2013年08月14日 (水)お盆の帰省、"嫁ハラ・婿ハラ"?!そのひと言にご注意を


お盆の帰省シーズン。ふるさとを離れている人たちにとって、実家に帰る大切な機会です。親や兄弟、親戚との久しぶりの再会、しかし、せっかくの帰省が思わぬひと言、いわゆる“嫁ハラ”“婿ハラ”で台なしになることもあるようです。“嫁ハラ”“婿ハラ”とは、義理の娘や息子に対するハラスメント、嫌がらせという意味です。義理の親の何気ないひと言で傷つくことを、最近では、“ハラスメント”と受け止められるケースもあるようです。大手日用品メーカーの調査で実態が明らかになってきました。
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【“嫁ハラ”“婿ハラ”とは?】
お盆休みを目前に控えた東京と大阪で、帰省した際に義理の親から言われて傷ついたことがことがあるかどうか聞きました。若い女性は「夫と話し合って子どもは1人にしようと決めたのですが、“2人目作らないの?”と聞かれて悩みました。義理の親の希望で子どもを作るわけではないので、、」と困り顔。また、別の女性は、「出産で太ってしまったのですが、義理のお父さんに“肉は食べないで、野菜だけ食べなさい”を言われて嫌でした」と話してくれました。
yome5.jpgまた、若い男性は「子どもができる前に猫を飼い始めたら、義理の両親から“猫の前に子どもでしょ”と言われて嫌な気分になりました」と話してくれました。
yome6.jpg皆さん、多かれ少なかれ、また、程度の差はあるものの、義理の親から言われて気になったひと言をよく覚えていました。
日用品大手「ライオン」が、結婚している26歳から50歳までの男女500人に聞いたところ、全体のおよそ4割が、“嫁ハラ”“婿ハラ”だと感じたことがあると回答しました。どんな場面でそう感じるのでしょうか。

yome7.jpg【女性は“子ども”や“家事”へのひと言に傷つく傾向】
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子どもがいない夫婦が夫の実家に帰省したケースです。
最初はみんなで楽しくご飯を食べていましたが、会話の流れで義理の母が「同級生のところは3人目が生まれるらしいわよ」と話し、続いて父が「にぎやかでいいな・・・」とつぶやくと、訪れた息子夫婦の表情は一気に硬くなりました。『子どもはまだ?』『同級生は@人目』『元気なうちに孫を抱きたい』・・・こうした孫を待ち望む親からの何気ない言葉、親の気持ちが分かっていたり、実際に悩んでいたりするケースもあったりするということで、女性は最も傷つくということです。
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家事を巡るケースもありました。
食事作りの手伝いをしようと女性が台所に行くと、義理の母は『ゆっくりしていて、こっちは大丈夫だから。ふだんは忙しくて、お料理なんてしないんでしょ』とひと言。何もできず、女性は思わず固まってしまいました。『お料理なんてしないんでしょ』『お客さんだからゆっくりしていて』『息子の好きな料理は任せて』・・・。特に深い意味はないのかもしれませんが、こうした言葉に傷つくことがあるようです。
yome9.jpg全体的に女性は、子どもや体型についての言葉などで傷ついたことがあると答えていました。
yome10.jpg【男性は“仕事”や“比較”に傷つく傾向】
一方、妻の実家に帰省にした男性のケースです。
食事も終わり、義理の父と縁側に座りお酒を飲む男性。義理の父が「東京に転勤になって何年になる?」と聞くと、男性は『6年になります』と答えました。そこで、義理の父はさらに、「そろそろ課長になってもいい年齢だな・・・」とひと言。男性は苦い表情で言葉を失ってしまいました。『昇進はまだか』『君の年のころ、私は部長だった』『都会だと稼ぎがいいんだろう。どのくらい稼いでいるのか?』・・・。義理の父は共通の話題を探そうとしただけかもしれませんが、仕事に関するデリケートな質問は困るようです。
yome11.jpg次のようなケースもあります。
夕食後、義理の母が切ったばかりのスイカを持ってくると、子どもたちは、“いただきます”と言うこともなく、我先にといきなりスイカを食べ始めました。
yome12.jpgその子どもたちの様子を見て、義理の母は「誰に似たのかしら・・・」とひと言。男性は『行儀の悪さはあなた譲りだ』と言われた気がして、口ごもってしまいました。『(行儀や容姿、能力などをさして)誰に似たのかしら』、『娘は利口だったけど・・・』など、比較されるような発言も傷つく原因になります。
yome13.jpg全体的に男性は、夫婦の関係や子ども、仕事についての仕事が気になると答えました。
yome14.jpg【背景に最近の社会変化も】
こうした義理の親との難しい関係は昔からありますし、今回は500人に対するアンケートということで、もちろん、全ての人が「ハラスメント」だと受け止めているわけではありません。しかし、専門家は、若い世代が年に数回しか帰省しなくなり、親と子が会う機会やコミュニケーションが減っていることが、何気ないひと言を“ハラスメント”と捉えがちになることにつながっていると指摘しています。この背景にあるのが、最近の社会の変化です。晩婚化が進み、仕事が忙しい時期と子育ての忙しい時期が重なり余裕をもって帰省できなくなったり、経済状況が悪いため、家族そろっての帰省を負担だと感じる人がいたりするためだと言うのです。
yome15.jpg【祖父母世代へのアドバイス】
ただ、久しぶりに会えると思えば、いろいろ聞きたくなるし、日頃の思いの丈を話したいと思うのが親心だと思います。それを“嫁ハラ”“婿ハラ”と捉えられず、お互いに楽しく過ごすためにはどうしたらいいのでしょうか。家族問題に詳しいカウンセラーの荒木次也さんは「『来てくれてありがとう』と気持ちを絶えず持つことが大切です。その気持ちがあると言葉の端々にキツさが出ません。また、『息子が元気で仕事を続けられるのは、あなたがよくやってくれているから』『孫を元気に育ててくれてありがとう』などと言うと、実際にいい雰囲気になります」と説明してくれました。
yome16.jpg言葉に出すと、自然にいい雰囲気になり、お互いが和むそうです。

【子ども世代へのアドバイス】
これは、帰省する「子ども」の側も同じです。荒木さんは「何かイヤなことを言われるかもしれない・・・と嫌々行くのではなく、『親とは、あとどのくらいの期間過ごせるか、何回くらい会えるのだろうか』と考えながら帰省すると、1回、1回の会う機会をいいものにしたいと思うようになると思います。また、『お父さん、お母さんが元気でいてくれてありがたいね』などと話をしながらふるさとに向かうと、滞在期間中、感謝の気持ちを持って穏やかに過ごせると思います」と話してくれました。
yome17.jpg【取材後記】
義理の親との関係、“問題がない”という人、“少し構えてしまう・・”という人、“悩んでいる”という人、いろいろいると思います。「ハラスメント」とは、やや大げさかもしれませんが、今回は、こうしたトラブルを面白く紹介するのが目的ではなく、何気ないひと言、悪気のないひと言で傷つく人もいるということを知ってもらったり、帰省時期に合わせて、「“嫁ハラ”“婿ハラ”という言葉もあるのね」と、家族の話題にしてもらえたりすれば・・という思いで取材しました。もともとはお互いに「溝」はないのかもしれません。しかし、せっかくの再会のタイミングで、気まずくなったり、ギスギスしてしまったりしては非常に残念です。帰省時に楽しく過ごすコツは、専門家のアドバイスにもありますが、まずお互いに感謝の気持ちを言葉に出すこと。再会のスタートがスムーズに行けば、残りの帰省期間を楽しく過ごせることが多いそうです。また、「アルバム」を用意しておくことも有効だそうです。お互いに昔話をしながら自然に打ち解けるそうです。そして、一緒に買い物に行ったり、温泉に行ったり、カラオケに行ったり・・・家の中でじっとしているよりも動いている方が話をしやすく空気も和むそうです。さらに、お互い、無理をしないことも重要です。例えば、頑張ってお料理を作りすぎれば、食べる方も頑張ってしまいますし負担も大きくなります。たまにしか会わないからといって、お互いに無理せず過ごすことが大切だということでした。 
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投稿者:清有美子 | 投稿時間:06時00分

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