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3月 5日(土)  総合 午前9時25分

Travel 68 アルゼンチン 「アンデスの谷に響くメロディー 〜ウマウアカ渓谷〜」 Travel 68 アルゼンチン
「アンデスの谷に響くメロディー 〜ウマウアカ渓谷〜」




番組詳細

「世界遺産への招待状」、第68回は南米・アンデス山脈の麓に広がる世界遺産「ウマウアカ渓谷」です。真っ青な空、巨大なサボテン、色とりどりの奇岩が連なる渓谷には一見、自然遺産とも思える絶景が広がります。しかし実はこの渓谷、アンデスの交通における極めて重要な「道」として登録された“文化遺産”なのです。1万年にわたる「道の歴史」を刻むユニークな遺跡の数々をご紹介します。
渓谷に住むコージャと呼ばれる先住民族は「道」という環境で独自の文化を育んできました。中でも世界的に知られるのが彼らの民族音楽「フォルクローレ」です。フォルクローレは「花祭り」などの名曲が日本でも知られる世界的な音楽。先住民独自の笛や楽器に西洋のギターやアコーディオンなどが加わり、絶妙のハーモニーを奏でます。実はこの音楽は世界遺産の渓谷と深い関わりがあります。フォルクローレの名曲と世界遺産の間に秘められた知られざるドラマに迫ります。
渓谷の町では食事時になるとどこからともなくフォルクローレの生演奏が流れてきます。そんな町で出会ったのは、渓谷随一の演奏家というベテランアコーディオン奏者。音楽好きの渓谷の人たちに演奏を届けたいと、小さな農村をまわる活動を続けています。番組では、彼が40年ぶりに訪れる思い出の村での演奏会に密着! そこには予想もできなかったある出会いが待っていました。
雄大なアンデスの景観と独特の魅力あふれる音楽フォルクローレをたっぷりとお届けします!

番組スタッフからの招待状

ぬくもりのある場所

今回は、アルゼンチン・ウマウアカ渓谷の取材・通訳を担当したブエノスアイレス在住の番組コーディネーター、小木曽モニカさんです。

日本から一番遠い国、アルゼンチンは、移民国家のため、スペイン人、イタリア人、ドイツ人、イギリス人、ユダヤ人、中国人、日本人など様々な人種で成り立っており、家系をたどると、例えば、母方は仏系スペイン人、父方は独系イギリス人などというのが当たり前です。また、アルゼンチン北部には、先住民の子孫であるコージャの人たちが住んでいます。今ではスペイン人などの血が混ざっている人達もいますが、首都ブエノスアイレスなどに住んでいる都会人と比べて、おとなしく、恥ずかしがり屋で人見知りの人が多いです。でも、ひとたび心を開くと、とっても人なつこく、自宅に招待してくれたり、家族のパーティーに招いてくれたりと、家族の一員として受け入れてくれます。質素な生活なので、豪華なものはないですが、持っている少しの物でも分かち合ってくれるほど、都会にはない、素朴で暖かいぬくもりが感じられます。

ウマウアカ渓谷は、そんなコージャの人たちが住む、アルゼンチン北部、ブエノスアイレスから北に1650キロのところにあります。今回の撮影中も、何日か滞在していると、道端で会う人達は皆笑顔で挨拶してくれ、見知らぬ私達を“ウマウアカの人”として扱ってくれました。

ウマウアカには職が少ないため、都会に働きに出る若者が多くいます。しかし、最近では、ブエノスアイレスのような都会から、ウマウアカに引っ越して来る人もいるようです。ウマウアカ渓谷が世界遺産に指定されてから移住するようになったといわれていますが、本当は、都会で見つけられないものを求めてやって来るのではないでしょうか。ゆっくりとした時間の流れの中で、太古の家族のぬくもりのような、素朴で暖かい人と人との繋がりという“宝物”に出会うために・・・。

ウマウアカは“日々を普通に過ごせる事は、本当はとても幸せな事・・・”と忙しい私達に気づかせてくれる、そんな場所です。 私も今度はゆっくり遊びに行って、渓谷の連山や川沿いにある畑を眺めながら、地元の人達とノンビリとした時を過ごしてみたいと思っています。まだそれほど観光化されていない太古の自然と、家族のぬくもりを残したウマウアカ渓谷を、皆さんも訪れてみてはいかがでしょうか。

(注)写真:ウマウアカ渓谷の景勝地、色鮮やかな岩々が並ぶ通称“画家のパレット”の前で。一番左がコーディネーターの小木曽モニカさん。

紹介した世界遺産

ウマウアカ渓谷
アルゼンチン
文化遺産
2003年


Travel Information


  • 《ウマウアカ渓谷への行き方》
    日本からアルゼンチンへの直行便はないため、アメリカや欧州を経由して首都ブエノスアイレスへ行き、国内線に乗り換えて、フフイもしくはサルタの空港へ。空港からは、バスまたはタクシーで、フフイから2時間半、サルタからは4時間ほどでウマウアカ渓谷に着く。 ブエノスアイレスからは、直行のバスも出ている。

    ※世界遺産の遺跡については、番組で紹介した「プカラ遺跡(ティルカラの町)」「ウマウアカの教会(ウマウアカの町)」が観光可能です。コクタカ遺跡については現在のところ観光は受け付けていません。