーパーレスで行っています。

また、住民票や銀行口座開設、年金の受け取りなど、市役所に行かなくても在宅で様々な手続きが出来るようになっています。

そして、こうした電子政府を支える高いサイバーセキュリティー技術も持っているため、日本もそのノウハウを学びたいと考えています。

 

さらに、日本にとってバルト3国は外交上とても重要な国なんです。

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そのひとつが、EU。

自由と民主主義を掲げ、EUの一員として強い意識を持つバルト3国。

日本は、EUとの「EPA=経済連携協定」の成立に向けた協力を得たい、そして自由貿易の推進と定着で連携したいとの考えです。

 

また、対中国としても重要な国です。

「一帯一路」構想に含まれているため、中国との結びつきが強いです。

ただ、中国の軍事行動に対しては、“現状を変えようとする行為だ”と警戒感を示しています。

日本としては、中国と経済分野で協力しながら、中国を国際秩序や国際基準の通商ルールに関与させていきたい、その働きかけのためにバルト3国と連携したい考えです。

 

さらに、今回の訪問はもう一つの重要な国を意識したものでもあるんです。

 

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[バルト3国は、これまで何度もロシアに占領されてきたんだヨーソロー。]

 

ここでロシア担当、安間デスク登場です。

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「バルト3国はロシアの小銭」と発言したことのあるロシアのプーチン大統領。

歴史の現実として、大国が勢力圏を分け合うとき小銭のように取引の材料にされてきた、と言いたかったようです。

実際に、第2次世界大戦前にソビエトと、ナチス・ドイツとの密約でソビエトの勢力圏に入ることが決められていました。

 

バルト3国はソビエトから独立した後も、自分たちだけでは国を守れないと考えて入ったのがソビエトを仮想敵国としていた軍事同盟「NATO」でした。

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かつて支配されたロシアではなく、アメリカとヨーロッパの傘のもとに入って独立を守ろうというのがバルト3国の考えです。

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現実的な脅威を感じたのが、2014年にロシアがウクライナのクリミアを併合したことです。

バルト3国がソビエトへ編入された過去と重なり、21世紀でも武力を背景に領土が変わるのかと、大きな衝撃を受けました。

 

これにより、リトアニアは警戒感を強めて徴兵制を復活させ、各国もNATOの支援を受け国防体制を強化しています。

 

プーチン大統領が今回の安倍首相訪問をどう見ているかというと、自分と活発に会談を重ねてきた安倍首相がバルト3国で何を語り、何を決めるのかということを注視しているのだと思います。

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安倍首相はエストニアとの首脳会談で、「日本は法の支配に基づく国際秩序を重視」「力による現状変更は断じて認めない」と述べましたが、日ロ関係において「日本は自立した外交姿勢だ」とロシアに対して見せる隠れた狙いもあります。

プーチン大統領が気にしているのは、北方領土での安全保障問題、ミサイル防衛問題です。

それに対して、日本はアメリカの同盟国ではあるけども、独自性と自立性を持った外交を行うと示す狙いがあります。

 

プーチン大統領としては日本と関係を強化することで、経済を中心にどのようなメリットがあるのか、北方領土問題で日本側に妥協の用意があるのかどうか、日本がアメリカの言いなりにならないかどうか見極めていくと思われます。

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※リハーサル時の写真も掲載しています。

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:芳川隆一 坂下千里子 Mr.シップ

2018年1月21日のゲストは、武井壮さんです。

 

投稿者:スタッフ | 投稿時間:16:53 | カテゴリ:せかいま美術館 | 固定リンク


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