世界遺産ライブラリー



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ケレタロ歴史地区

  • 国 名 :メキシコ
  • 分 類 :文化遺産
  • 登録年 :1996年
  • 遺産名(英語):Historic Monuments Zone of Queretaro

メキシコ中部のケレタロは、植民地時代の17世紀から18世紀にかけて、商業や工業が盛んで、国内第三の都市にまで発展しました。当時の繁栄を物語る美しい街並みは、歴史地区として世界遺産に登録されています。その歴史地区のあちこちに、人々が親しみを込めて「水の箱」と呼ぶ当時の水汲み場が大切に保存されています。そして、水の箱に貴重な飲み水を届けた水道橋は今も歴史地区のシンボルとして堂々とそびえています。
「シリーズ世界遺産100」では、市民に飲み水を届け、街の危機を救ったケレタロの水の物語をお伝えします。18世紀、ケレタロは工業化が進み、工場の排水で川が汚染され飲み水が不足しました。水の不足は、市民の健康に害を及ぼす重大な問題でした。資産家で街の有力者だったウルティア公爵は、水源を探し回り山間の村に泉を見つけます。公爵は故国スペインにあった水道橋を思い出し、泉の水を街に運ぶ壮大な水道橋の建設に乗り出したのです。およそ5000人のインディオを指揮して造られた水道橋の終着点は、丘の上の修道院でした。修道院を通った神の水が、街に設けられたいくつもの水の箱に配られていきました。石でできた水の箱には、瓶で水を汲んだ当時の人々のひじの跡が残っています。ケレタロ歴史地区は、美しいだけでなく当時の市民の息づかいをくっきりと刻む文化遺産なのです。