2013年10月18日 (金)美容医療トラブル 弁護士が実態把握へ


しわをとる手術で顔面がまひしたなど、美容医療に関する健康被害の相談は年々増え続け、昨年度は375件に上っています。医療問題に詳しい弁護士のグループが電話相談などで実態の把握を進めています。手術を受けた女性に話を聞きました。

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東日本に住む女性は、年齢とともに、ほおのたるみが気になり、数年前、顔を引き上げる「フェイスリフト」と呼ばれる手術を受けました。
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女性は、「ホームページにはきれいに若返ったという写真が掲載されていて、医師は自信たっぷりという感じだったので、手術を受けることを決めました」と話しています。
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しかし、手術の直後から首が突っ張るような違和感がありました。医師に問い合わせたところ、効果を高めるため、首の筋肉なども一緒に引き上げたと説明されました。女性は、事前には説明を受けていなかったとしています。
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女性は、「事前のカウンセリングのときには、ほおを引き上げたいと伝えただけなので、こんなに大々的にされるとは思っていなかった。首が引っ張られて常にひもで縛られているような苦しさが続いている。医者側からはまったくデメリットの話はなく、今は精神的に疲れている」と話しています。
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国民生活センターによりますと、美容医療のトラブルの相談は、昨年度、これまでで最も多い1871件に上り、このうち、健康被害の相談は375件と年々増え続けています。
しかし、医療問題に詳しい弁護士のグループは、その実態は十分には分かっていないと指摘しています。
国の規制が追いつかず、過剰な宣伝が続き、リスクが伝わっていないおそれがあると言います。
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また、効果があったかどうか明確な基準がないため、医師側の落ち度の証明が難しく、泣き寝入りをしている被害者が多いとみています。
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弁護士グループでは実態の把握を進めようと今月12日、初めて健康被害に関する電話相談を行いました。1日だけの受け付けでしたが、74人から相談があり、冒頭で紹介した女性と同じ「フェイスリフト」が25人と最も多く、「傷跡が残った」、「腫れや痛みがひかない」といった内容が目立ったということです。

実態の把握に乗り出した弁護士のグループ「医療問題弁護団」の髙梨滋雄弁護士は、「医師が適切にメリット、デメリットの情報を提供し、患者が納得した上で手術に同意するという医療の基本を美容医療も徹底し、トラブルを防がなければならない。美容医療は訴訟になりにくく、どういうことがトラブルになっているか非常に顕在化しにくい性質があるが、今回の相談で、泣き寝入りをしていた被害者の存在を実感した。行政や学会などに改善を働きかけていきたい」と話しています。
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弁護士グループでは、寄せられた相談の内容を分析し、被害者の救済につなげていくということです。

【被害にあわないために】
消費者庁でもことし4月、4つのポイントを挙げて注意喚起をしています。
①ホームページや広告等の情報をうのみにしない。
②医療機関に行く前に、受けたい施術や医療機関の情報をきちんと確認する。
③施術を決める前に、リスクや施術の効果についての説明を求める。
④その施術が本当に必要かどうか冷静に判断する(即日の施術は避ける)。
詳しくは、消費者庁HPへ(http://www.caa.go.jp/safety/pdf/130416kouhyou_2.pdf)。

【被害にあったら】
消費生活相談センターへ相談してください。最寄りのセンターにつながる番号は、「0570-064-370」です。
弁護士に相談することもできます。ご紹介した医療問題弁護団の問い合わせ先は、「03-5698-8544」です(有料)。

投稿者:三瓶佑樹 | 投稿時間:06時00分

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