2019年07月29日 (月)ツラ~い花見やめませんか


※2019年3月8日にNHK News Up に掲載されました。

まもなく到来する一年一度のお楽しみ、花見のシーズン。でもこんな悩みありませんか? 花見はしたいが寒いし人が多い。花粉がつらい。さらに場所取りで疲弊する。そこで幹事さんならずとも必見! 新たな花見スタイルの提案です。

ネットワーク報道部記者  和田麻子・ 吉永なつみ・ 郡義之

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<今年はおおむね平年より早い開花か>
まずは主な民間気象会社3社による、今春のソメイヨシノの開花予想です。
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おおむね開花は全国的に平年より早いと予想されています。予想について、サクラの開花予想を始めて10年になるというウェザーマップの気象予報士、渡邊正太郎さんに聞きました。
渡邊さんによると開花は、平年より早くはなる見通しですが、この冬、暖かかったことが影響しているため記録的な早さとまではならないといいます。

ところで、去年は予想があたったんでしょうか? 渡邊さんが去年3月8日時点で予想した東京の開花時期は3月20日。しかし、実際に開花したのは3日早い3月17日でした。

原因について渡邊さんは、「去年は3年ぶりに冬の寒さが厳しくなりました。しかし、3月に入ると気温が一気に上がり『花芽』が急速に成長した」として、気温の予想が難しかったことを第一に上げました。

そして今年は…。「気温の予想が大きくぶれていないので去年に比べると誤差は少ないのでは」とわずかに自信も。その結果やいかに。

<水中、インドア、まさかの花見が続々!>
一方、SNSには花見を心待ちにする一方で、こんな声も…。
「毎回寒くて震える記憶しかない」
「人混みが苦手なので東京その他観光地ではしたくない」
「花粉症にとっては地獄の宴会でもある」
「屋外での花見は『寒さ、花粉症、場所取り』が悩み」などなど…
そこで従来のスタイルにこだわらず、さまざまなニーズに合わせた異色の花見スポットが新たに登場しています。
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展示「桜とクラゲ」イメージ
その一つが東京・墨田区の「すみだ水族館」です。3月16日から始まる特別展示ではなんと、クラゲの水槽がある長さ50メートルの鏡張りのトンネルの中に桜の映像が映し出されます。

足元の床に映し出される桜のじゅうたんの映像は人の動きに反応して変化するため、本物の桜のトンネルを歩いているような気分が味わえるといいます。すみだ水族館広報室は「舞い散る桜とふわふわと漂うクラゲとの異色のコラボレーションを楽しんでほしい」と呼びかけています。
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そして今、注目を集め始めているのが、ビルなどの部屋を実際の花や造花で飾り、室内で花見をする「インドア花見」です。空き室を有効利用したいオーナー側が室内を装飾して登録すると、仲介業者が花見を希望する人に貸し出します。

このシステムを運営している東京・新宿の会社では全国で60か所余りの部屋をインドア花見の会場として貸し出しています。天気を気にせず、場所取りの心配もない。子連れでもトイレや迷子の心配がない。さらに食べ物や飲み物を好きなだけ持ち込めると人気だということです。会社では今年は、去年より3倍多い予約を見込んでいます。

一方、インドアはインドアでも他人の部屋を借りるのではなく、自社の部屋の中で花見をする会社もあります。東京・品川区の料理レシピの動画サービスを配信している会社では、去年「動画制作で作った料理を食べたい」という社員の声をきっかけに、社内の一室を使って「インドア花見」をしました。

画像などの制作が得意な会社だけにスクリーンに桜の写真を映したり造花のサクラを飾ったりしたところ、参加した社員約20人の評判は上々だったということです。
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にわかに注目を集めているインドア花見。東京・渋谷の生活雑貨の専門店では、インドア花見にあう雑貨をはじめ飲み物や食べ物などの販売に力を入れています。
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左がサクラの香りを部屋に拡散させる器具

このうち、桜の盆栽は木のますに入っていて手入れが簡単で人気があるということです。また、サクラの花びらが入ったワインベースのお酒やサクラの香りを部屋に拡散させる器具なども売れているといいます。従業員の女性は「桜をイメージした商品で気軽に春を楽しんでほしい」と話していました。

<ことしの花見のねらい目は…>
そうはいってもやっぱり本物の桜も楽しみたい! そんな方におすすめなのが東北地方の桜です。
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三春滝桜(福島 三春町)
このうち、福島県三春町の「三春滝桜」は、岐阜「根尾谷淡墨桜」や山梨の「山高神代桜」と共に「日本三大桜」ともいわれる見事なベニシダレザクラです。国の天然記念物に指定され樹齢は推定1000年を超えるそうです。

また、東北各地には知る人ぞ知る桜の名所がたくさんあります。東北6県や民間団体などで作る「東北・夢の桜街道推進協議会」は、こうした各地の桜の名所を108か所選定して東日本大震災と原発事故からの復興を目指して情報発信しています。
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亀ヶ森牧野の一本桜(岩手 宮古)
こうした取り組みもあって、岩手県宮古市の標高800メートルの高台の牧場に立つ「亀ヶ森牧野の一本桜」は、震災以降に訪れる観光客が増え始め、地元では「復興への希望の桜」として親しまれているということです。
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白石川堤一目千本桜(宮城 大河原町)
協議会では毎年開花情報を「つぼみ」「5分咲き」「満開」などと6段階で随時ホームページや専用アプリで発信しています。今年も3月下旬から4月にかけて順次公開し、4月1日から5月31日までは桜の名所をめぐるスタンプラリーも実施を予定しているということです。

リアルでもバーチャルでも桜は桜。満開の桜の下で気のおけない仲間と飲んだり食べたり歌ったりと、開放感を味わえるのが日本人が大好きなお花見のいいところ。取材を進めるうちにワクワクしてきました。桜の開花が待ち遠しいです。

投稿者:和田麻子 | 投稿時間:11時10分

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