世界遺産ライブラリー



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ストラスブールの旧市街

  • 国 名 :フランス
  • 分 類 :文化遺産
  • 登録年 :1988年
  • 遺産名(英語):Strasbourg-Grande ile

フランス北東部、ドイツとの国境に位置するストラスブール。イル川に囲まれたわずか1平方キロメートルの中州に、かの文豪ゲーテをも感動させた美しい街が築かれています。川沿いにはおとぎ話に出てくるような木組みの家々が並び、中州の中心にはバラ色の大聖堂がそびえたっています。ストラスブールは「道の街」という意味。南北を結ぶライン川と東西を結ぶ街道が交わる場所にあり、中世には交通の要衝としてめざましい発展をとげました。
「シリーズ世界遺産100」では、街の象徴であるノートルダム大聖堂と、国境の街に住むことで歴史に翻弄された人々の姿を中心に、ストラスブールを紹介します。バラ色をしたノートルダム大聖堂はその繁栄の象徴です。中世、同業者組合のもとで結束し、豊かさを手に入れた商人たちが、資金を出し合って築いたものです。尖塔の高さは142メートル。12世紀後半から260年のときをかけて建設されたゴシック様式の傑作です。大聖堂は中世ヨーロッパで一番の高さを誇っていました。西側正面の壁は「石のレース網」と絶賛される繊細華麗な彫刻にびっしりと覆われています。中世に繁栄をきわめたストラスブールは、その後、激動の歴史を経験することになります。17世紀以降、フランスとドイツとの間で激しい争奪戦に巻き込まれ、ストラスブールはこれまでに5回国籍がかわりました。親子や兄弟で国籍が異なり、戦時には敵と味方に分かれて戦わなければならなかったケースも珍しくなかったといいます。歴史に翻弄された人々、その心の支えであり続けたのは、かつて市民の手によって建てられたノートルダム大聖堂でした。その鐘の音が、国境の街ストラスブールの人々を今もやさしく包んでいます。