2012年08月07日 (火)"つぶやき"で広がる 新しい五輪応援


ロンドンオリンピックでは、日本代表の選手たちの活躍が続いていますが、この熱気をさらに盛り上げているのが「インターネット」です。スマートフォンやタブレット端末の普及で、別々の場所にいても、知らない人同士でも、ツイッターなどを通じて感動を伝え合えるようになり、今回のオリンピックでは新しい応援の輪が広がっています。

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【みんなで観戦、スマートフォンでも同時に応援】 
オリンピック開幕前に始まったサッカーの予選。7月26日の深夜には、サッカー男子の初戦・スペイン戦を応援しようと多くの人が東京都内のスポーツバーに集まりました。

20120807_2.jpgみんなで試合を観戦する一方、多くの人が手元で操作していたのはスマートフォン。待望の先制点が入ると、すぐさま、喜びや選手をたたえるメッセージを次々とツイッターで書き込んでいきました。

20120807_3.jpgこれまでのオリンピック観戦ではほとんど見られなかった光景です。歓声をあげた直後に、携帯電話を使って書き込んだり、人の書き込みを見たりしていた男性たちは、「他の人がどう感じているのかをすぐに文字で見られて楽しい」、「東京にいない友達も、観戦しながら同時に書き込みをしているので、まるで一緒に応援しているかのような“つながる”感じがある」と話していました。

20120807_5.jpg 【ツイッター観戦 家でも】
26日未明に行われたサッカー女子「なでしこ」の初戦・カナダ戦では、自宅で1人で観戦しながらも、大勢の仲間と「つながった」人もいました。

20120807_6.jpg都内に住む会社員の藤原晴雄さんは、リビングに置いてあるテレビの前に、パソコン、タブレット端末、そしてスマートフォンを準備。妊娠中の奥さんに気を遣って、1人で観戦していました。そして、試合を見ながら、選手の動き1つ1つにツイッターで熱くコメント。タブレット端末を見せてもらうと、他の場所にいる仲間たちも、同じように書き込みをしていて、そのやりとりは勝利が決まった後も続きました。

20120807_7.jpg「1人で観戦していて、寂しくないですか?」と尋ねると、「まるで友達と一緒に応援しているかのような空気感、雰囲気が味わえるので楽しい。点が入ると、一斉にみんなが‘つぶやく’ので、スピード感もあって面白い」という答えが返ってきました。

20120807_8.jpg今回のオリンピックが開催されているロンドンと日本の時差は8時間。ほとんどの試合が日本時間の深夜から未明にかけて行われるため、これまでのように、家族そろって観戦したり、友人とスポーツバーで応援したりするのが難しいのが実情です。こうした中、ツイッターなどのソーシャルメディアは、離れて応援する人どうしをつなぐ役割を果たしていました

【観戦の楽しみ選手からも】
こうした応援に人気が集まっている理由の1つが、選手たちによる情報発信です。例えば、なでしこ初戦のカナダ戦でゴールを決めた川澄選手は、試合の後、すぐにブログに、応援への感謝の言葉をつづったほか、なでしこの勝利を知ったサッカー男子の清武選手は、スペイン戦への意気込みを書き込みました。自分たちがツイッターなどで応援すると選手たちがすぐに反応してくれたり、選手の個性あふれる書き込みを読めたりするインターネットならではの身近さが、選手と応援する人たちの心の距離を縮め、応援したい気持ちをさらに盛り上げています。

こうしたオリンピック期間中の選手からの情報発信ですが、IOC=国際オリンピック委員会は、今回初めて、「自分が主語となる日記形式のものであれば」という条件付きで認めました。応援者との一体感を高めてもらうのが狙いです。 

【ツイッターを分析すると】
深夜のオリンピック観戦に、いったい、どのくらいの人がツイッターでつぶやいたのでしょうか。大手広告代理店が、26日未明のなでしこ戦の最中のつぶやきを集計したところ、試合開始から終了までのつぶやきの数は30万件余りに上ったことが分かりました。また、得点の瞬間には、1分間に何千ものつぶやきが一気に集まったということです。

20120807_9.jpgこうした現象について、電通の廣田周作さんは、「ツイッターは、文字を通じて自分の気持ちを伝えられるので、一緒の時間を共有しているという感覚を持てる。深夜に1人で見ている人たちが、感動を共有しようとたくさんつぶやいたので、膨大な数になったのだと思う」と分析していました。

20120807_10.jpgところで、サッカー男子のスペイン戦が行われていた27日の午前0時20分ごろから約40分間、「ツイッター」は一時的に全世界でアクセスできない状態になりました。ツイッター日本法人によりますと、トラブルは「投稿の急増」によるものではなく、システムのトラブルが重なったことによるものだったと説明しています。しかし、このトラブルの影響は、1億4000万人といわれる全世界の利用者に及んだということで、会社側は、「ツイッターを使いながら日本対スペインのサッカーの試合を楽しまれていた方々は、喜びの瞬間に投稿ができず、残念な思いをされたことと思います。皆様にご迷惑をおかけし、たいへん申し訳ありません」とコメントを出しました。

スマートフォンやタブレット端末の普及で、ツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアを利用する人が急激に増え、今回のオリンピックでは、かつてない応援スタイルが生まれました。選手と応援する人たちの「つながり」が、新しい感動を呼びそうです。

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投稿者:清有美子 | 投稿時間:06時00分

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