

中国・湖北省にそびえる武当山は、漢代以来の道教の聖地です。72の峰が連なる険しい山や霧深い谷は、昔から道士(道教の修行者)たちの修行の場となってきました。そして山中には、32の道教寺院が、雄大な自然に溶け込むように点在しています。
「シリーズ世界遺産100」では、紫霄宮(ししょうきゅう)や太和宮(たいわきゅう)など代表的な建築物を巡ります。唐の時代から作られた山中の寺は、度重なる戦乱で焼失したり、傷んだりしていました。それを、明の永楽帝が、莫大な国費を投入して、建て直したのです。永楽帝は、武当山で修行し昇天したという神、玄天上帝を深く信仰していました。武当山では今も、数百人の道士たちが、玄天上帝を祀り、仙人の境地を目指して、修行を続けています。武当山の道士は、武術の鍛錬にも力を入れています。武当山は、伝統的な中国武術、武当拳の発祥の地でもあるのです。番組では、朝もやの中、紫霄宮の境内で武当拳の練習に励む若者たちの姿もご紹介します。

