2018年10月05日 (金)発売前から"ミリオン"ってすごい!?
※2018年8月28日にNHK News Up に掲載されました。
音楽関係のDVDなどの売り上げが低調な中で、安室奈美恵さんの作品は事前の販売予約だけですでに計100万枚を超えているといいます。改めてわき起こる“アムロ現象”のすごさをまとめてみました。
科学文化部・ネットワーク報道部
<予約だけで“ミリオン”ってすごい>
安室さんの引退まで1か月を切った今、SNSには安室さんの人気を感じさせる声が相次いでいます。
1人で何枚も買ったという人もいるようです。
音楽業界ではここ最近、インターネットのダウンロードや動画サイトの影響で、DVDなどの売り上げは低調です。
そうした中、安室さんの作品が事前の販売予約だけで「ミリオン」となっている現状には驚きと称賛の声が相次いでいます。
「2枚予約したBlu-rayをゲット。ファンクラブ限定の、5枚セット届くまではこれ観よー」
「破産するけどラストツアーのブルーレイ5枚予約した。最後の作品やし、ご祝儀だ。日本の音楽史上初のDVDミリオンへ。平成の歌姫引退まで後3週間」
事前の予約販売だけで100万枚を突破しました。
音楽評論家 富澤一誠さん
「誰もが予想していなかった安室奈美恵というアーティストが全盛期に突然引退して次がないといったことなど、特別なものが背景にある。今回のDVDやブルーレイはことし6月の東京ドームでの最後のコンサートの様子などをいわば“瞬間冷凍”したものでファンにとって手元で“解凍”できる価値がある。動画だけならインターネットで見られるが形として残せるのは大切さが違う」(富澤さん)
ちなみに、平成28年に解散したスマップの最後のアルバムの初回出荷枚数は80万枚でした。
<“駅ジャック”がすごい>
安室さんといえば、平成8年にそのファッションをまねたファンを指す「アムラー」ということばが流行語に選ばれるなど、数々の社会現象をひき起こしてきました。
引退を約1か月後に控えた今“アムロ現象”ともいえるこんなことも…。
なんと、駅の発車合図に安室さんのヒット曲が使われているのです。
東急東横線の渋谷駅と九州の西鉄福岡駅のホームでは8月中旬から安室さんが引退する9月16日まで電車が出発する前「Hero」が流れます。
各社によりますと、これは東京、大阪、福岡、それに沖縄の4か所で開かれている安室さんの軌跡を紹介する展覧会とコラボレーションした企画の1つだということです。
駅の利用者は気づいているのか。
仕事で月に数回、東横線に乗るという会社員の男性(41)は「さきほど聞いたばかりです。いつものメロディーと違って安室さんの曲だとわかりました。青春時代から聞いているので、もうすぐ引退かと思うと悲しいです」と話していました。
また、先日、東横線を利用した女性(33)は「すぐに安室さんと気づきました。発車の合図まで安室さんというのにはうれしくなった」と話していました。
この曲は2016年リオデジャネイロオリンピックとパラリンピックのNHKの放送テーマソングでもありましたが、それにしてもなぜ「Hero」なのか。
その理由は安室さん自身が選んだからだということです。
<ファンの“先読み”がすごい>
安室さんが引退前日に最後のコンサートを行う沖縄県ではホテルの予約が集中して部屋が取れない状態だということです。
旅行会社のJTBによると、コンサート当日の9月15日前後は、会場となる宜野湾市のほか那覇市でもすべてのホテルがほぼ満室だということです。
地元の旅行会社「沖縄ツーリスト」の担当者は「安室さんが去年、引退を発表した直後から一部のファンが『最後のコンサートは地元の沖縄でやるのではないか』と先読みしてホテルを予約しているという、うわさがあった」と話していました。
25年間の芸能活動の終わりが近づくにつれ、改めてその人気とアーティストとしてのすごさを一層強く感じさせる安室さん。
その締めくくりとなるコンサートのエンディングはどうなるのか。ファンならずとも期待が高まります。
投稿者:らいふちゃん | 投稿時間:16時03分