

紀元前8世紀から5世紀ごろに、イタリア半島で繁栄したエトルリア人。チェルヴェテリとタルクィニアには彼らの墓が数多く残っています。豊かな鉱物資源や、肥沃(ひよく)な大地で取れた農作物を輸出して富を蓄えた彼らは、墓造りに多くの財を費やしていました。
「シリーズ世界遺産100」では、エトルリア人が残した墓地遺跡から彼らの死生観をひもときます
墓を見ると、エトルリア人たちが来世をどう考えていたかがよく分かります。チェルヴェテリの墓は、生きている人間が普通の暮らしができそうな“家型”の墓です。そこには、日常生活で使うさまざまな道具や器も配されていました。彼らは、来世で現世と同じような生活ができると信じていたのです。
一方、タルクィニアの墓には、多くの壁画が残っています。葬儀の様子が描かれた壁画には、死者のために行われる聖なる格闘の場面や、血の儀式があります。一族が集う宴会の様子など、楽しい雰囲気の壁画があるかと思うと、衰退期の墓にはデーモンと呼ばれる来世の住人も登場します。
エトルリア人は、来世を深く考えることで、より豊かな文化を築いていました。

