2019年08月05日 (月)タピオカと新元号


※2019年4月1日にNHK News Up に掲載されました。

新元号は「令和」に決まりました。

発表の直前、急激にネット上で盛り上がった単語がありました。

「タピオカ」。紅茶などと一緒にいただく、アレです。

今や若者を中心に大流行のタピオカ。一見すると無関係なタピオカと新元号が、なぜ…。

ネットワーク報道部記者 田辺幹夫・ 國仲真一郎

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<新元号は“タピオカ”!?>
平成31年4月1日、午前11時半前後。
新元号の発表で世間がざわつく中、ネットで、急激にある単語のつぶやきが増えました。

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「予想では“タピオカ”」
「“タピオカ”じゃなくてよかった」
はて? 何のこと?

「タピオカ」ツイートの元になったのは、おそらく…。
高校生を対象にした流行の調査などを行っている都内の企業が3月25日に発表した、ある「予想」です。
まさに新元号の時代に活躍するであろう、女子高校生300人に新元号の予想を聞くアンケート調査を行ったのです。
その結果「安久」や「大成」など、漢字2文字の予想が並ぶ中、11位にランクインしたのが「タピオカ」だったのです。実際に「タピオカ」と答えたのは3人だったのですが、テレビやネットで話題が拡散。これがツイートの発端と見られます。

この調査を行った「アイ・エヌ・ジー」の広報担当の久我美穂さんは「アンケートでは、タピオカのように自分の好きなものを答えた子もいます。全体的には未来に望む前向きな文字の予想が多く、想像以上に関心は高いと感じました」と話していました。

<流行するタピオカ>

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新元号の予想に流行の「タピオカ」を挙げるとは。女子高生恐るべし。

実際、原宿の竹下通りを歩いてみると、タピオカドリンクを手にしている女子たちがあちらにもこちらにも。

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タピオカドリンクを販売する「春水堂」表参道店の前には、テイクアウトを待つ行列もできていました。
店長の洪偉軒さんは「タピオカは去年から爆発的に人気が出始め、この店だけで1日に700から800杯ほど売れています。お客さまの多くが10代から20代の若い女性で、『インスタ映え』を意識して写真を撮られる方が多いです。今では1日に何軒もタピオカ店をはしごする『#タピ活』というハッシュタグもあります」と話していました。

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取材中、店内でもタピオカドリンクの写真をスマートフォンで撮る3人組の姿がありました。地元が同じ友達どうしでこの店を訪れたという、24歳の女性3人。タピオカの魅力について、デザート感覚で食べられることや、店ごとに食感が違っておもしろいと話していました。

<輸入は過去最高>
こうしたタピオカのブームはデータにも表れています。

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タピオカは、主に熱帯や亜熱帯に生育する「キャッサバ」という植物の地中にできるイモの部分を精製してデンプンの成分を取りだし、それを加工して作っていて、大部分を輸入に頼っています。

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東京税関のまとめによると、ドリンクなどに用いられる食用のタピオカの2018年の輸入量は2928トンと、前年の1.4倍に上りました。輸入金額も8.6億円で、こちらは前年の1.8倍となり、量、金額ともに過去最高になりました。

東京税関の担当者は「2018年は台湾からの輸入が急増しています。これは、最近のブームで、解凍してすぐに使える冷凍タピオカが増えたことやドリンク販売店用の需要が背景にあります」と分析していました。

<「令和」 どんな時代に?>
単なるタピオカブームと思いきや、経済を動かすパワーも秘めた若者たち。新元号に寄せる思いを聞いてみました。
「新元号に変えなくてもよかった」
「昭和とかぶる、戻った感じ」
「もっと光ってそうなのがいい」
こうした厳しい声の一方で、
「頑張って生きていく」
「令和は自分たちの時代」
「わたしたちが切り開いていく」
などという、頼もしい声も聞かれました。

「令和」は、どのような時代になってほしいか。
ほとんどの若者で共通していたのは「平和な時代になってほしい」という願いでした。

実は、さきほど紹介した女子高生を対象にした新元号の予想調査で2位になったのは「平和」。
「平成」の30年間は、日本で戦争がなかった平和な時代でした。

tapi190401.8.jpg「タピオカ世代」が担う、新しい「令和」の時代まであと1か月。甘くて柔らかいタピオカを、いつでも楽しめるような平和な時代になりますように。

投稿者:田辺幹夫 | 投稿時間:14時29分

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