2013年01月29日 (火)相続税 どう変わる?


今月24日、新年度・平成25年度の税制改正大綱が正式に決定しました。なかでも大きく変わったのは「相続税」に関連する部分。「相続税」というと、“富裕層だけが対象で自分には関係ない”と思っている人が多いかもしれませんが、今回の改正で、課税の対象となるかもしれません。
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【相続税 課税の基準となる金額(基礎控除)が引き下げに】
平成25年度の税制改正大綱が正式に決まりましたが、なかでも大きく変わり、生活にも影響を与えそうなのが「相続税」に関する部分です。非課税とする額(基礎控除)が引き下げられることで、相続税を支払う人が増える見込みになりました。
配偶者と子ども2人で相続する世帯のケースを例に見ていきましょう。
(改正前)非課税となる額 5000万円+相続する人数(法定相続人)×1000万円→この家族では、5000万円+3×1000万円、自宅や預貯金などの金融資産など、合わせて8000万円までは相続税がかかりません。
20130129_koe2.jpg(改正後)再来年・平成27年1月1日以後の相続(平成27年1月1日以後に死亡の事例)では非課税となる額 3000万円+相続する人数(法定相続人)×600万円→この家族では、非課税となる金額が3000万円+3×6000万円=4800万円。これを超える部分は課税の対象となります。
20130129_koe3.jpgこうしたケースは、大都市圏の地価が高いところに一戸建てやマンションを持っている人にとっては対象になる可能性があり、ひと事ではないのではないでしょうか。

【相続税制改正 受け止めは?】
税制改正大綱が決まった24日、大手証券会社の野村証券は、相続税対策のセミナーを開きました。集まったのは、自分が亡くなった後、子どもや孫に負担をかけるかもしれないと心配するシニア世代。関心は、相続税などで負担がどのように変わるかでした。
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講師は全体の仕組みを説明した後で、「これまで税金がかからないと思っていた人も、今回の改正で、税金の負担がかかる可能性があり、今まで以上に、税金の対策を考えておかなければいけない人が増えてきます」と話していました。
20120129_koe5.jpgセミナーに参加した男性は、「税の負担が増えると、海外に移住する人が増えるのではないかと思います。自分もそうした方がいいのではないかという気がしています」と話していました。
20120129_koe7.jpg一方、今回の税制改正では、相続税の負担をこれまでより多くの人に求める一方、自分の金融資産を孫や子に教育資産として贈与した場合、一人当たり1500万円までを非課税にするという時限的措置も設けました。シニア世代の資金を子や孫の世代に移すことで消費の拡大を促す狙いです。
20120129_koe9.jpgこれについて、セミナーに参加した男性は、「孫にいろいろあげたいという気持ちはあるので、政策の狙いはいいと思う」と話し、賛成する意見も聞かれました。
20120129_koe10.jpg【現役・シニア世代 それぞれの受け止めは?】
消費税率の引き上げも控え、それぞれの世代はどう捉えているのか。東京都内の2世帯住宅に住む片島さん一家に聞きました。現役世代の会社員で、2人の子どもを育てる香保利さん。「お給料の手取りが上がらない中で、出費が増える点でつらいと思います。今は教育費もかかりますし一番お金がかかる時期なので」と、気になるのは、相続税よりも間近に迫った消費税の増税でした。
20120129_koe12.jpg一方、シニア世代の片島さん夫婦。自分たちの資産を孫や子に教育資金として残しやすくなりますが、、、「大金持ちの人なら、そういうことを考えるかもしれないけど、我々庶民はね・・・」と武彦さん。
20120129_koe15.jpg「2人とも医療費とかいろいろかかりますからね、うーん」と、自分たちの生活も気になるのが実情です。
20120129_koe16.jpg【どうすれば?】
こうした中、家計の管理などに詳しいファイナンシャルプランナーの深田晶恵さんは、「消費税に関してはすぐに生活に影響を与えますが、相続税についてはある程度準備をする時間があるわけですから、税金に対する知識を持つのがいいと思います」と話し、やみくもに不安になるのではなく、自分の金融資産が課税の対象になるのかどうかを調べることから始めるといいと説明してくれました。
20130129_koe18.jpg(取材後記)【増税路線 生活をどう守る?】
1月から導入された復興増税、導入が控えている消費増税、年金支給額の減額・・・今の生活水準をどうすれば維持できるか?、頭を抱えている人も多いかもしれません。そこで、深田さんに、まず、何から始めるべきかを聞きました。現役・シニア世代、それぞれ対応が異なります。

<現役世代>
何と言っても「貯蓄」です。現役世代にとって、1年間でためられる金額が体力で、その体力をどう維持していけるかが今後のポイントです。すでに貯蓄をしている人は、税の負担が重くなる前、去年と同じ金額を貯蓄するためには何を節約するか、節約できるかを考えてください。一方、これまで貯蓄をしてこなかった人は、これを機に、給与天引きなどの仕組みを使って貯蓄する習慣を身につけることが大切だということでした。

<シニア世代>
主に年金で生活しているシニア世代は、これまでの貯蓄を切り崩しながら生活している人が多いと思います。こういった世代の人は、まず、去年1年間の支出額を調べてください。そして、消費税などの負担が増えても、去年の支出額を維持するためには何を節約できるかを考えてください。去年の支出額を維持できれば、これまでの生活水準をほぼ保つことができるということでした。

投稿者:清有美子 | 投稿時間:06時00分

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コメント

(改正後)再来年・平成27年1月1日以後の相続(平成27年1月1日以後に死亡の事例)では非課税となる額 3000万円+相続する人数(法定相続人)×600万円→この家族では、非課税となる金額が3000万円+3×6000万円=4800万円。これを超える部分は課税の対象となります


これは、正確には非課税となる金額が3000万円+3×600万円=4800万円
ですよね。前途で計算すると2億1000万円!?細かいことですみませんが桁が違いすぎて・・・><

投稿日時:2013年04月08日 13時54分 | 川﨑

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