2012年10月28日 (日)女性障害者 3人に1人 性的被害を経験


障害がある女性のおよそ3人に1人が施設や職場などで性的な被害を受けたことがあるという調査結果がまとまりました。調査した団体は、「障害のために抵抗できないなど弱みにつけ込まれるケースが多く、専門の相談窓口を設けるなど対策が必要だ」と訴えています。

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兵庫県内に住む30代の女性です。脳性まひのため体を自由に動かすことが出来ません。

20121026seitekihigai_2.jpg女性は、障害者雇用の枠で企業に採用され契約社員として働いていました。仕事を始めて2年目の秋、日帰りの社員旅行に行った際、上司から酒を飲もうと誘われ、その後、ホテルに連れ込まれました。抵抗したくても体の自由がきかないため逃げられず、性的な暴行を受けたといいます。
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女性は、「恐怖を感じると体のいうことがきかないというか、意思と反して体が硬直してしまう。普段から起き上がるのも大変で、仰向けに倒された時点でどうしようもなくなった。いいようのない恐怖で、ひたすら時間が過ぎるのを待っていた。記憶ごとなくなってほしい」と話していました。

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性的な被害を受けた女性の障害者がどのくらいいるのか。兵庫県西宮市で開かれた日本社会福祉学会で調査結果が報告されました。女性の障害者たちで作る団体「DPI女性障害者ネットワーク」が行ったもので、調査に回答した87人のうち31人、3人に1人が「性的被害」の経験があると答えていました。

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調査に寄せられた文面です。40代の視覚障害のある女性は、「上司に後ろから抱きつかれ胸や下半身を触られた」。

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20代の聴覚障害のある女性は、「小学生のとき、痴漢にあっても障害のため助けを呼べなかった。中学生のとき同じ男性から被害を受けた」。30代の身体障害がある女性は、「入浴の介助中に胸を触られ非常につらい思いをした。母親に話しても信じてもらえず最悪だった」。被害のつらさに加え、被害の事実を信じてもらえない二重のつらさが調査ではつづられています。

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調査した団体では、身体的な障害があるため抵抗できなかったり、知的な障害の場合には訴えを信じてもらえなかったり、うまく説明できなかったりするなど障害者の弱みにつけ込まれるケースが多いと分析しています。さらに、介護者から被害を受けた場合、被害を訴えた後、今までどおり介護サービスが受けられるのか不安を感じて、訴えられないケースもあるといいます。障害に加え、ケアを受けている「立場の弱さ」が被害をさらに見えづらくしているのです。
専門家は、こうした被害の実態がこれまで知られていなかったため対策も進まず、被害が見過ごされていると訴えています。調査に関わった関西大学社会学部の加納恵子教授は、「今回の調査でようやく口を開いてくれたということが
すごく大きな第一歩になってきていて、これからその声に対する支援をやっていかなければならない。性的被害の相談窓口に行っても、障害があると『障害者福祉の窓口に行ってください』などと、たらい回しにされるケースもある。障害者の特性を理解した専門の相談窓口など受け皿を作っていくことが緊急の課題だ」と話していました。

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投稿者:森田拓志 | 投稿時間:06時00分

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コメント

初めまして。性的被害の事件を読んで、強い怒りを感じました。

支援や介護を提供するという立場を利用して卑怯だと思いました。

自分の身勝手さで、相手を好き勝手しようとするのはどんな理由であれ許されません。

私は発達障害の理解を広める活動をしていますが、性的被害は発達障害の世界でもあるのです。

支援を求めてきた女性障害者に、支援と引き換えに体を提供するよう要求をした、男性支援者がいました。その女性は断りましたが、そのあと、男性支援者が性的いやがらせをしてきたのです。

別の女性障害者は体を提供したので、男性支援者から支援を受けることができました。

発達障害者で生きづらさを抱え、支援を求める人は多いです。支援を受けたい人が適切な支援者、または支援機関からから支援を受けられるようなシステムがあればと思います。

投稿日時:2012年11月17日 11時33分 | 「シャイニング」高橋

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