2015年10月26日 (月)施設出身の子どもの進学を支えよう


虐待を受けるなどして保護され、施設や里親のもとで育った子どもの進学を支援しようという、チャリティコンサートが、9月25日、東京で開かれました。

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コンサートは、都内の児童養護施設などで育った子どもたちが、大学などに進学する際、学費の一部として、毎月3万円を助成している基金の支援団体「西脇基金を支える会」が毎年、開いています。会場には、およそ600人が集まり、タンゴの演奏やブラジルの伝統的な格闘技・カポエイラなどを楽しみました。

厚生労働省によりますと高校を卒業した後、大学などへ進学する生徒は、全体でおよそ77%ですが、これに比べ、▼児童養護施設の子どもは、およそ23%、▼里親のもとで育った子どもでは、43%あまりと大幅に低くなっています。支援団体によりますと、学費の負担が大きいことが背景にあり、進学を希望する子どもが年々増えるなか、基金があと6年で底を尽くおそれがあるということです。
201509252.jpgコンサートを訪れ、助成も受けている女子大学生は、「学費も生活費も自分で工面しているので、助成金がなかったら学び続けることは難しいです。多くの人に支えられていると頑張れます」と話していました。

コンサートを主催した「西脇基金を支える会」の宮内真木子代表は「お金の問題で子どもが進学を諦める社会ではいけない。学びたいという意欲のある子どもたちを、みんなで支えてほしい」と話しています。コンサートの売上金は、一部をのぞき基金に贈られます。

投稿者:牧本 真由美 | 投稿時間:19時54分

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